手紙。そして、復讐
お久しぶりです。
またまた暗めです。
これを読んでいるときは、俺はもうこの世にはいないと思う。お前がどんなことを思いながらこの手紙を読んでいるかは俺にはわからない。悲しんでくれているか、怒っているか、喜んでいるか。それとも何も感じてないか。
さて、本題だがお前には俺が自殺した理由を教えておこうと思う。
実は、何となく気づいてたかもしれないけど、いじめられてたんだ。それも、そいつの好きなやつの告白を断ったっていう理由だけで。そんなことで好きになってもらえることなんて無いのにな。
まあ、それで、学校で生きるのがつらくなったんだ。ごめんな。
これまで以上に生活は苦しくなるかもしれないけど、お前ならどうにかできると信じてる。
あぁ、それと俺の布団の下にへそくりがあるから使えよ。
最後になるが、お前は俺には勿体ないくらい良くできた妹だよ。俺と違ってしっかり生きろよ。
こんな兄貴でごめんな。
海斗』
この手紙を読むと、涙が零れてきた。
ただ情けなかった。お兄ちゃんが苦しんでいるときに寄り添ってあげられなくて何が良くできた妹か。何が唯一の家族か。
今までの恩を返しきっていない。ここまで育ててくれたこと、悩みを聞いてもらったこと。数えきれないほどの恩がある。
あぁ、憎い。自分が。私からお兄ちゃんを奪った人、いじめていた人が。いじめられているのをただ見ているだけで助けなかった人が。
「憎い」
殺したいほど憎い。
殺したい?なら、殺してしまえばいいじゃない。だって、私が何かをして困るのは私だけだから。家族はもうだれもいない。一人ぼっちだから。
復讐は何も生まないらしい。本当にそうだろうか。
少なくとも復讐をされた人は不幸になる。なら、それで満足じゃないのか。自分が感じた絶望を少しでも味わわせることができるのなら。
「さあ、復讐を始めよう」
やることは簡単。殺るだけだ。
できるだけ多くの人を殺す。誰でもいい。自分の絶望を与える。それが目的。
そして、その時はやって来た。
隠れる何てことはしない。
まず、見回りの人の心臓を刺す。罪悪感は感じれなかった。
「一人でたってたらダメでしょ」
次に、屋上を目指す。途中で数人を刺しながら。
するともちろん私のことを追いかけてくる。
さあ、ここからが本番だ。
「お前は何がしたい」
恐らく教師と思われる人が声をかけてくる。
「復讐」
それ以上でもそれ以下でもない。唯一の目的。そして、私が生きている意味。お兄ちゃんが実行したかったであろうことの代行。
「お前の兄はそんなことを望んでいないぞ!」
つい前日起きたことだ。何となく察しがついていたのだろう。
「あなたに何が分かるの!?」
そこからはもう滅茶苦茶だった。何人殺したのかはわからない。ただ、それそろ包丁の切れ味が落ちてきた。
潮時かな。
そう思い、私は屋上から飛び下りた。
『贈与』
自分だけは許せない。そんな心の現れ。
もう海斗たちの世界が出てくることはないと思います。次回から主人公視点に......
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