ヒロイン登場.....かもしれない
あれから、不思議と食べ物を口にしなくても普通に生活ができるようになった。口にいれているものと言ったら空気ぐらいだった。
まあ、そんなことはどうでもいいのだけど、それよりも本当に何も食べないまま生きれるのだろうか?急にポックリ逝ったりしないだろうか。そんなことを思ったが、俺は気にすることを止めた。ポジティブにいこう、きっと大丈夫だ。なんとかなると。
「さて、なんとかなったし村に行こうっと」
そして、俺は村に向かって歩き出す。道中に、何かを変な青いネバネバした物体が体当たりしてきたが、気にしてはいけない。害は無さそうだったし。
さて、まあとりあえずお金が欲しかった。使う予定は無いが、無性にお金が欲しかった。たんまり欲しかった。一度でいいから、お金に埋もれてみたかった。
そんな夢に胸を踊らせながら歩いていると、あることに気がつく。「あれ、俺変な目で見られてないか」っと。
そして、時々
「あの人、なんだかくちゃい」
「しっ、黙ってなさい。思っていても口にしちゃいけないことがあるの」
「はーい」
何て言う感じの声が聞こえてくることに。いや、お母さんの言葉が胸に刺さる。それ俺が臭いって認めてるよね?
くんくん
気になって自分の臭いを嗅いでみる。
「そんなに匂いしないと思うけどなぁ」
「自分の匂いはわからないものよ」
「マジか」
「マジよ」
.......
「って、誰だお前。俺が臭いって言いたいのか」
「そうよ。実際臭いもの」
ストレートだね。普通に傷つくんだけど......年頃の男子に何てことを!しかし、ひとつ気になったので聞いてみる。好奇心には逆らえない。
「例えるなら?」
「そうね。腐った卵みたいな臭いかしらね」
「卵......」
なにそれ美味しいの?
「はぁ、それよりもあなた、私と同じ年ぐらいでしょう?もう良い年なんだから身だしなみぐらい整えなさいよ」
身だしなみ?なにそれ美味しいの?食べれるの?まあ、俺には食べ物は必要ないんだけどね。
「聞いてる?」
「あぁ、聞いてる聞いてる。食べ物の話だろ」
「違うわよ!」
「え?」
驚愕の事実が発覚。どうやら身だしなみは食べ物じゃないらしい。
「身・だ・し・な・み!水浴びか、洗浄魔法を使いなさいよ」
「わかったよ。うるさいなぁ。お前は、俺の母親か!」
「......私まだそんな年じゃないわよ!」
「わかってるって」
そういう意味じゃないんだよなぁ。そうじゃないんだよな.....
「洗浄魔法とは?」
「え、そんなことも知らないの?」
言い方がいちいち腹立つな。知ってるよ、もちろん。あれだろ、あれ。
「食べ物だろ」
「......本当に言ってるの?」
あ、この反応は違うみたいだ。
「もちろん冗談だ」
「だよね。さすがに基本の魔法を知らない訳がないわよね」
へえ~、そうなのか。基本の魔法なのか。へっ、ちょろいなこの女。
「それで、知っているならもちろん使えるわよね?」
前言撤回しなければならないかもしれない。使えるわけがなじゃないか!
「ははっ」
思わず乾いた笑い出てしまう。
「ほら、どうしたの?早くやりなさいよ」
「できません」
「あ、やっぱり?」
やっぱりって......この女ひでぇ。
「いいわ。私がやってあげる」
「ありがとう」
「どういたしまして」
なにこの子。実は優しいのか?
「臭くて、鼻が曲がりそうだからね」
......あれだわ。余計な一言が多いタイプの人だ。そして、だいたい友達がいない。だって、今だって一人だったし。
「ところでさ、どこかにお金が稼げそうな場所はない?」
「づうづうしいね。まあ、いいわ。私に付いて来て」
すごく身体がスッキリした。すげぇ。
そして何となく、大丈夫だと思ったので付いていく。何かが起こったときは、そのとき考えよう。
ブックマーク、評価よろしくお願いします。
作者のやる気が出ます。投稿ペースが上がったり、一話の文字数が増えたりするかもしれません。




