545.冥界と転生者(5)
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「まさか、ワシが冥界の管理人じゃと疑っておるのか? これだから最近の若者は……まったく、情けないのう」
「……いや、お前、どう見てもただの少女じゃねぇか」
シュラムが思わずツッコむと、管理人は「ぐっ」と言葉を詰まらせた。
「な、なんじゃと!? ワシはこの世界の輪廻を司る偉大なる存在じゃぞ! もうちょっと畏れ多く思わんか!」
「そんな偉そうなこと言われても……さっきまで虫になってダクソスから身を隠していたんじゃ…」
続いて俺が思わずツッコむと、管理人は「うぬぬ……!」と言葉を詰まらせた。
「し、仕方なかろうが! ワシは強大な力を持っておるが、ちと臆病での……人目を避けとったんじゃ……」
「臆病って、君が?」
「そ、そうじゃ! ワシは怖いのが苦手なんじゃ! 特にでっかい魔物とか、ギロッと睨んでくるヤツとか、威圧的なダクソスとか……うぅ、考えるだけでゾワゾワする……」
そう言って、管理人はブルブルと震えだした。
……おいおい、本当にこの子が冥界のトップなのか?
「だ、大体のことはワシの分身である冥途玉たちにやらせとるからのう……。ワシはこう、裏方的な役割というか……」
俺を襲ってきたあの黒い物体は、管理人の分身だったのか。
だから俺のことを知り、俺の近くで身を隠していたのか。
「めっちゃサボってるだけじゃねぇか!」
さらにシュラムがツッコむ。
「サボっておらん! ……ちょっと怖いから距離を置いていただけじゃ!」
なんというか、威厳のかけらもない冥界の管理人だった。
ダクソスにしても、管理人にしても、こんな人(?)たちが冥界を支配しているなんて、冥界は大丈夫だろうか?
だが、少なくとも"本物"であることは間違いない。
俺は改めて、管理人に尋ねた。
「じゃあ、管理人さん。俺を地上界に戻してくれないか?」
「ふむ……ダクソスを捕まえてくれたお礼じゃ。やってやろうかのう?」
「……まさかと思うが、ダクソスを捕まえるまでウェルの近くで待機して…ついでに仕事サボってたんじゃないのか?」
またもやシュラムが思わずツッコむと、管理人は「ギクっ」と言葉を詰まらせた。
いや、図星かい!
「そ、そもそもお主が冥界に来た時点で、この輪廻の輪にズレが生じておる。お主の存在自体が異物なのじゃから、早く地上界に返したいのじゃ!」
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