557.強欲の大罪竜 VS ショタワンコ(5)
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「――ウィークネスは、応用すれば【力を吸収するスキル】にもなる。つまり、俺の体内にある花粉から奪われた力は、俺のものに戻った。そして逆に、お前の花粉のエネルギーを俺が吸収したんだよ!」
ウィークネス――
触れたものを脱力させるスキル。
それを自身にエンチャントすればどうなるか?
自分に触れているもの――つまり、体内に入り込んでいる花粉すら脱力させ、無力化できるのだ。
さらに、ウィークネスは、脱力させた力を集めて吸収し、自分のものにすることができる。
力を取り戻した俺は、アウァリティアを鋭く睨みつけ、拳を握りしめた。
「レナ! 一旦、魔導霊気解除だ!」
俺の声に応じ、レナとの魔導霊気の融合が解かれる。
パァッ!!
眩い光が弾け、俺の身体からレナが分離した。
「はいはーい! アレやるんだね、ウェル!」
レナはクルリと宙を舞いながら軽やかに言う。
「エンチャントしても魔導霊気と併用すると、身体の負担が大きいもんね~」
「ああ。レナは地上のみんなの様子を見てくれ!」
「了解~!」
レナはひらりと舞い降り、仲間たちの元へ向かう。
俺は一つ深く息を吸い込み始めた。
「深淵の闇魔法【アビスセイム】!!」
ゴオオオオオ!!!
闇の力が爆発的に解き放たれる。
俺の瞳は漆黒に染まり、瞳孔は深紅の輝きを宿す。
髪の毛は闇に染まり、全身が禍々しいオーラに包まれた。
「ギャハハハハ!!」
アウァリティアが喉を鳴らして笑う。
その顔には嘲笑と興味が入り混じっていた。
「姿が変わったな! さっきよりもだいぶ強そうだ!」
余裕そうだな……こいつのタフさは中途半端な攻撃ではビクともしない。
それなら!
「最大火力――行くぜ!!」
「ほう? 面白ぇ!」
「【エアウォーク】!!」
ズギュン!!!
爆発的な加速とともに、俺は空を切り裂くように飛び出した。
魔導霊気状態のエアウォークよりも、さらに高速。
圧倒的なスピードでアウァリティアへと迫る。
「速いな! だが――俺の権能は突破できないぜ!!」
シュババババ!!
無数の黒い蔦が地面から飛び出し、俺を絡め取ろうとする。
しかし――
「遅い!」
俺はその全てを見切り、一瞬の隙間を縫って回避する。
「権能【竜樹の盾】!!」
ズアアアアア!!!
アウァリティアの前に、巨大な樹木が出現した。
まるで城壁のように俺との間を遮る。
「……なるほど、俺の攻撃を防ぐつもりか」
だが、甘い!
俺は次の魔法を発動させた。
「空間魔法【テレポート】!!」
シュンッ!!
「なっ!? 消えた!?」
アウァリティアが困惑の声を上げる。
「上だ!!」
「なっ……いつの間に!??」
驚愕の表情でアウァリティアが見上げた時には、すでに俺は奴の真上にいた。
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