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 今回も、迷宮の探索は無事終わりました。しっかりした回復役のいる探索パーティーなら、実力を違えず、奇襲さえ防げれば、無事帰ってくることはそんなに難しいことではないのです。そう、奇襲さえ防げれば。

 斥候が居たところで、視界の確保し辛い迷宮では、その危険性を排除することは難しい。そんな状況でも、お宝発掘の為に探索を進めるため、凄い仕組みが出来上がったのです。


 弾除け


 今の形になるまでに、紆余曲折あったことは想像に難くないわけですが、まあそれはいいでしょう。そんなことより、ある意味、俺の能力?にはぴったりのお仕事、という点が重要な訳です。

 シーンに応じてBGMが変わるという、この能力なのか何なのか良く分かりませんが。初めのころ、みんな同じように聞こえていると思っていた俺は、それを前提とした会話をしたことで、かなり奇異の目で見られたものです。そもそもどこから聞こえているかも分からないこのBGM、幻聴の類なのかと思い、教会に奮発して呪いの検査もしてもらったんですが、結局何も分からずじまい。最終的には変人奇人扱いされたので、この話は封印となりました。

 ちなみにこのBGMですが、宿屋とかで休む時は聞こえません。あれですかね、ゲームとかで、宿に泊まるとすぐに朝になって回復してた、っていう体裁になってるんでしょうかね。いやぁ、ナニするときまで音楽が流れてたらどうしようかと思ったものです。洋物じゃあるまいし、動きと音楽がシンクロしてなくて微妙な感じにならなそうで良かったです。お相手は絶賛募集中ですが、弾除けは金持っててもねぇ、未亡人狙いの際どいのしか寄ってこないわけですよ、悲しいことに。ちなみに娼館は病気が怖いので行かないです。色々と溜まりまくってますね、ハイ。


 そんな悲しき弾除けですが、今は何故かけしからんエロフ、もとい、エリーさんと二人きりでお食事中です。ああ、エリーさんなら、未亡人狙いでもカモンカモン、なわけですが。いや、チキンですからそんなこと言えませんけどね。


「やっぱり不思議なんだけど」


 食後のデザートをいただきつつ、ゆったり幸せな時間を満喫していると、突然エリーさんが切り出した。


「ん?何がです?」

「何で敵がいるって分かるの?」

「まあ、何となく?」


 明らかにはぐらかしに掛かっている俺の顔を、エリーさんがじっと見つめる。そんな綺麗な顔で見つめられると、我慢できなくなるのですけど。


「ねえ、教えて?」


 こ、これは落としに掛かってるのでしょうか。破壊力がヤバいですエリーさん、お持ち帰りしたくなるので困るのですが。


「た、他人に教えるわけには行かないですね。最低でも彼女になってもらわないと」


 俺のつまらない返しに、一瞬呆けたエリーさん。今度は顔を真っ赤にして狼狽えだしました。え?初心なんですか?俺も大概ですけど、そうなの?それともフリ?いやー、分からんですわ。


「え、え?どど、どういうこと?」


 どういうことって、こっちが聞きたいのですけど。

次はジェイソンの日の予定です(古)

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