ダンジョンに行く件〜
くははー、実に9ヶ月ぶり?になる投稿。
お待ちしていた方、すみませんでした!
ということで少なめですが、書いたので出していきます。
まいったな......
まったくだ、やることがない。
みんなはもし異世界に行ったら何をするのだろうか?
戦闘、生産、観光と言ったところだろうか。
城のヤツは今頃俺を探してるだろうからあまり目立ちたくないし。
観光は軽くなら良いだろう、生産は素材がないしまだやらない。
戦闘、っていってもなー。
「王国の外に出て狩りか、ダンジョンの二択だな」
戦闘はそんなに好きではないのだ、どちらかと言うと寝てたい。
まぁ強くないと殺されるし、生きるためにも少しは働くが。
「んー、ダンジョンかな」
少し悩んだ結果ダンジョンに決めた。
準備はあいつから貰った軽鎧 (洗った)を装備して、大剣を背負って終了。
大剣2本はうまく使えなそうだから1本は予備でいいや。
早歩きで向かっていたが、約十分で到着。
ギルドカードを提示すると中に入れた。
「はー、まじか」
1F、低層なだけあるのだろうが人が多い。
......面倒くせぇな。
ここは無視して進むとしようか。
光魔法、導きの光を使って次の階へと繋がる扉へ走る。
約数分、この調子なら最下層の30Fは1時間くらいか。
どんどん難しくなるらしいが。
ギィ......と音を立て扉が開く。
暗い部屋の周りにどんどん火がついていき中の様子が見える。
中に入ると扉は勝手にしまった。
こいつがフロアボスか。
フロアボスとは、ダンジョンの階段を守護するボスだ。
こいつを倒さないと次の階には行けない。
だが経験値も雑魚よりは良いし、落とすアイテムもその階層のものよりいい。
それと1パーティーが入ったらほかの人は中に入れない。
「ゴブリンソルジャーがボスか、弱いなぁ」
涎を撒き散らしながら向かってくるゴブリンを眺める。
何で倒そう、汚れそうだし魔法でいいか。
「ライトバースト」
光属性中威力攻撃魔法。
低レベル冒険者と戦うときは脅威であろうその強靭な肉体も、
そこそこ強めなこの魔法には粘土のようにグシャグシャにされた。
「はぁ、汚いな」
ドロップアイテムも無かったようだし、死体は勝手に後で消えるので階段に向かう。
「2階層、まだ人がそこそこいるな」
この調子だと低レベルと中レベルの壁と言われる5Fまでは人が結構いそうだ。
「はぁ、あまり人と会いたくないな」
人と関わるとろくなことにはならない。
「ライトムーブ」
光属性補助魔法。
その名の通り光のような早さの移動を可能にする。
魔力によって効果が違うが俺が使うと時速40kmくらいかな。
まぁ足の速さだけなので手などは変わらないが。
導きの光も一緒に使い、最速でボス部屋まで行く。
「ハッ!」
扉を開けた瞬間にボスに向かって走り、すれ違いざまに大剣で叩き斬る。
ドロップアイテムが出たかも確認せずに次の階層への階段を登りまた同じことを。
繰り返すこと4回。
やっと6Fに来た。
「流石に人が少ないな」
軽く見たが人はいない。
それもそのはず、中レベルの冒険者はダンジョンに潜ってばかりではないのだ。
依頼を受けてそれをやったりするのが八割。
後は自由かダンジョンだ。
フロアボスのアイテムは10Fまでは大したものは出ない。
10Fからは高レベル冒険者が挑んでいる領域。
現在探索済みの階は22Fまでで、そこから先はまだ入っていない。
最大階層がわかるのは魔道具だ。
高レベル冒険者ってのはランクBからAのことを言う。
つまり高レベル冒険者は少ないし、やることも多いのでダンジョンの大半は
攻略されていなかったりする。
攻略したとしても貰えるものなんて少ないしな。
最下層のボスが落とすアイテムなんかは貴重だし強いが、ボス自体かなり強い。
ってことで俺はこのダンジョンを攻略しようかな。
......はぁ。
23Fまでは軽く攻略できたのだが、24Fがこれはまた面倒。
どうやらマルチパーティーが通常のようだ。
というのも、同じタイミングで特定の箇所を攻撃しなければならない敵だ。
まぁ、ボス以外は無視してもいいのでよかったが。
「グゥゴォォォオオオ!」
ドォォオン! とゴーレムの腕が振り下ろされる。
っち、デカイ体してるのに、胴体部分のコアと頭のコア同時に攻撃しなきゃいけないとは。
んー、魔法が楽か?
......いや、いっそのこと範囲魔法でいいか。
「ライトミストッ!」
光属性高威力範囲魔法。
その名の通り光の霧を発生させる。
その光に触れると肌が焼けるような痛みが発生する。
細かく説明すると光の粒がそれぞれ固くて、振動していて...という感じなのだが。
これは光なだけあって、敵対しているもの以外には効果が無い便利魔法だ。
「グォ...ガ......」
ズドォン!と胴体が崩れ落ち、砂へと変わる。
「ドロップは......ゴーレム召喚のスキルスクロールか」
スキルスクロールとは、レアドロップであり、人工的には作り出せないものである。
消費なしで魔法を使えることが出来るが、
基本的に強いモンスターしか落とさないので高値で取引される。
「はー、疲れたし食料食べるか」
カバンの中から携帯食料を取り出す。
「しかし、この肉硬いな」
唾液で柔らかくしながらちびちびと噛んで食べる。
しかし塩味が強いので喉が乾くな。
水筒の水を飲む。
くぅ、水の量が残り少ない。
最下層に行ったら一度戻らないとな。
そうするとあの魔法を試すべきか。
まぁ、まだいいだろう。
っと、次の階層へ行くとするか。