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618/620

618.それぞれの修行

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

――その頃、エリスたちは魔法陣から出る闇に包まれたウェルを見守っていた。


「さて、ウェルが“あの試練”を受けている間に――お前たちにも修行をつけてやろう」


 ルシファーがゆっくりと振り向く。

 漆黒の外套が風に揺れ、その眼光が鋭く光を裂いた。


「ルシファーよ……ウェルは、どのくらいで戻ってくるのじゃ?」


 エリスが一歩前に出て問う。

 その声は落ち着いていたが、拳はわずかに震えていた。


「俺の見立てでは……一ヶ月だ」


 低く響く声。

 だが、次の言葉が空気を一変させた。


「だが――それ以内に出てくることがあれば、それはもう“ウェル”ではない。

 闇に呑まれた、まったく別の存在だ」


「なっ……!?」


 その瞬間、エリスたちの表情が凍りつく。

 風が止まり、沈黙が場を支配した。


「な、なんでそれを早く言わないのですの!?」


 リーズが声を張り上げる。

 その瞳は怒りと不安に揺れていた。


「よすのじゃ、リーズ」


 エリスが小さく首を振る。


「どのみち、この試練を越えねば――妾たちに未来はないじゃろう?」


 その瞳には迷いがなかった。

 エリスの覚悟が、そこに宿っていた。


「その通りだ」


 ルシファーは静かに頷く。


「この試練を乗り越えられぬ者に、ラプラスは絶対に倒せない。……もちろん、俺にもな」


 その圧倒的な自信と言葉の重みに、誰も反論できなかった。

 彼の放つ覇気が、まるで炎のように辺りを包む。


「ところで――サヤ、と言ったか」


 ルシファーが視線を横に流す。

 そこに立っていたのは、鎖ノ国の女剣士、サヤ。

 長い黒髪が風に揺れ、真剣な眼差しで彼を見つめ返す。


「……そうでござるが、それがどうしたでござるか?」


 サヤは警戒しつつも、姿勢を崩さない。


「一度対峙して思ったのだが、竜気の制御が甘すぎるな」


 ルシファーの言葉は、淡々としているのに、的確に急所を突いていた。


「竜気を流しすぎれば、一撃の威力は絶大だが――反動で動けなくなる。

 かといって抑えすぎれば、威力が半減する。……今、それで悩んでいるのではないか?」


「……そうでござるな。

 初めて滅魔流奥義に竜気を通したとき、流しすぎて――奥義の後に倒れたでござる。

 しかも、ピラミッドとかいう建物を真っ二つにしてしまったでござるよ」


「あれ、サヤだったアルか!?」


 テンテンが目を丸くする。


「というより……なぜルシファー殿は、そこまで《気》を知っているでござるか?」


 サヤの問いに、ルシファーはゆっくりと目を細めた。

 その瞳の奥に、かすかな光が宿る。

「面白かった!」


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