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百合系サキュバスのお話  作者: 釧路太郎
おパンツ戦争

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第69話 今晩はゆっくりと二人の時間を楽しむといい

 ブルマを穿くことについて異論はないのだが、肝心のブルマというものがいったいどういうものなのか良く理解していない工藤珠希は何となく調べてみることにしたのだ。

 検索した結果、あまりよろしくない物もあったりはしたのだが、概ね想像していた通りだったので工藤珠希は特に何も思わなかった。

 むしろ、スカートの下に穿くにはベストなのではないかとさえ感じ始めていた。


「形はみんな一緒っぽいけど、色はたくさん種類があるんだね。これだったら毎日選ぶのが楽しいかもしれないね」

「そう思ってくれるならよかったよ」


「それで、もう一つの謝りたいことっていったい何なのかな?」


 工藤珠希が思っていたよりもずっと軽い話だったという事もあって、重い話もそこまで大した事はないだろうと思っていたのだ。

 ただ、工藤太郎は今までになく真剣な顔なのにもかかわらず目を合わそうとしない。

 そこが少し気になっていた。


「ブルマの話な受け入れてくれてありがとう。それと同じようにこっちの話も受け入れてもらえると嬉しいな」

「内容次第だとは思うけど、どんな事なのかな?」

「もしかしたら、珠希ちゃんにはすごく嫌な思いをさせてしまうかもしれない。そうならないことを願うばかりだけど、こればっかりは珠希ちゃんの感じ方に寄るよね。でも、俺は珠希ちゃんが許してくれるんじゃないかなって、期待はしているよ」


「そこまで言うってことは、太郎がボクに対して何か良くないことをしてたって事なのかな?」

「ある意味では、そういう事になるかもしれないね」


 いつになく真剣な工藤太郎を見て身構えてしまう工藤珠希だが、今更聞きたくないという事も言えない雰囲気になっていた。

 自分が知りたくないようなとんでもないことをしていたのだとしたら、最初に断っておくべきだったかもしれない。

 聞くにしてもココではなく、家に帰ってからゆっくり聞いた方が一人で考える時間を作れたのかもしれない。

 いったん忘れて、何も聞かずに帰るべきなのかもしれない。


 そう考えてはいたのだけれど、真剣な表情で心を決めた工藤太郎を見ていると、そんな事を言い出せなくなっていたのであった。


「それで、太郎はいったいどんな悪い事をしたって言うのかな?」

「話すと長くなるんだけど、聞いてもらってもいいかな?」

「長くなるのか。それだったら、いったん家に帰ってからにした方がいいよね。多分、下校時刻も過ぎちゃうだろうし帰ってからにした方がいいような気がするな。太郎もそう思ってるんじゃないかな」

「確かにそうかもしれないな。うん、いったん家に帰ってからにしようか。その方が落ち着いて話しも出来ると思うし、明日は休みだからどんな感じになっても気にしなくていいだろうからね」


 工藤太郎の最後の言葉が若干引っ掛かりはしたものの、何とかこの場ではなく家に帰ることに成功した工藤珠希であった。

 立ち上がって外の景色を見て見ると、宇宙船は相変わらず同じ場所に停滞しているのだが生徒たちはほとんど残っておらず、野生のサキュバスも宇宙人たちもいなくなっていた。

 もしやと思い廊下を見て見たのだが、当然そこには誰もおらず自分たちの事を見られているわけではなかったという事を確認することが出来ていた。


「そんなに慌ててどうしたの?」

「いや、太郎が乗ってきた宇宙船を見てる人がほとんどいなくなってるから、ここに誰か来てたりするのかなって思っただけだよ」

「そうだったんだね。でも、あの宇宙船はペタコン博士の物だからよくわからないんだ。俺が寝ている間に攻撃を受けたみたいでかなり損傷しちゃってるからもう飛べないと思うんだけど、そうなるとペタコン博士はどうやって自分の星に帰るんだろうな」


「心配してくれてありがとう。ただ、あたしの事なら心配無用だよ。ここでの生活はうまなちゃんとイザーちゃんが見てくれるという事になってるし、帰りたくなった時にはイザーちゃんの使っていた転送ゲートがあるからね。そうそう、珠希ちゃんにちゃんと挨拶をしておかないといけないね。あたしはオナオナ星出身で太郎ちゃんと一緒にこの星まで旅をしてきたペタコンというものだ。一応博士なんてものをやらせてもらってるんだけれど、この星の文明とは微妙に発展度合いが違うモノだから役に立つものを作れるかはわからないね。クリームパイちゃんとクリーキー君とは遠い親戚みたいなもんだから同じ宇宙人として協力して君たちと仲良くしていきたいと思ってるんだよ。ちなみに、あたしと太郎ちゃんの間に特別な経験とかはしてないので安心してくれていいんだからね。珠希ちゃんが考えているようなことは一切ないから安心してくれてかまわないよ。じゃあ、あたしはここらへんで失礼させていただくよ。ここに住むにあたって責任者の人に話をしに行かなくちゃいけないみたいだからね。本来であれば太郎ちゃんと一緒に行くのがベストなんだろうけれど、イザーちゃんが太郎ちゃんの代わりに説明してくれるという事なんで気にしないでくれたまえ。おっと、無駄話が過ぎてしまったようだ。久しぶりに再会した二人なんだし、ほよ。では、さらばだ」


 突然現れたペタコン博士に驚いて声も出なかった工藤珠希とまったく気にしていない様子の工藤太郎。

 先ほどまでの張りつめた空気が一瞬で和やかな雰囲気に変わっていた。

 二人は帰り支度を済ませるて教室を出ると、一応担任の片岡瑠璃先生に挨拶をしてから下校することにした。


 人の姿はどこにも見えないものの、いたる所から感じる視線に少しだけ体が反応してしまう工藤珠希。

 それとは対照的に全く平然としている工藤太郎。


 そんな二人を影ながら見守る人たちは皆揃って手を繋いで帰ればいいのにと思っていたのであった。

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