605.真の黒幕と世界を滅ぼす悪魔
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「ま、まさか…ラプラスの悪魔を作ったのは、超科学都市なのか?」
俺はルシファーに問いかける。彼はゆっくりと頷く。
「よく分かったな。ラディソスの最高責任者が首謀者だ」
ラプラスの悪魔を作ったのは超科学都市。
その名を聞いた瞬間、俺たちの背筋を冷たいものが走る。
これまでにラディソスは、何度も話に出てきた。
その都市は、この世界とは比べ物にならないほど、ものすごく科学が発達していて、魔法で動かす自動車や冷蔵庫、飛行船があり、一部の貴族では流通している。
さらに、バルトン王国にある冒険者育成学校で出会ったルナさんによると、薬学まで進んでいるそうだ。
しかし、2000年前にタイムスリップして魔人戦争の真っ只中、《ラルス》の名前を聞いた。
2000年前だし同一人物じゃないかもしれないが、怪しいとは思っていた。
そして、楽園の使徒と繋がりがあることは、世界最悪のダンジョン《アルゴプリズン》にてジョーカーさんから聞いていたが、まさかラプラスの悪魔を作っているなんてな。
今度、ラディソスに行ってみようか。
ラプラスのことがわかるかもしれない。
俺の思考がその先へと巡る横で、ルシファーは低く、そして重みをもって語り始めた。
「グリモワールは、ラルスとラプラスによって作り出された最初の悪魔だ。しかし、グリモワールの感情は、破壊衝動のみで制作者の制御が効かず、力が弱かったためラルスから捨てられたのだ」
彼の黒い翼がわずかに広がり、封印の間の影が揺れる。
「力が弱かった…? それなら危険ではないのか?」
「いや、グリモワールの真の力は、《成長》だ」
ルシファーの声に、微かに震えが混ざる。
空気が静かに引き締まり、俺たちの鼓動も早まる。
「最初こそゴブリン程度の強さであったが、たった一ヶ月で危険度SSSランクの強さを得た」
「たった一ヶ月!?」
俺は思わず声が上ずる。
たったひと月で、駆け出しの冒険者が倒せる魔物から、国を滅ぼせる魔物まで強くなったということか。
「そうだ。たった1ヶ月だ。さらに、月日が流れ、その凄まじい成長速度により、ラプラスすら超えることができたのだ」
親玉であるラプラスすら、上回るなんてどんだけ危険な魔物なんだ。
「そのグリモワールを止めたのは、人間だ」
ルシファーの声が響き、空気が震える。
「七人の令嬢たちと、世界樹の力を使い、ようやく封印できたのだ。もしあのまま野放しにされていたなら、誰も止められない――まさに《世界を滅ぼす悪魔》というべき存在だ」
俺たちは言葉を失い、ただその重みを噛み締めた。
封印の向こうに、想像を絶する脅威が眠っている――その事実が、圧倒的な恐怖とともに迫り来る。
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