表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/23

ACT3-1 取られた銃

私事:昨日までの8作はHPに掲載していたものをそのままコピー。今回はワープロで打った原稿を見ながら、手打ち。

 昨日、友人がコインロッカーに荷物を取りにいった際に男は同行したのだが、その時の出来事。

 友人の荷物が入っているロッカーの、真上にあるロッカーが半開きになっていた。男は、そういうちょっとした"ずれ"みたいなものが気になるらしく、きちんと閉めようとした。

 1度完全に扉を開け、中を確認してしてみようとしたのだが、中にはあるものが入っていた。

 金を払うのが面倒くさいとかいって、ロッカーに荷物だけ入れていることはたまにあるが、そこに入っていたものはそういうものとは一線を画すものだった、

 捨てたもの−−−−−−。

 何となくそんな表現が似合っている。

 中に入っていたのは、まさに常軌を逸していた−−−−−一丁の拳銃。赤ちゃんをロッカーに捨てるような時代だから、あるいはそんなものが入っていたとしても不思議ではない。それを目にするかしないかだけであって・・・。

 友人に異変を感じ取られないように、極力平静を装いロッカーを閉める。後日取りにいこう、その時になくなっていたら仕方ない、本物かどうかもわからないものだ別に問題はない。

 翌日、男はそこに向かった。大学の同じサークルに所属している女性を連れて、だ。行く先も理由も話してはいない。

「ねぇ、聞いた? また死んだんだって」

「ああ、このへんだろ。事件があったのって」

 彼女は最近巷を、しかもまさにこのあたりを中心に起こっている拳銃を使用した殺人事件の話を持ち出した。ああそういえば、これから向かう先にあるものがそうかもしれない。

 コインロッカー群があるあたりにさいかかると、そこには1人の男がいた。荷物でも取り出しているんだろうだろうが、立ち位置が妙に男の気に障った。

 銃があったあたりだ。いや、まさしくその場所。

 先に来ている男は荷物を、銃があった場所に入れようとしている。ということは、銃はすでになくなっているのか、

 いや、朝刊では銃が発見されたという記事はなかったはずだ。ということは、昨日の深夜から今までの間に誰かが見つけたのか。

 男は、仕方なく手前の空きロッカーで、怪訝がっている彼女を背に、無意味な捜索をすることにした。

「おかしいな、確かこのへんに・・・」

「なんかあったの?」

「ん?ん。まあ、ちょっと・・・」

 彼女の問いにも答えられぬまま、何もないはずのロッカーに何もないことを確認せざるを得なかった行動に終止符が打たれ、結局彼女にはあとあと、わけのわからない弁解をしなければならなかった。

 荷物を入れるのにとまどり、小銭をジャラジャラさせている男を背に、2人はこの場をあとにする。

 探していた銃が、今まさに持ち出されようとしていることも知らずに・・・。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ