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短編小説

初恋の思い出

作者: やまい ひろあき
掲載日:2016/02/08

小6のクラスメイトで、今でもフルネームが言えるのはあの子だけ。


 「それでお前、どうするよ」

 「あのね、手術するんだって」


 ぼくと彼女はちょっと親しい友達同士。クラスの人達にからかわれたりしてるけど、

 ぼくは彼女が好きだ。

 もうすぐ卒業になるけど、彼女はぼくと同じ中学には行かないと言いだした。

 彼女の名前は山本るり子。

 彼女にはある特徴があって、それをクラスの人達にからかわれていた。

 最初は同情だったと思う。

 だけど、いつの間にかぼくは彼女が好きになっていみたいだ。

 その彼女との別れの思わせる話に、心が寒くなるのを感じた。


 手術をすれば特徴は消えるんだと、彼女は嬉しそうに言う。

 そんな彼女をぼくは止められない。

 だけど・・別れたくない。

 そしてぼくは・・彼女とファーストキスを体験した。


 当時はまだまだ純情な頃で、クラスの人達も素朴と言えば良いのか。

 田舎の小学校のせいもあるかも知れないけど、それ以上は思いもよらなかった。

 制服のまま抱き合う。

 これが精一杯。

 今ならもっと先にとも思うけど、当時は本当にそんな知識も無い子どもだったんだと思う。


 そして彼女はいなくなった。

 ぼくの心には、彼女が占めていた部分にぽっかりと穴が空いた。

 思ったより大きなダメージを得たらしく、あれからぼくは女子と親しくなる事はなかった。

 もう傷付きたくないと、思ったのかも知れない。


 中学でもクラスの女子と話をする事はあったけど、そこから先に進む事はなかった。

 機会はあったと思う。

 下校の時、クラスの子の家まで一緒に帰ったりする事もあったし。

 でも、その子の名前は覚えていない。

 覚えているのは初恋のあの子だけだ。


 あれからもう何年も過ぎたというのに、ぼくは今でも忘れられない。

 新しい恋など思いもよらないぼくは、まだまだ子どもなのかも知れないね。

 手術、成功してれば良いけど。


 それ以来、彼女と逢う事はなかった。


とっくに結婚していると思うけど、忘れられちゃったかな。

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