15·見つけてあげよう!、その6
'と……言うわけで'
て!おい!どう言うわけ?
(出だしから誰かさの独りボケ……)
おばちゃん……どうしたのかな?
「'コウムイン?タイマンて?'なあにぃ~?」
アタシはオバケ、幽霊なんだって。実はけっこう前からそうなんじゃないかなぁ~て、思ってた。
知ってた……だけど。
おばちゃん達が見つけてくれたの。
(嬉しくて涙をニッコリに変えて私は)
おばちゃん達が神様なのかなって、思って聞いてみたら、違うって。
オバちゃんが
「神様?私が、私達が?」て言うの
アタシが幽霊になる前
「神様がね!見つけてくれるからね!」
そう……そう言ってくれた人がいた?
いた気がするの。
もう忘れ……ちゃった、でも、でも、そう言ってくれた人……とても………とても暖かかった、そんな気がした。
何度もお月様が欠けたり増えたり(満ちる)それを繰り返し見続けて、それを人差し指でなぞって、それも……それも今夜?今で終わる。
「それでお嬢ちゃんのお名前教えてくれる?」
2人の大人のヒト?が、アタシの名前?を……
「アタシのお名前?」
アタシのお名前?アタシの名前……?
何だったかな?
ア……ワタシ
「あ!ムツリさん、この娘の名前はユウコちゃんです!その……もう人間の時間でいうと、かなりの時間が過ぎて……もう記憶が薄れているはず……」
そしてオバちゃんの隣にいるお兄さん……?おじさんは続けて
「どうですか?ユウコちゃん、覚えていますか?」
何か?慌てた感じでおじさんが言ってくれた、だから……だからアタシ
「うん……ごめんなさい、忘れちゃった」
そしたらオバちゃんが
「そうかそうか~忘れちゃったか!なら仕方ないわよね!忘れちゃったもんは仕方ないわよ!」
何か、誉め……励ましてくれたよ。
その時のおばちゃんの目から涙が流れた、そう見えたよ……泣かないで、おばちゃん。
そしてアタシがユウコ、名前で難しい字(漢字)で書くと'優子'って書くんだって!
何か久しぶりだなアタシ、新しい何か、何かを知るのっ!おばちゃん達が教えてくれた、楽しい!
それでアタシはもう幽霊じゃなくなって、せ?精霊とかのになったんたって、よく解らないね!
大人の話しって難しいね。
これからね、これからオバちゃん達のカイシャっていう所に行くんだってアタシ。
カイシャ?シゴト?何か……何か嫌な感じがするのは何でかなぁ~?
おばちゃんも、あれ?おばちゃんだけかな?
(だる~んてしてるの、ダル~ンって、おばちゃん、そのシゴトっていうのやっぱり嫌なのかな?)
オトナ……シゴト、何か思い出せそう、でも 思い出しても良くない……そんな気持ち。
そう思っていると
「ドラゴン先輩さ~アレをこの娘に使うの?ヤバいだろ……起きるぜコト……事故が、しかも被害者は子供……'無垢'な、が付く」
アレ?何かな?おじさん、ドラゴンて言うんだね。おばちゃんは?
「おばちゃんのお名前は?何ていうの?」
聞いてみた。
がふぅっ!
あれ?おばちゃん何だろう?今おばちゃんのお口から何か赤いのが?
※ [おばちゃん(ムツリ)は完全無垢なる少女の言葉、言霊ともいうが、それにより多大なダメージを受けて吐血しました、少女には、これっぽっちも悪気は無いので、それだけは間違えないでね!]
[慣れていないというか、諦めがわるいというか
ムツリはまだ'おばちゃん'という言葉に痛手を負う
もう諦めなさい、おまえ(ムツリ)にはもう、婚期は来ない、来ないから……永遠に]
物語に戻る。
「おばちゃん……どこか苦しいの?」
そしておじちゃんが
「ユウコちゃん、オバちゃんの事は気にしなくていいから、アレルギーというかショック症状というか……放っておけばそのうち元にもどるから」
その時です!
ズゴォォォーーーンッ!!♪♪
(何かが蹴り飛ばされる音♪)
おじちゃんがおばちゃんに蹴り飛ばされました。
見事なサマーサルソルトキック!です。
あれ?アタシは何でサマーソルト何てこと知ってるんでしょう?ちなみにサマー'サルト'とも発音するそうです、します。
でもオバちゃんは元気そうです!良かった!




