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うちは十一なんていう甘い商売はやっていないから

「ここは?」

「みんな大好き冒険者ギルドよ」


 大好きなのか......それだけ稼ぎがいいんだな。これはいいところに連れてきてもらった。


「ありがとう。それじゃあ」


 後は、なんかそこにいる人に聞けば大丈夫だろう。さて、貴様は用済みだ。さらば。


「待ちなさい」


 何か言っているがスルーする。面倒ごとは勘弁だ。俺は、早く金が欲しいんだよ!


「あの~、すいません」

「ねぇ、無視はひどくない?私がここまで連れてきたのよ。ねぇ、ちょっと」

「......後ろの方は、いいのですか?」

「気にしなくていい」

「気にしてよ!」


 何か名前の知らん奴が言っているが、気にしてはいけない。人を助けるときに見返りを求めてはいけないのだ。いい勉強になっただろう。


「そうですか......」

「そうです」

「そうじゃない!」

「......それで、何をされますか?」


 さすがだ。素晴らしい対応力だ。よく鍛えられている。いや、知らないけど。

 しかし、何をするか?こっちが聞きたいな。


「困っているわね、教えてあげましょう」

「何ができる?」

「......」

「......」


 何やら、目配せをしている。このままでは、あの名前の知らない女がしゃしゃり出てくる気がする。

 それを阻止すべく、なんかそこにいる女の人に声をかける。


「早く教えて」

「ですが......」

(そうよ。頑張って受付の人。私に出番を渡すのよ)


 面倒くさいな。なんかそこにいる人。後ろの名前の知らない人のことなんて放っておいて。


「早く」

「......わかりました」

(受付の人~!)


 そうして、説明が始める。名前の知らない人は拗ねながら後ろで待機していた。帰ってくれていいんだぞ?


「ここは、冒険者ギルドと言って、そちらの中から依頼を受けることができます」

「なるほど」

「そして、そのためには冒険者として登録をしなければいけません」

「へえ~」

「登録料は銀貨10枚です」

「なん、だと」


 いや、お金がいるなんて聞いてないんだけど。というよりも俺お金持っていないんだけど。

 そして、俺が困っていると嬉しそうな声が聞こえ始める。


「ねぇ、お金無いの?ねぇ」

「......」

「無いなら私が払ってあげてもいいけど?」

「ありがとう。じゃあ、よろしく頼む」


 名前の知らない人に借りを作るのは怖いが、まあ登録が終わったら速攻で逃げればいいかな。


「いいのよ。お礼は身体で払ってもらうから」


 えっ、やだ。俺この名前の知らない女に犯されるのか。あぁ、初めてはもっと胸の大きい人がよかったなぁ。


「......変な意味じゃないからね」

「わかってるって」

「あと、逃げようとか思わないでよ」

「思わないよ」


 実行するだけだ。

 そして、着々と準備は進む。もちろん字などは書けるはずがないのでそこの人に書いてもらう。


「それでは最後にそこに手を置いてください」

「なんだこれ」

「身体データを読み取る機械です」

「凄いな」

「すごいですよねぇ」


 そんなものがあるのか。便利だな。いったいどれぐらいで売れるのだろうか、非常に気になるところだ。

 まあ、そんなことはさておき、登録が無事に終わった。さて、今日は一旦帰ろうかな。疲れたし。


「じゃあ、名前の知らない人、ありがとう。また機会があれば」


 よし、ごく自然な流れで逃げることができたのではないだろうか。


「逃がさないわよ。しっかりとお礼をしてもらわないと。それと私の名前はミオよ」


 全然そんなことはなかった。


「ミオさん。また、今度の機会に......」

「あぁ、言い忘れたけどうちは一十でやってるから」

「一十とは?」


 そんな言葉聞いたがことない。食べ物なのか?そうなのか!


「え、一日で利子が十割増えるのよ」

「ぼったくりじゃねぇか!」

「嫌なら、私を手伝うことね」


 い、嫌だーーーーー!帰らせろーーーー!


「顔は覚えたし、逃がさないからね」

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