私の帰る場所
二日ぶりですね
さて、(カイトの)妹ちゃん視点です。お楽しみください
「彩葉!先生が今すぐ来てって!」
友達が慌てているような......いや、実際慌てていたのだろう。少し息を切らしながら私の名前を呼んだ。
私は特に呼ばれるようなことをした覚えは無かったので首をかしげながらも職員室へと向かった。
「私、何かしたかな」
そんなことを考えていると、私の担任が職員室の前で待っていた。それも暗い表情で
「とりあえず校長室に来てくれるか」
「......はい」
校長室に呼ばれるということは本格的にやらかしたのかもしれない。テストの点数は良かったんだけどなぁ。
ドキドキしながら待っていると、校長室に校長先生と担任が入ってきた。
そして、担任が口を開く。
「西園寺。覚悟して聞いてくれ」
ゴクリと、唾を飲み込む。こういう話の前は思わず緊張してしまう。何だろうか?
「西園寺さん。あなたのお兄さんが......」
担任が言うのかと思ったのだが、校長が言うみたいだ。
内容は兄の事らしく、退学じゃないみたいだ。ひとまず安心......と思っていたが、続いた言葉に思わず耳を疑ってしまう。
「亡くなりました。自殺だそうです」
「......」
言葉が出なかった。お兄ちゃんが死んだ?どうして......自殺?どうしてそんなことになったのか。
あぁ、思い当たる節がある。それは怪我だ。たまに怪我をすることはあっても、毎日怪我をすることはまず無い。ましてや、帰宅部で学校が終わるとすぐにバイトに行くなら尚更あり得ない。
なあ、どうしてか。簡単だろう?いじめだ。きっと兄は耐えられなかったのだろう。恐らく私も耐えることはできないだろう。
「西園寺さん。今日はもう帰りなさい」
その言葉は私の耳に入らない。聞こえてはいるのだが意味を理解することができない。
帰る?何処に?お兄ちゃんが帰ってこない家は、私の帰る場所ではない。私が帰る場所はお兄ちゃんが帰ってくる場所だ。例えそれがどんなところであっても。
そんなことを考えていると、校長と担任が話をしていた。
「友達に送らせた方がいいですかね?」
「そうだな。誰に任せるかはお前が決めてくれ」
「わかりました」
そして、数分後私は友達と一緒に電車に揺られていた。
「それじゃあ、ね」
「うん。ありがとう」
簡単に『元気だして』など言ったりしない。そんなところが今はすごくありがたい。
私は家に入りると玄関には一通の手紙が置いてあった。
恐らくお兄ちゃんが家を出る前に置いていったのだろう。しかも、絶対に私が見つけられるように。
本当によく私のことをよくわかっている。私が絶対にお兄ちゃんの部屋に入ろうとしないこと、なんなら自分の部屋にすら入ろうとしないことを。
そんに私のことを分かっているなら、どうして私に相談してくれなかったのかなぁ。
「どうして、私を置いていったの......」
そして、私は覚悟を決めて手紙を開いた。
『彩葉へ
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