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百合系サキュバスのお話  作者: 釧路太郎
おパンツ戦争

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第67話 怒らないで聞いてほしいんだけど

 ただ、からかっていた。そんな軽い気持ちでいた工藤太郎ではあったのだが、工藤珠希は何か勘違いしているのかいつもよりも深刻そうな顔をしていた。

 

「ボクに対して申し訳ないって、一緒にいた人と何かやましい事でもしたって言うの?」

「そんな事はしてないよ。起きている時に一緒にいる時間はほとんどなかったからね。お互いに相手に干渉せずに自由にやってたんだよ」

「それじゃあ、何がボクに対して申し訳ないって気持ちになったのかな?」

「最初にさ、怒らないって約束してくれるかな?」

「そんな約束は出来ないよ。ボクが怒るような事だったとしたら、その後にボクはどうすればいいのかわからなくなっちゃうし。ボクが怒るような事って、いったいどんな悪い事なのさ?」


「出来るだけ怒らないって事でお願いします。珠希ちゃんに対して申し訳ないって思いがあるって事だけは忘れないで欲しいな」

「わかったよ。なるべく怒らないようにはするけど、内容次第では太郎の事を軽蔑しちゃうかもしれないよ」

「そうならないように祈っておくよ」


 工藤太郎は座りなおして工藤珠希に対して正対していた。

 襟を正して背筋を伸ばして真っすぐに見つめてくる工藤太郎を見て、工藤珠希もごくりと唾をのんで少しだけ緊張してしまっていた。

 いつもの軽い感じではなく、何となく重い空気が二人の間に出来ているのだが、その重圧を工藤珠希は必死になって耐えていたのだ。


「最初に謝っておくね。ごめんなさい」

「いきなり謝られても困るんだけど。太郎ってそんな感じじゃなかったと思うんだけど、どうかしたの?」

「まずは、半年以上も連絡をとれなかったことを申し訳ないって思ってるよ。でも、それは色々と事情があって、通信するためのゲートが壊れてたってのもあるんだ。何とか修理することが出来たんだけど、うまく電波を拾えなかったりってものあって連絡が遅れちゃったんだよ。イザーちゃんがそっち側ですぐ直してくれたんだけど、マニュアルが無かったから色々と試行錯誤して時間がかかっちゃったんだよ」

「ちょっと待って、半年以上もって、そんなに期間空いてないんだけど?」


「そう言えば、超光速で移動してるとこっちと時間の間隔が異なるみたいなことをペタコン博士が言ってたような気がするな。みんなあんまり変わってないなって思ったんだけど、それが原因だったんだね」

「そんな事があるんだ。でも、太郎の身長が伸びてる気がするからソレだけ時間が経ってたって事なのかな」

「それもあると思うんだけど、宇宙から戻ってきた人は少し身長が伸びるらしいよ。そんな話が本に書いてあったからね」


「そんな事はどうでもいいのよ。連絡が遅れたってのじゃなかったとしたら、ボクに謝りたいことっていったい何なのかな?」

「本当に怒らないで欲しいんだけど、落ち着いて聞いてね」


 一度視線を外して息を整える工藤太郎を見て、彼もこんな風に緊張することがあるんだと思った工藤珠希であった。

 そのまま目をつぶり顔を上へ向け何かを決心したかのように一度頷いてからゆっくりと目を開いていた。

 真っすぐに自分を見つめてくる工藤太郎に対して少しだけ身構えた工藤珠希はスカートの上に置いていた手をギュッと固く握り、少しだけ視線を外して工藤太郎の顔を見つめていた。


「まず、珠希ちゃんに謝らないといけないことは二つあります。軽いのと重いのとあるんだけど、どっちを先に聞きたいかな?」

「二つもあるんだ。出来るなら重い方は聞きたくないんだけど、そういうわけにもいかないよね。じゃあ、軽い方からお願い」


「軽い方からだね。軽い方はこれからの珠希ちゃんに関する話になって、みんなも注目していたことになるんだ。もちろん、珠希ちゃんが普段穿いているおパンツの事をみんなに話したとかじゃないから安心してね」

「そんな事をみんなに言いふらしていたんだとしたら許さないけどね。太郎はそういう事言う人じゃないでしょ。それくらいわかってるって」


「何を言いたいかというと、珠希ちゃんのおパンツに対して過激なことをしている人が増えてきたって話を聞いたんだよ。階段とか更衣室とかで珠希ちゃんの穿いているおパンツを覗こうとしている人がいるってのを聞いて思ったことがあって、それの対策についてイザーちゃんに話してみたら殺されかけたんだ。なんか、俺の提案を聞いてイザーちゃんが喜んでくれて絞め殺されそうになったんだよ」

「そんな理由で死にかけたって、本当にバカだね。太郎もバカだと思うけど、そこまで喜ぶイザーちゃんもバカじゃない」

「だよね。俺も宇宙滞在用の体になってとはいえ、あそこまでイザーちゃんの力が強くなってるとは思わなかったんだ。普通だったらなんてこともなく耐えることが出来たと思うんだけど、あの時はギリギリのところで死にかけてしまったっていう事なんだ。イザーちゃんも俺が耐えられると思ってやったと思うんだけど、その点は申し訳ないことをしたなって気持ちでいっぱいだね」


「太郎が死にかけた理由はわかったんだけど、ボクに謝りたいことっていったい何なのさ?」

「そうそう、ソレなんだけどね。怒らないで聞いてね。実は、珠希ちゃんのおパンツを覗こうとしている人に対して有効な対策として、俺がイザーちゃんに言ったことになるんだよ」

「で、それって、いったい何なの?」


「おパンツの上からブルマを穿くって事さ」

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