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539.冥界とショタワンコ(6)

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 【冥界波動剣】。


 シュラムがこの冥界で編み出したオリジナルの剣技だ。冥府の波動を研ぎ澄ませ、鋭く光る刃となったその剣は、闇の中でも光を帯びて敵を切り裂く。


 【冥府の迅剣】。


 冥府の波動を纏わせ、ココさんのしなやかな剣技「迅剣」と融合させた技。広範囲に渡ってザコを一掃できる威力を持つ。


「シュラムっちいいいいい!!!! 行ってらっしゃいだああああああおおおんんん!!!!」


 …いまだにハヴォックの奇声には慣れない。


 俺とシュラムは、シュラムの部下たちを囮にして亡者の迷宮を突破した。

 迷宮を抜けると、視界いっぱいに黒くそびえ立つ【冥府の城】が広がる。

 その外観は、死者の怨念が形を成したかのように歪み、巨大な門には無数の亡者の顔が彫り込まれている。石の隙間からは黒い瘴気が立ち上り、門の奥からは絶え間なく不気味なうめき声と悲鳴が響く。生きた者を拒むかのような威圧感が辺りを支配していた。


「ここが【冥府の城】か……さすがに雰囲気だけで身が引き締まるな」


 俺は喉をゴクリと鳴らす。ここからが本番――そう実感した。


「くくく。ビビったか?」


「誰がビビるか!!!」


 シュラムはいつもの調子でからかう。子ども扱いはやめてくれ、俺もれっきとしたおっさんだ。そういえばシュラムは、俺の年齢を知らなかったな。


「これはただの入口だ。本当の恐怖はこの先にある」


 シュラムは不敵な笑みを浮かべ、先頭を歩き出す。背中に感じる頼もしさは、元敵ながらも安心感を与える。さすが闇ギルドのマスターだ。


「次の戦いに備えておけよ。ダクソスの世界中の猛者を部下にした【ウォーローズ・オブ・ザ・デッド】という亡者どもは、ここまでの連中とは比べ物にならんぞ」


 【ウォーローズ・オブ・ザ・デッド】。


 冥界でも最強の戦士たち。ダクソスは彼らを従えて支配している。


 そう告げると、シュラムは巨大な門に手をかけた。力強く押し開けると、冷たい空気とともに城内が現れる。広大な玉座の間には無数の鎧をまとった亡者が整然と並び、まるで生きた軍勢のように威圧感を放つ。


 その中央、玉座に座するのは【ダクソス】だ。


「ほう、逃げずに堂々としているか…見事! だが好都合だ!」


 シュラムは、部下を統率するリーダーとしてのダクソスの立ち振る舞いを評価すると同時に、ここで倒すチャンスとも判断する。


「よくぞここまで来たな、キサマらに聞きたいことがある」


 ダクソスの声が玉座の間に響き渡る。鋭い眼差しと険しい表情が凍り付いた空気を切り裂く。だが、どこか弱さも感じさせるその面構えだ。


「冥界の管理人はどこだ?」


「え!?!?」

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


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