64·その[勇ましき者共]を出し抜いて、その9
アイダの町、宿で一夜明かして。翌日のこと。
アタシ達は来た道を1度戻ることにして、町を出てすぐのこと。
またやってる。弱いものいじめ。
今度は誰をいじめてる?ん、人間?
「あれは~ヒト、女の子じゃないですか!?」
トシっ!
トシゾウが言うや、ワタシはジーンズの腰にさしてある昨日、白烏さまから渡された拳銃を女の子?を道端でいじめてる野郎共に向けて刹那的放った。
パンパンパンッ!♪乾いた♪が、まだ人気がある街道に響く。
いきなりの事だろう、野郎共は一目散に逃げて行った。
奇抜な格好した奴らだったから、時期が時期なら渋谷辺りでも行ったかな。
それよりも女の子だわ。
あれ??あれぇ~?女の子?
「トシ、トシィ~、これ、女の子?
女の子かなぁ~~??これ?」。
多分女の子だわよね~、下半身……意外は?
トシゾウなら、こういうの詳しいはずだし。
「んんと、はいぃ~女の子と言えば女の子ですね、脚が六本、クモのですが」。
そう、その女の子の下半身はクモのそれだったから。クモのそれ、脚?。
女の子のツラはレオN のレベッカに似て好みなんだけど。髪もショート。
「アラクネ?かな?」。
白烏さま、アラクネ……て、何ですか?
「まじょくです、マジョク」。
カーンちゃんも、マジョクって?
2つ3つと知らない言葉が、朝から疲れるは。
「シズカさん
この娘も保護するんですか?」。
ああトシ。
ああ
「えっと、ああ保護対象だ」。
とりあえず確保。
まあ、これも追々だ。今はまだ白烏さまもいることだし。
ショートショートショートでゴメン




