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573.地底王 VS 精霊王(7)

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 シュウゥゥン……


 タルタロスの掌に収まった飴玉サイズとなったダンジョン。

 その中には、精霊王ユグドラシルが封じられていた。


「……これで終わりだ。どんなに強かろうと、閉じ込めてしまえば無力。未来永劫、ダンジョンの中を彷徨うがいい……!」


 タルタロスが嘲笑を浮かべる。

 その手の中で、わずかにきらめいた禍々しい光が――ふ、と消えた。


「……ん?」


 タルタロスの眉がわずかに動く。

 掌にあるダンジョンが、静かに震えていた。


「まさか……ッ!?」


――パキィィィィィィン!!


 小さな球体に亀裂が走る。

 音もなく、光もない、静かな崩壊。

 それはダンジョンという概念そのものが拒絶されたかのような現象だった。


 ゴゴゴゴゴゴッ!!


 光があふれ出す。

 飴玉サイズだったダンジョンが膨れ上がり、空間そのものを逆転させる。


 バキン!!


 そして、破裂のような閃光と共に、ユグドラシルの巨体が解き放たれた!!


「うむ、もう我の前で、貴様のスキルは通じぬ」


「……バカな!? 俺のダンジョンが……破壊された!?」


「うむ、世界樹の力で全てのスキルを無効化したのだ。ダンジョンすら、一時の幻に過ぎん」


 ユグドラシルの声が、精霊界全体に響く。

 その背には、燦然と輝く輪廻の光――世界樹の加護が宿っていた。


「……ならば、もう一度閉じ込めて――」


「もう遅い、タルタロス」


――ズズズズズン……!!


 世界樹が唸る。

 その根が空間を貫き、幹が天に達し、光がタルタロスを包み込んでいく。


「断罪せよ――神樹の審判・終節」


 ユグドラシルが右手を掲げると、天空から黄金の裁きの光が降り注いだ。


 タルタロスの足元が崩れ、空間そのものが瓦解する。


「ぐっ、ぉぉぉおおおおっ!? なんだこれは!!」


 タルタロスの身体が世界樹の光に飲み込まれていく。


「うむ、神樹の審判・終節は、世界樹の力で全ての次元、全ての世界から排除するスキル。地底の王よ。その有り余る力を危険と見なし、我は全力で排除する!」


 神樹の審判・終節

 タルタロスの存在は、封印でも消滅でもなく――世界からの排除というスキルだった。


「己ぇぇぇええ!! 精霊王!! この俺がァァァァ!! S4であるこの俺がァァァァ!! こんなところでぇぇぇええ!!! ラプラスの兄貴イイイイイイイイイイ!!!」


 ズウゥゥゥゥゥゥゥン……


 タルタロスの、その咆哮もむなしく終わりを迎えた。

 光が静まり、精霊界が元の姿を取り戻していく。


「終わった……のか?」


 俺はかすかに呟いた。

 体はまだ動かない。だが、確かに今――空気が変わったのを感じた。


「……精霊王、ユグドラシルが……勝ったのじゃ」


 エリスの声が静かに響く。

 誰もが目を見開き、信じられないという想いを抱えながらも、その奇跡を受け入れていた。


 そのとき、ユグドラシルが静かにこちらを見た。


「うむ、おぬしらを巻き込んでしまい…謝罪する…過去にあれを仕留めきれなかった我の失態である…」


 ユグドラシルは、こちらに申し訳なさそうに謝罪する。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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