年をとっても働くことの大変さ
このところ、なかなかに残酷なニュースが連発されてましたね。
終身雇用崩壊だとか(とっくに崩れてると思う。これに守られている人はいまや超一部です)、老後のために2千万の貯蓄が必要とか・・・
2千万の貯蓄が必要なら、ほとんどの人はアウトです。
終身雇用に守られている超一部の人をのぞいて(年金も退職金もたらふくなので安全。安定した高給の結果、貯蓄もしっかりある)。
つまりどういった見方をしても、安全な人は安全、危険な人は危険ってことですよね。
危険サイドに立っている者としては、もうなるようにしかならんって感じで諦めモードなんですけど。
それより、ひどいなって思うのは、65になっても、70になっても、場合によっては80になっても働けという最近の流れ。
これ、みんなリアルな実態を知らなすぎると思います。
年をとって、非正規で低く見られながら集団で働くことの意味がぜんぜんわかってない。
辛いですよ、地味に。
別に激しいいじめがあるってわけじゃなくても(場合によってはあると思うよ。若い人の中でただ一人年寄りとかになったり、最年長になったりすると、とたんに意地悪の矛先がそこに向かうし)、うっすらとした冷笑があるっていうか、まあ、世間は弱いものに冷たいものです。
その風潮は増すばかりですしね。
正社員でずっと働いてる人は、非正規にチェンジになっても、そんなに冷たく当たられないでしょって思ってるかもしれないけど、ぜんぜん違うよ。
手のひら返したみたいになると思ってたほうがいい。
それぐらい、組織の中のレッテルというか、ポジションってでかいんだよ。
これまでそれを感じずに働いてこれた人ほど、それがどれだけ大きなことか、残酷なことか、わかると思う。
また、最近の若い人は「世界で一つだけの花」を地でいく育てられ方をしています。
つまり、自分大好き、自分優先、自分大正解で他者との比較の中で育っていない。
そして、結果的に他人を尊重する意識が低く、年長者に対する「年上だから・・・」という遠慮が一切ありません。
非正規で働いてて思うんだけど、年が若い人ほど「いい年して非正規なんて馬鹿か、努力が足りなかったかどっちかだ」という態度をアカラサマに出してくる。
これが日本の教育方針の大改革の結果かとため息が出ます。
別に大事にしろとは言わないし、人生うまくいってないんだから、「ダメな奴」と言われたらそれまでなんだけど、ただ人数が少ないからって大事にされてる若い世代とかにそこまで冷たい目で見られる理由はない。
それに、年よりがスパルタ教育で血を流した結果、下の世代がぬくぬく育てられてんだから、そういった流れを考えると自分たちがラッキーだった(人数が少なくて競争がたやすかったという意味でも)という分析ができてなくて、頭が悪いともいえる。
まあ、人によりますけどね。
ちゃんと、年上を(形だけでも)尊重できる子もいるし。
そんなこと言ったら、全世代、人によるんだけど・・・でも、傾向として、若い子が(結果の出てない)年長者を馬鹿にするというのはあります。
これからの子は人数も少ないし、人手不足のなかで働くからポジションもあがるだろうし、出世してない年寄りを軽蔑する風潮はますます、そして確実に強くなります。
そんななかで老人となっても、冷たくあしらわられながら(陰で笑われながら)働くことのつらさをどれだけの人が理解してるんだろう。
昔部長でした、みたいな人も再雇用でひらになったら、思ってる以上に冷たく扱われると思うよ。
俺はみんなに対して優しい部長だったのに・・・なんて思ってもダメ。そんなもんなんだから。
でも、同じ会社で働き続ける人はまだマシなほうです。
外に出たら、その厳しさに身が縮みあがる思いをするに違いない。世間は冷たいです。そして、厳しい。
同じ環境で何十年も働いていたら、外の変化に鈍感だしね。
そんなふうにいろいろリスクがあるのに(リスクしかない)、年をとっても働いていたほうがボケ防止になるとか、やりがいがあるとか(そんな仕事に就ける人は超超一部です。そんな夢、見ないほうがいい)、そんな甘い言葉(ほとんど嘘ですね。辛い環境で働いたら余計にボケるよ。ってゆーか、精神的に病む)で働き続けることを強いる世のなかって残酷だと思う。
日本って全然豊かじゃないじゃん、今やってほんとに思います。
それとも、働く年寄りが増えたら、そんな風潮も変わっていくのかな。それを切に望みます。たぶんずっと働かないと食べていけないので。
でもなあ、きっとリアルは違うんだよ。
若い人、成功した人だけがきれいな環境できれいな仕事をして、そこからこぼれたり、年をとったりすると、空調もないようなところで汗だくで軽作業とかになっていくんだよ(それが悪いとは言ってません。でも、ずっとオフィスで働いてきた人にとって、それはとてもきつい労働です。それがちゃんと想像できてる人がどれだけいるか)。
ただでさえ、年をとると体力的にも精神的にもお金のためだけの労働がきつくなります。
これは年をとってみないとわからないことです。そして、年をとればとるほどこの傾向も強くなるのでしょう。
想像しただけで、暗くなる。
それなのに、年をとっても働くということが、すごくふわふわと扱われていて、まるで楽しいこと、いいことのように話題になっている今日この頃の風潮には首を捻らざるおえません。




