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百合系サキュバスのお話  作者: 釧路太郎
おパンツ戦争

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30/77

第30話 見上げる空の向こうには

 地球に向かっている工藤太郎と連絡が取れなくなってしまっても工藤珠希の様子は変わらなかった。

 今までは工藤太郎が本当に帰ってくることが出来るのかという不安な気持ちでいっぱいだったのだが、無事に帰ってくること決まってからはその日がいつになるのか待ち遠しい気持ちでいっぱいになっていた。

 イザーを中心に一部の生徒と教職員は工藤太郎の帰りを手放しで喜ぶことは出来ないのだけれど、工藤珠希の気持ちを考えるとこれ以上帰還を先送りすることは難しくなってきたのだ。


 まだ工藤太郎が帰ってくる日がいつになるかわかってはいないのだが、その日はそう遠くないと信じて待っているのであった。

 工藤珠希はちょっとした時間が空いた時に空を眺める癖がついてしまったのだけれど、みんなそれが工藤太郎を探しているという事に気付いていた。気が付いていても、誰もその事を口に出す者はいなかった。

 工藤珠希と一緒に行動することの多い栗鳥院柘榴と鈴木愛華は一緒になって空を見上げることが多くなったのだけれど、何か変わった者が空を飛んでいる姿を見ることは一度も無かった。


「そう言えば、太郎ちゃんが帰ってくる日ってもう決まったのかな?」

「まだ決まってないみたいなんだけど、到着予定場所の様子をイザーちゃんが毎日調べに行ってくれてるから安心だよね。イザーちゃんって何でも出来るから太郎も安心して帰ってくることが出来るんじゃないかな。その時が来たらボクも出迎えようとは思ってるけどね」

「行きは転送ゲートが使えたから一瞬だったけど、帰りは転送ゲートが故障して自力で帰らないといけないってなったから珠希ちゃんも心配してたよね。私たちは太郎ちゃんならどんな手を使っても帰ってくることが出来るって信じてはいたけど、その方法がどうなるのかは全然想像もつかなかったよ」

「本当にね。でも、太郎ちゃんが宇宙人と仲良くなってその宇宙人の宇宙船に乗って帰ってくるとか嘘みたいな話だよね」

「太郎と話した時に何度かペタコン博士とお話ししたんだけど、ちょっと変わってるけど良い人そうだったよ。ちょっとって言うか、結構変わってたかもしれないけど」


 クリームパイとペタコン博士が知り合いだという事を知った工藤珠希は色々と情報を聞き出すことに成功したのだけれど、クリームパイが言っていることは本当なのだろうかと疑うような事ばかりであった。

 例えば、ペタコン博士の種族は人間の雌に近い外見をしているのだが、オナオナ星人2は性別というものが存在せず自分の意志で外見を変えることが出来るそうだ。

 裸に近い格好でウロウロしていても恥ずかしさを感じないというのは異性という概念が無いからなのかもしれないけれど、それを見ていた工藤太郎が全く動じずに普通に接していたのはどういうことなのだろうと皆考えていた。高校生である工藤太郎のすぐ横に全裸の女性がいる状況なのにもかかわらず、工藤太郎が一切動揺せずにごく自然に振舞っていたというのは何か強い意志でもあるのではないかとさえ思わせれるのであった。


「ペタコン博士の姿を見て驚いたんだけど、なんであの人っておパンツだけで他は何も身につけてないんだろう?」

「私もそれは思ってた。太郎ちゃんもすぐ隣にいるっていうのに恥ずかしくないのかな?」


「クリームパイちゃんから聞いた話なんだけど、ペタコン博士の種族って性別ってものが存在しないみたいだよ。と言っても、ペタコン博士以外の人は普通に常識もあるから服を着て生活してるって話なんだって。あの博士はちょっとおかしなところがあるから全裸で暮らしてるって言ってたかな。確か、家よりも大きな熊を飼ってるって話だったよ」

「そんな大きな熊とかいるんだね。宇宙って広いな」

「でもさ、なんであんな可愛らしい女性がおパンツ一丁でウロウロしているのに太郎ちゃんは普通に話してたんだろうね。もしかして、太郎ちゃんって好きな子以外には全く興味ない人だったりするのかな?」


 工藤太郎の好きな人という言葉を聞いて工藤珠希は少しだけ身構えてしまったが、栗鳥院柘榴も鈴木愛華もソレには気付いていなかった。

 何事も無かったかのように話に加わろうと思ったのだが、自分と一緒にいる時に工藤太郎は他の女子と一緒にいる時と微妙に違うような気がしてきた。それが勘違いなのかもしれないけれど、他の人とは違う特別な感情を抱いてくれているような気はしている工藤珠希であった。


「でも、写真を見るたびにペタコン博士の穿いているおパンツが違うってのはこだわりなのかもね。ピンクも水色も無かったのって偶然なのか狙ってるのかわからないけど、子供っぽい体型なのにセクシーな感じのを穿いていたりするから違和感が凄かったな」

「あんな感じのスケスケのは私なら穿けないかも。珠希ちゃんはどう?」


「ボクも無理かも。あんな感じのは恥ずかしいよね」

「だよね。珠希ちゃんには可愛らしいおパンツの方が似合うと思うな。肌も綺麗だから水色とか似合うんじゃないかな」

「そんな事無いと思うよ。珠希ちゃんは立派なレディなんだし、ちょっとくらいセクシーな大人っぽいおパンツも似合うんじゃないかしら。セクシーなピンクのおパンツとか、凄く良く似合うと思うけどね」


「はいはい、その話はそこまでね。そういう事はボクに言わないでよね」

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