俺の心は揺るがない
一日ぶりですね
「それじゃあ、帰る?」
粗方この辺りの魔物(スライムやゴブリン)は片付いた。主にカイトのお掛けで。
「まだ早くない?」
「そうだな。けど、することがなくないか?」
カイト、お前のせいだよ。いや、ありがたいんだけどね。
「それもそうね......」
ミオはそれにしぶしぶ賛成する。どうやら動き足らないようだ。
それは俺も同じだが、楽ができたので全然オッケーだ。あぁー、報酬が楽しみだな。
「報酬です」
報酬は今回、銀貨30枚だった。これもカイトのお陰だ。ありがとう。口には出さないがありがとう。
さあ、俺の取り分は......
「これで良いわね」
「まあ、そうなるな」
「ちょっと待て、ミオはなにもしてなくないか?」
まあ、俺もほとんどなにもしてないので言える立場ではないが、三等分はおかしい。カイトの分が少し多くても文句はなかったが、それは許さない。
本当だよ。決して頑張って自分の取り分を増やそうとしている訳じゃないよ。
「別に良いわよね?」
「あぁ、良いぞ」
「おいっ」
こいつはあれか、あまりお金に興味がないやつか......変わったやつだな。
それもそうだ。あれほどの実力があれば変わっていなければこんなところにいない。
「......どうしてだ。三等分は妥当だろ?」
「そうだが......」
そうだ。普通ならそうなんだ。だけどな
「ガキは守銭奴なのよ。お金がほしいのよ」
「なるほど......そういうことか」
そうなんだよ。お金がほしいんだよ。というか、要らないやつなんていない。
「なら、少し分けてやるよ」
「まじか!」
「あぁ、魔法を教えてくれたしな。そのお礼だ」
「ありがたく受け取っておく」
あぁ、優しい世界だ。カイト、君は本当に良いやつだ。最高だ。これからも一緒に居ような。
という感じで、取り分は減るがカイトが良いやつなので良いかなという判決が俺の中で下された。
「食べないのか?」
「そうよ。ガキはこの前も食べていなかったわよね」
こいつには一度説明したはずだが......信じてなかったな。
しかし、実際そんな感じだと思っているので信じてもらうしかない。
「だから空気の霞を食べてるから大丈夫だよ」
知らんけど。
「へぇー、すごいな」
「信じなくて良いから」
「まあ、信じるか信じないかは任せる。あぁ、奢ってくれるなら食うけど?」
「誰が奢るのよ」
「ちょっと真相が知りたい」
ご自由にどうぞ。食べなくても生きていけるのなら食べない。そう決めた俺の心は、カイトが食べている小さい頃に憧れた『ハンバーグ』なるものを前にしても揺るがなかった。
あぁ、俺も食べよう......いや、ダメだ。お金が勿体ない。いや、けど......
揺るがなかったのだ。決して心の中でこんな葛藤をしていたわけではない。
そんな俺を奇妙な目で見ている二人がいた。気にしてはいけない。
「どうしたのかしらね」
「多分、食べたくなったんじゃないか?」
正解!
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「待ってて。すぐ行くから」
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