ACT4-1 待ち人はいまだ来ず
よく考えたらこの小説って、拳銃の知識もないまま書いたんだなぁと思います。汗
ファンタジー小説、学園恋愛ものとそれまで書いていて、毛色の違うものを、と思って書いたのですが無知+勢いで書いてしまいましたが・・・未完成の作品ばかり作るよりは、形はどうあれ一つの完成した作品ってことを考えればありかなぁ?
もうどれくらい待っただろう。
男は来るはずの友人を半時間近くも待っていた。
時季が春、とは言っても深夜になると冷え込む。昼間と同じ服装では少し寒い。
十時に待ち合わせをしてすでに三十分、いつもより早く来るはずの友人はやってこない。何の連絡もないのが気にはなるが、珍しく遅れてくるのだろう。
もともと待つことに慣れてない男には、長く感じられたが・・・それはいい。男は、真冬の夜に友人を一時間待たせたことがあるのだ。それを考えれば、寒いと言ってもこの時期ならたいしたことはない。
男は公園のベンチに座り込んでいる。ここに来て何本目かになるタバコに火をつけた。月明かりで薄暗く見える地面には今まで吸っていたタバコの吸殻が踏みつけられて残骸をさらしている。
友人の身に何か起こったのだろうか。ふととんでもないことが弾をよぎった。最近このあたりでは銃による殺人事件がおきている。すでに一丁の銃で三人が死んでいて、最悪にも銃は行方知れず。六発装填の銃にはあとニ発の弾が入っている。
残りニ発
とかなんとか大きな見出しがどこかの雑誌に載っているのを見た。友人は銃弾を浴びて死んだのだ、ふとそんなことを考えてしまう。我ながら物騒だと思いつつ。
「んなことないか」
その思いを即座に言葉にすることで打ち消す。しかし、である。ここからそう遠く離れていない高級マンションの近くで一度目の事件は起きたのだ。友人はその近所に住んでいて、銃声を聞いたとも言っていた。
その事件で撃たれたのはニ発、近場で死者が出ている。犯人は・・・そんなことはどうでもいい。
男はベンチから立ち上がり、いまだ来ることのない友人宅へ向かうことにした。
ここから友人宅までは自転車で五分、自宅までは十分かかる。男の家は喧騒とした街中にあって、一週間前の銃声は家に届くまでに途中の雑踏にかき消されたはずだ、もっとも、静だったところで聞こえてくる距離でもないのだが。
カシィン
自転車の鍵の音が深夜の公園に響く。男は自転車にまたがり、友人宅へと向かった。
そして・・・いつもは目に付かないはずの、どこにでもあるゴミ置き場に目がいった。
「ヒ・・・」
男は情けない声を上げてバランスを失い、自転車とともに派手な音を上げて転倒する。
手だ・・・ゴミの中に片腕が埋まっている・・・
男はいやな想像をしつつ、ゆっくりと起き上がった。自転車はタイヤの音をからkらと慣らしながら、横倒しの格好で倒れている。
男は怖いもの見たさもあって、ゴミ置き場に近付き深呼吸を一回。そして、手を埋めているポリ袋の一つに手をかけ、ゆっくりとどける。
そこには・・・。
何もない。腕が、肘の辺りから途切れている。しかもそれは近くでよく見ると、
「マネキン?」
人騒がせなことだ。今までの恐怖心が嘘のように引いていき、本来の目的を思い出した男は安心して自転車を起こし、友人宅へ向かった。
結局、すでに友人は外出していることを聞き、同じ道を戻ったのだが、そのときにはもう一度派手な転倒劇を繰り返すことになるのだが。




