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532/620

532.ラプラスの右腕(1)

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 エリシアはアルテナの言葉に少し涙を拭いながら、一呼吸置いて静かに告げた。


「……大司教には気をつけろ。クラルテも何かを隠している」


「な!? クラルテ様に限ってそんなことは! あの方はダークエルフにだって寛容なはずです!」


 シルフは驚愕の声を上げた。


 それとは対照的にアルテナは、エリシアを冷静に真っ直ぐ見つめていた。


 エリシアも揺るがない眼差しでアルテナを見つめる。


「……親友の忠告だ。信じてくれ」


 その言葉にアルテナは目を伏せ、しばらく逡巡した後、力強く頷いた。


「……分かりました。信じます、エリシア」


「アルテナさん……!」


 その場にいたシルフたちは驚き、ウェンディーネは不服そうだが、アルテナの覚悟を受け止めたようだった。





 そんな静寂を切り裂くように、低く冷たい男の声が響き渡る。


「……ダークエルフか……」


 その瞬間、凄まじい魔力の圧が全員を襲った。


 ゴオオオオオオ!!


 立っていられないどころか、地に這いつくばるように倒れ込んでしまう。


 ズシン……ズシン……ザッ……。


 大地を震わせるような重々しい足音が森の奥から徐々に近づいてくる。


 そして、ついにその巨体が姿を現した。


 現れたのは、身の丈、三メートルにも及ぶ巨大な男。


 鍛え上げられた体は全身を黒い鎧で覆われ、その顔すら兜の奥に隠されていた。


 黒いマントを纏い、威風堂々としたその姿は圧倒的な威圧感を放っている。


「ふむ……そういえば、昔【兄者】がダークエルフを欲していたな……いや、【ラルス】だったか?」


 男は誰に聞かせるでもなく、独り言のようにブツブツと呟き始めた。


「な……何者じゃ……!?」


 全員が強大な魔力の圧のせいで、声を出すことすら困難な中、最初に口を開いたのはエリスだった。


 その声に応えるように、男は鋭い視線を投げかけ、冷酷な笑みを浮かべる。


「下等生物とはいえ、名乗るのが礼儀だな……」


 その言葉に全員の目が男に集中する。


「俺の名は地底王【タルタロス】。この世の全てのダンジョンを作り上げたダンジョンマスターにして兄者【ラプラス】の右腕である!」


 【ラプラス】の右腕と聞いた瞬間、エリスたちの中に走るのは驚愕と恐怖。


「ラプラスじゃと!?」


 彼を前にして、全員の心に「死」を覚悟するほどの絶望が広がっていくのだった。

「面白かった!」


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