表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

589/620

589.危険度SSランクなんて余裕

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 ギガントタートルの巨体が地面に沈むと、重低音のような振動が周囲を揺らした。

 甲羅に刻まれた苔と亀裂から、淡い青白い光が立ち上り、やがて空へ溶けていく。


「やったアル! 危険度SSランク倒したアル!」


 テンちゃんが勝ち誇った笑顔で拳を突き上げる。

 汗で額の髪が額に貼りつき、戦闘の余韻がまだ残っていた。


 前にラビリンスで戦ったエンペラートレントも確かSSランクだった。

 あの時よりも余裕がある。


「もう危険度SSランクなんて慣れたもんアルね! まだまだいけるアル!」


 少し浮かれ気味の声。

 俺は心の中で(…フラグ…?)と思う。


「油断はするつもりはないでござるが…確かに、腕は上がっている実感があるでござるな」


 サヤが静かに頷き、腰の刀を納めた。

 ギガントタートルが居なくなったので、俺たちは静かに湧き出す、魔力の泉にたどり着く。


 水ではない。

 光そのものが湧き出しているような輝きだ。

 ただ深い湖底のように奥行きがあり、見ていると吸い込まれそうになる。


 眺めていると泉の光は徐々に形を変え、中央に円形の魔法陣が浮かび上がる。

 精緻な紋様が幾重にも重なり、やがてそれは立体的な光の輪となった。


「これは…転移魔法陣か」


 俺は思わず声を漏らす。

 すると、テンちゃんが首をかしげる。


「そういえば転移魔法陣と転送魔法陣、何が違うアルか?」


 考えてみたら俺も気になる。

 学園にあったのは確か転送魔法陣だったよな。


「転送魔法陣は物や人を指定の地点に《飛ばす》だけじゃ。しかし転移魔法陣は、指定の位置に魔法陣があってもなくても移動できる。つまり上位互換ってやつじゃのう」


 エリスお嬢様の説明を聞きながら、俺はまたわかったようなフリをして頷く。

 サヤが泉を見つめ呟く。


「話を聞いたところによると…この魔力の泉が動力源になっているようでござるな。…泉の魔力が魔法陣を常時稼働させている…なんとも不思議な光景でござる」


 確かに、魔法陣は人工だけど、この泉の魔力は常に出ているって話だ。

 まるで永久機関…。地球にあったらすごい大発見だな。



 俺たちは、転移魔法陣へ一歩踏み出した。

 次の瞬間――足元から柔らかい光が立ち上がり、視界が一瞬で白に包まれる。

 空気が弾けるような感覚と、耳の奥で響く低音。



 身体がふわりと浮く感覚の後――



 視界が開けた。


 足元から立ち昇る光が視界を白く染め――やがてその白は、果てしなく広がる青へと変わった。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ