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異世界で宇宙開発、始めました  作者: SCB


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第一章 転生

 俺の名前は、天羽悠真、ごくごく普通の会社員だ。いやごくごく普通ではないかもしれない。なんせ、僕は、宇宙関連の仕事。それも、管制業務をしている会社員なのだから。まあ、いちおう旧帝国大と呼ばれるところを卒業させてもらっているが、そんなにずば抜けて勉強ができるというわけでもない。組織の中では中の中くらいの人材だ。そんな俺は、いま種子島の射場にいる。あれだ。射場はロケットを打ち上げる、発射場のことを現す専門用語だ。もうとっくに冷たくなった缶コーヒーを握りしめながら、射場にほど近いところにある、発射管理室に入る。このロケットは幾分か小型なため、カウントダウン19はT-20minから行う。T-0:20まではことがすべて順調に進んでいた。T-0:20になると何か射場がミシミシと音を出し始めたのだ。そしてほどなくして発射管理室に倒れこんでくる。僕は慌てて出ようとしたが時すでに遅し、そのままロケットの下敷きになって死んだ。……と思っていた。

 目が覚めると、なぜか空に浮かぶ飛行船のようなものの甲板に横たわっていた。いやっさっき俺は死んだはずなんだが。そう困惑していると

 「おお、お目覚めになられたぞ。」

 といいあわただしく駆け回る。なんなんだこれ、コミケ会場で俺倒れたっけと、困惑していると俺の相棒のパソコンがそこらへんに転がっているのが見つかる。あのパソコン、グラボ搭載で案外高かったからな、ここで壊れるのは勘弁してくれ。そんなことをしているうちに、牧師らしき人が担架を持ってくる。あのパソコンだけ持って行ってくれ、とかすれた声で言うと、

 「あの金属板ですか?」

 と返事が返ってくる。

 「そうそれだ。」

 そういうと牧師らしき人が、俺のパソコンを持ってきてくれる。パソコンを胸に抱え、そのまま医務室らしきところに運ばれていく。医務室に運ばる。ベッドに横たわり、サイドテーブルにパソコンを置き起動させる。見慣れた音と、見慣れたUIが出てくる。よかった。パソコンは壊れていないみたいだ。そいうや、充電はどうなっているのだろうか。ふときになり、電池の項目を見てみる。そうすると、フル充電されている。なんでだろうか。発射管理室にいたときは90%だったのに、次牧師さんが来たらこの世界についていっぱい聞きたいことがあるから聞いてみよう。それまではおとなしく、あのロケットのことについて調べたいのだが……。なんせWi-Fiがつながっていないので何もできない。せめてWi-Fiがつながっていたら、多少のことは調べられたのだが。しかし今ので分かったことがある。この地域が、情報通信技術が未発達だということ。しかも、2000年以前の水準ではないか。この感じ。だって、テレビがない。ほんとだテレビがない!ということは1960年以前。つまり俺は結構前の世界に来てしまったということだ。さてどうしようか。なんかこれもしや、さんざんラノベで読んだ異世界転生てやつか?それだったら少しめんどくさいんだが。大体異世界転生するのは、文明が未発達の惑星。つまり俺が文明を発展させるという展開が王道だ。だとすると俺はこの文明を、どの水準まで発展させればいいのだろうか。もう飛行船は作れているのである程度の技術は持っている。となると、空の次は宙か。うわ、めんどくさいぞこれは。宙は空よりも技術を発展させるのが難しい。なんせ、犠牲が多いからそのたびに、開発が止まってしまうのだ。安全が確保できるまで、打ち上げはしない。それが宇宙開発の大原則だ。しかしそれでも事故は起きてしまう。それを抑えるのが俺の前世での役目だったんだがな。なんかこの世界?ではお偉いさんになれそうな気がする。なんでかって?宇宙開発が全くされている気配がないからだ。ヒントは、移動する星の有無、移動する星があればそれはだいたい人工衛星だ。それがないということは宇宙開発がされていないか、いまだ机上の空論だということだろう。そうなると、モチベが上がってきた。この感じ宇宙開発に関する正式な組織は立ち上がっていない。ということは、この飛行船の国がどれだけ異世界転生に寛容かが問題だ。これで、転生者は全員殺す方針ですとか言われたら元も子もないんだが。ということで牧師さんが来たので少々そのことについて話を聞いてみよう。というかあっち側から質問が沢山来そうだが。俺は案の定質問攻めにされるそうだ。どこから来たかとか、職歴とかだといいんだが……。

「あなたはどこから。」

「2025年の地球、もっと細かく言うと日本というとこからだ。」

「チキュウ?ニホン?聞いたことありませんな。その二ホンというところの緯度と経度だけ教えてもらっても?」

「東経140、北緯35程度だな。」

「えっ、そこは海のど真ん中ですよ。」

「ということは……。信じがたいだろうが俺はあんたたちと別の世界の人間だな。」

「おお、神よ。こんなことが本当にあるのでしょうか。」

「こちら側の世界では、文芸作品として異世界転生物が流行っているのですが本当に、異世界転生しているとは……。あっ、ということは、馬車にひかれて?」

「いやロケットにつぶされてだな。」

「ロケット?なんですかそれ?」

 ああ、そうだった。この世界、宇宙開発が進んでないんだった。

「うーん、簡単に言うと、すごいたくさんの酸素と水素を燃やして、その排気ガスとかの反作用で進む乗り物だ。」

「うーん、こちら側で言うfogueteのようなものでしょうか。」

「fogueteとはどんな乗り物なんだ?」

「魔力を直接噴射し、空を飛翔する乗り物です。」

「魔力か……。まあ、そんなもんだ。」

 そうかこの世界には魔力があるのか。ということは、宇宙まで魔力単体で行けるのか?そこだけ実験してみたいな。

「とりあえず自己紹介をさせてもらう。俺の名は、天羽悠真。前世での死因は、言った通りロケットに押しつぶされてだ。最終職歴は、宇宙管制センター第2班班長だ。でだ。少し質問があるんだがな。魔力単体でどれくらい垂直上昇できるんだ?」

「考えたことはなかったです。今それに関する実験の記録を引き出すように、連絡します。」

たぶん無線通信はこの時代あるはず。と思っていたがぐんぐん高度が下がっているので、この感じ電信か。降下している途中に、なんか医務室の前を、ガタイのいいおっちゃんと通った人がいたが、まさかこの飛行船の国の重要人物なわけないよな。そんなことがあったら俺はこの惑星を宇宙開発で豊かにしてやる。とひとりごとをつぶやくと。

「そんなことあります。この王国の王女、しかも、王位継承順位5位です。」

「うわぁ」

 思わず叫んでしまった。なんだこの美女。王国の王女、つまり妃か。なんでこんな人がここにいるんだ?

「この船もしかして、政府専用機的な奴ですか?」

「ええ、この船はアポロン王国の政府専用飛行船の副務機ですね。基本王女以下の位の人は副務機に搭乗します。」

「あの、会って数十秒で質問して申し訳ないんですが、今この星の宇宙開発ってどんな感じですか。」

「ええ、そうですね。私たちの王国では、30kmまでは魔力で上昇でくるのを確認済みです。しかしその30㎞の壁が大きくて……。」

 魔力による上昇には限界があるのか。魔力による上昇できる高度の限度は30kmと記録しておこう。となると宇宙開あhつをするには科学推進ロケットエンジンが必須だな。

「そういうことなら。僕にアポロン王国の宇宙開発を主導させていただけないでしょうか。」

「そんないきなりですか?大丈夫ですか?というかどこから来たんですか貴方。見慣れない服装していますけど……。」

「ああ、自己紹介忘れてた。僕は、天羽悠真、日本から来た。宇宙開発機関の管制センター第2班班長だ。」

「二ホン?聞いたことない地名ですね。どこら辺ですか?二ホンは?」

「異世界だから。この惑星にはないよ。」

「本当ですか?というとはラノベあるあるの異世界転生してきたということですか?」

「信じがたいけどそうなるな」

「ちなみにそちら側の世界では、どれくらい宇宙探査が進んでいるんですか。」

「うーんと、星系は脱出した奴が2機。日本単体で見ると、小惑星と言って、惑星になれなかった奴に到達したのが、大型2機、小型沢山だな。」

 「ちょっと、お父様に相談して、組織の樹立を画策してみます。」

 そういって王女は、医務室を後にしようとする。

「あっっちょとっ待って組織図の見本がここに。」

 そういって俺はパソコンを開く。

「マスター、お帰りなさい。今の日時は10月31日午前11時38分、天気は雲上なので関係ありません。この直下は曇りです。気温は8度。生体認証完了。ホーム画面に遷移します。」

 なんか急にしゃべり始めたんだが俺のパソコン。まあ、機能は変わっていないだろうし、ファイルを開き、前世の宇宙開発機関の組織図を開く。

「最終的にはこんな感じになる予定なんだが。」

「組織図もあれば、より通りやすそうです。その、金属板は何ですか?」

何か前にも似たような質問されたな。

 「これは、パソコンと言ってだな。いろんなことができる。いわば魔法の金属板?だ。」

 「それは興味深いですね。ではまた。お大事に~。」

 そういって、王女はいなくなっていった。さて俺はこの惑星でも、宇宙開発をする羽目になるのだろうか。そうなると

 、前世での記憶が生かせるから大歓迎なのだが……。

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