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部長たちの悩み

ダラダラと書いています。とりとめのない内容になってきました。気にしません。

ゴーラ城内では、御前会議が行われていた。

「本会議の最後の議題です」

 司会の総務部長が発言すると、隣に座っていた企画部長が演台に立つ。

「魔塔都市の統治について、進言します」

「現在は、都市に庁を置き、ゴーラ公爵様の代官として杉原長官に統治させています」

「それがどうした。杉原は良くやっていると思うぞ」

「その通りでございます。むしろダンジョン都市をここまで発展させた功績は非常に高いものと考えます。余人をもって代えがたいとは彼のことと思います」

「それで何が言いたい」

 マリーは企画部長の話の趣旨を問う。

「はい、彼のこれまでの功績を称え、爵位を与えるとともに魔塔都市を領地として、今後統治させてはいかがでしょうか」

 マリは特に関心がないようである。

「それで、私には何のメリットがある?」

「はい。都市の警備にゴーラ公爵軍を派出しており、その軍の交代や維持、また庁内の文官たちの定期的な移動などは大きな負担となっています」

「なるほど、それらを杉原に丸投げしようとしているのか。単にお前の仕事を減らすのが目的ではないのか」

「とんでもございません。私はゴーラ地方の今後の事を考え具申しております」

「それで、デメリットは」

「デメリットなどございません」

「却下だ。デメリットを洗い出し、その対策を示せ」

「・・はい。承知しました」

 企画部長は凹んだ。軍部、外務、人事の部長たちも凹んだ。マリーの言った通り、自分たちの仕事を減らそうと進言したが、逆に仕事を増やすことになった。

今回だけでなく魔塔都市の統治のやり方について、ゴーラ城内で議論されている。

代官を置く場合は、現状のままである。領主を置く場合には少し揉めることになる。

デメリットがないなどありえない。

爵位を授ける場合、魔塔都市の規模、国境という位置だけを考慮しても領主の爵位は伯爵以上が適当だ。平民である杉原をいきなり伯爵に叙爵するには反発が大きい。貴族であっても次男や三男は爵位を受け継げない。貴族の子弟から選び叙爵するのが一般的だ。この場合侯爵家の子弟から選定するのが反発も少ない。

しかし、貴族の子弟の中に特殊な魔塔都市を任せられる人材はいない。

「それでは、御前会議を終わります」

 総務部長の宣言で、マリーは退室する。


「総務部長、お話があります。少しお時間いただけないでしょうか」

総務部長に話しかけてきたのは、先ほどまでマリーに進言していた企画部長だ。その後ろには軍部、外務、人事の部長たちの姿も見える。

「いいですよ。私からも皆さんにお話しがあります」

 他の会議参加者が退室した会議室には、5人の部長たちが残った。

「総務部長からのお話しとは何でしょうか」

「先ほどの魔塔都市に領主を据える報告についてです。デメリットがないなどと、よく言えたものです。ゴーラ公爵様をバカにしているとしか聞こえませんでした。あなたは不敬罪で棒叩きの刑になるところでしたよ」

「申し訳ない。ゴーラ公爵様の少女の様なお若いお姿を見ると、つい油断して準備を怠りました」

「気を付けて下さい。公爵様は千年を超えて生きていらっしゃいます。それで私に話しとは何ですか」

「先ほど具申した。魔塔都市の事です。予算はともかくとしても、人員が回りません。ゴーラ市からの出向だけでは、もう限界です。現地採用かアウトソーシングを検討してもらわないと半年もしないうちに魔塔都市庁はおろかこちらの市の機能までも破綻します。聞くところによると、警備関係は民間の警備会社がその役割を果たしているとか」

「話は分かった。それで貴殿たちの検討結果は出ているのか?まさか何も考えず困ったから領主様助けて下さいではないだろうな」

「勿論だ。現在の体制で魔塔都市を管理するには、直ぐにでも職員の現地採用を実施し、今後定期的に新規採用をするべきだ。しかし、魔塔都市の住人は半分以上が人族メシヤ国からの移住者です。いつ裏切るか分かりません」

「それでその対策はあるのか」

「ございません。申し訳ない。優秀な奴隷を購入して準職員として採用する。または採用した職員に魔法契約をし、裏切らないようにするなど案がでましたが、我が国では奴隷も、人権を損ねる魔法契約も禁止されているためできない」

「なるほど、難しいな」

 住民の半数以上が、潜在的敵国からの移住者である事が、最大の問題である。

 敵国の先導者がいれば、いつクーデターを起こされても不思議でない状態だ。


 総務部長は領主の執務室に訪れる。

「公爵様、やはり魔塔都市は危険な状況です。人口が膨れ上がり、その大半がメシヤ国からの移住者です。打開策が見つかりません」

「先ほどの会議の件だな。何を心配する必要がある。計画の通りではないか」

「いつクーデターを起こされても不思議でない状態です」

「それこそが、ダンジョンを作った目的ではないか。内乱が起これば、ダンジョン管理室を除く全てを放棄して速やかに魔塔都市外へ退避する。そしてボタンを押す。3日後に戻る。再建する」

「本当にそれで上手くいくのでしょうか」

「やって見ないと、解らないだろ。それから杉原を貴族にして統治させる案だが、彼自身が喜ばないと思うぞ。なので魔塔都市の体制は、今のままでいいだろう。足りない人員は軍部を除いて全て現地採用でいい。住人の割合がメシヤ国からの移住者が9割でも良いと考えている。避難させる人数が少ないほど、やりやすいだろ」

 マリーにとって反乱は問題ではなかった。むしろ歓迎すべき事だった。

「承知しました。軍の人員補充は公爵軍から出向させます」

「いや、軍は増員させない。定期交代で現状維持させよ、住人を非難させるのが目的だから増員の必要はない」

「承知しました」

 総務部長は退室した。彼は公爵の考えが少し恐ろしく思えた。でも納得できる事でもあった。これから企画部長たちに、公爵様の考えを伝えに行くつもりだが、彼らがどう思うのか心配でもあった。


 室内にはマリーとセバスが残っている。

「セバス、明日、私は魔塔都市に行く。用意しろ」

「承知しました」

 セバスが退室し部屋の中にはマリーだけが残った。

「久しぶりに押したちの行動を覗いてみるか」

 マリーは執務机上にあるモニターのスイッチを入れ、チャンネルをリン太に付けてある式神に合わせる。


この物語以外の物を書いていたので、投稿が遅れました。次回の舞台は、魔塔都市に帰ります。

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