41 一本あたり数十億ウォン単位はしそうな、竹をイメージした青竹色に金箔色などのマーブルの、人造大理石――
(4)
――ブ、ォンッ……!!
と、気がついた時にはユスリ・タカリがテレポーテーションのようにして!!
眼前の、10メートルほどのところに姿を現した――!!
それを見て、パク・ソユンが咄嗟に、
「ヨンファッ!! 防御を発動してッ!!」
「へっ――?」
と、言うもドン・ヨンファの反応は遅れ、その間にも、ユスリ・タカリはこちらに手を向けんとする――!!
伝わるのは、また、“例の力”!!
そして、
――シュバッ――!!
と、ユスリタカリが手をかざすと同時、
――グワンッ!! グワンッ!!
と、空間ごと変形させる力が伝播し!! ふたりに襲いかかる!!
その刹那には、
「もうッ!! 遅いってッ!!」
「う、うぉッ――!?」
パク・ソユンが苛立ちつつも、いったいどこにそんな力があるのか――!?
驚くドン・ヨンファを軽々と掴み、アクロバットな動作とともにユスリ・タカリの力から回避する!!
そうしつつも、次はパク・ソユンが仕掛ける。
――ゴ、ワッ――!!
と、まるでアメリカ警察がするが如く――!!
捕縛用の――、網目2センチくらいの網をユスリ・タカリへと放つ!!
なお、その網は対象を追おうと同時、
――ジリ、リッ――!!
と、テーザーガンのように電撃が走る!!
しかしながら、“そんな網”に覆われながらも、
「……」
と、ユスリ・タカリは肖像画のような目を崩さず、どこか余裕の様子でこちらを見続ける。
そうして、完全に捕縛されてしまうと思われる刹那――!!
――シュバ、シュバ、シュバッ――!!
と、何とあろうことか――!?
CGのように自らを変形して細切れのキューブのように分割し!! 泡のようにすり抜けてしまう!!
それを見て、
「っ――!」
パク・ソユンが、思わず舌打しかける。
また同時に、目の前では、
――ギュ、イーンッ……!!
と、これまたCGアニメのように、空間に現れたキューブが集まりつつ、ユスリ・タカリが、ふたたび元の姿を現した。
続けざま、
――シュババッ――!!
と、こんどは予備動作を入れることもなく!! 速射のように“例の力”を放つ!!
それに対抗し、
「ヨンファッ!!」
「わっ、分かってるてッ!!」
と、こんどはドン・ヨンファもすぐに反応し、
――ファッ、ファッ、ファァンッ……!!
と、先ほどの桜吹雪の“幕”を張り、ユスリ・タカリの力を無効化せんとする!!
そのまま、ふたりは桜吹雪に隠れる。
その中で、
「もう!! 形っていうけど、どんな形がいいってのよ!! あのタヌキ!!」
「ぼっ、僕も分かんないって!!」
「分かんないってじゃなくて、ちゃんと考えなさいよ!!」
「ふ、粉砕機――、とかは?」
「は? そんなの――、そんなでっかいの、召喚できるわけ?」
などと、ふたりは言い合う。
そこへ、
――ゆらっ――!!
と、不意打ちをつくようにして!!
桜吹雪の煙幕を破ってか――!? またしても、ふたり前にユスリ・タカリが現れる!!
「うっ――!?」
驚くドン・ヨンファと、
「ちっ――!」
と、パク・ソユンが舌打する。
その瞬間には、すでに!! ユスリ・タカリの手はふたりに照準が合っていた!!
――シュババッ――!!
と、“例の力”は、隙ができていたドン・ヨンファのほうを向く!!
「うぐっ――!?」
ドン・ヨンファが強張る。
この攻撃は、かわすことはできないッ――!!
そう、絶望が過った時、
――バ、バッ――!!
と、ドン・ヨンファの目の前に突如として!! パク・ソユンが庇うようにして入った!!
同時に、
――グワンッ――!!
と、パク・ソユンに!! 身体を“変形させんとする力”が伝わる!!
「ぐっ――!?」
パク・ソユンの顔が苦痛に歪む!!
続けざま、
「ガ、ハッ――!!」
と、吐血する!!
それを見るなり、
「そ、ソユンッ――!?」
と、ドン・ヨンファが叫ぶ。
そんなふたりを、見下ろす形で、
「やはり、驚きますな……。通常の人間で、あれば……、この時点で、“変形”できるの、だが……」
ユスリ・タカリが、心底、感心したように言った。
「ええ……」
秘書の女が、ユスリ・タカリに答える。
そのまま続けて、ふたりのほうを向いて、
「――でも、パク・ソユン様? 今のは、けっこうなダメージ、なのではありませんか?」
と、平素の丁寧な様子で、パク・ソユンに問うた。
「ハァ……、ハァ……」
と、口からは血が滴り、息が乱れ、すぐに答えることはできないパク・ソユンに、
「内臓に損傷と――、肋骨にも、ヒビが入っていますよね?」
と、秘書の女は、淡々ながらも、冷徹な様子で聞いた。
「ハァ……、ハァ……、だ、から……、何?」
パク・ソユンが、脂汗も混じりながら、p、何とか余裕を装って、
「そ、ソユンッ!? 大丈夫かい!? ぼ、僕を庇って!!」
「ああもうッ!! アンタもうるさいっての!! いいから、アンタは防御とかに集中してって!!」
「あ、ああっ、」
と、心配するドン・ヨンファを一喝する。
だが、
――ぐらっ……!!
「つッ――!」
とここで、パク・ソユンは、視界が揺らいだ。
ロビーの、一本あたり数十億ウォン単位はしそうな、竹をイメージした青竹色に金箔色などのマーブルの、人造大理石――
夜明けの、薄明りが差し込む大きなガラス。
そして、ゆらめく、巨大なカーテンと――
「ハァ……、ハァ……」
パク・ソユンは、脂汗と、口からは血が滴り続ける。
だが、そんなことお構いなしに、ユスリ・タカリが容赦なく、次の攻撃を仕掛けてくる。
――ブォンッ――!!
と、現れるユスリ・タカリ!!
対するパク・ソユンは、スクリューミキサーのような武器を召還し、
「もうッ!! ムカつくわね!! アンタ!!」
と、イラつきながら、
――ギュ、オォォーンッ!!
と、半ば、むやみに振り回すも、
「フフフ……。取り乱してますな……。そんなもの、私に、効くわけないですよ」
と、ユスリ・タカリは再び余裕の様子で、そもそも避けられてしまう。
「つっ、――!!」
舌打しつつ、パク・ソユンは召還していた武器を消滅させ、
――ビ、ィィン……
と、その手を元に戻した。
だが、その瞬間!!
「隙が、できましたよッ……!! フッ――!!」
と、すでにユスリ・タカリの手がパク・ソユンのほうを向いており!!
「――!?」
と、パク・ソユンが驚くも時遅く!!
――グ、ワンッ――!!
と、召喚した武器をしまい終わったその手に、“変形させる力”が伝わる――!!
そして、まるで竹が割れるように、
――クッ、パァァッ――!!
と、パク・ソユンの右腕が!! 大きく変形してしまったのだ!!




