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【トランス島奇譚】  作者: 石田ヨネ
第五章 対決

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34/45

34 自分のターンが終了したとき、相手のターンになる

 数本のロープは、空間に“係留される”とともに、


 ――ギリ、リッ……!!


 と、凶悪にきしみだす!!

 もし、通常の世界の大型船舶を係留しているロープがこのようになっている場合、それはかなり危険な状態である!!

 破断されるとともに解放されるエネルギーは甚大なものであり!! 周辺に人体があろうものなら、簡単に破壊、“粉砕”されてしまうのだ!!

 そして、


 ――ブッ、チンッ――!!!!!


 と、パク・ソユンが召還したロープはすべて一瞬にして破断するッ――!!

 これには、

「――!!」

 と、さすがのユスリ・タカリも少し驚きの顔になるも!! その間には衝撃と切れたロープ本体が襲いかかる!!

 その速さは先ほどの草刈り機を振ったのとは比較にならぬほどの、音速ッ!! 電光石火のごとくッ――!!

 それも!! 一本だけでなく!! 数本である!!

 いくら、先ほどのように回避することができるといっても、そう簡単にはいかないだろう!!

 そして、


 ――バッ、シュゥゥー……!!


 と、“霧状になったロープの霧”が消えていく。

「……」

 少し眉をよせたパク・ソユンと、

「……?」

 と、ドン・ヨンファがキョトンとしながらも、恐る恐ると見た。

 その、少しの間――

 だが、しかし、


 ――シュバ、ババ、ババ……

 

 と、これまた、まるでCGでも見るかのように――、“いくつかのブロック状に分割されたユスリ・タカリの身体”が、空間に現れる。

 数秒ほどして、それらは

 ――ググ、ググッ……

 と、くっつき、ユスリ・タカリはその身体を再生させていた。

 すなわち――

 今回の攻撃も、このユスリ・タカリには、“効かなかった”わけである。

「なっ――!?」

 ドン・ヨンファが、驚愕に思わず声を出す。

 ただ、“よくある”ように、こちらの攻撃が終わったら、ターン制というわけではないが、次は相手の番がくるというのがセオリーである。

 再生したユスリ・タカリは、

「……」

 と、無言で、ジロリ――とこちらを見る。

 そうすると同時、


 ――シュ、バッ――!!


 と、やはり手をかざしてきッ!! 先の超能力というか念力のような力を放つッ――!!

“それ”を見るよりも早く、

「――!!」

 と、気がついたパク・ソユンが再び動く!!

 その刹那、

「そッ!? ソユンッ!!」

「何ボサッとしてんのッ!!」

 と、パク・ソユンは驚きの声をあげるドン・ヨンファを掴みつつ回避する!!

 その同時か、直後!!


 ――グワンッ――!! グワンッ!!


 と、“ふたりがいたであろう空間”が大きく歪み!! その箇所の床が大きく変形する!!

「てかッ!! アンタも何か能力発動しなさいよッ!!」

 回避して体勢をすぐに復元しつつも、パク・ソユンが怒鳴る。

「あ、ああっ……!!」

 と、ドン・ヨンファはよろっとなりながらも、慌てたように答える。

 そのまま、まるで花咲じいさんのように――、ドン・ヨンファは胸元から、“ナニカ”を取り出すような動作を見せるとともに、

 ――フ、ァッ……!!

 と、“それ”を放つ!!

 見た感じ、それらは桜吹雪であり、


 ――ファ、ァーンッ……!!


 と、空間一面へと舞った。

 その桜吹雪の中でも、

「……」

 と、ユスリ・タカリが、その目にふたりの姿を捕捉する。

 そして、ふたたび、


 ――ジュバ、バッ――!!


 と、謎の力を放つも、それらは桜吹雪に阻まれてか――? うまく伝わらなかった。

 その間に、桜吹雪に隠れるようにしつつ、

「もう!! 何なの!? アイツの、あの力!!」

「さ、さあ!! と、とりあえず、このままじゃマズいッ!! いったん逃げよう!! ソユンッ!!」

 と、ふたりは言って、いったんこの場から逃げることにした。

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