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529.ダークエルフの過去(1)

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 力が尽きかけ、膝をつくノーム。だが、彼の体からはまだ微かな魔力が放たれ続ける。


 バタッ。


「ぐっ…あとは…任せた…」


 そして、ウェンディーネも地面に崩れ落ちる。


「ぐっ! おのれぇぇぇぇぇ!!!」


 大地が振動し、空気が焼けるような熱気に包まれる。エリシアと超級空間魔法【メテオロ・デスルンブランテ】が、空と大地の間で衝突しようとしていた。


「超級闇魔術【ディザスター・ノヴァ】!!!」


 避けることを諦めたエリシアは、両手から濃密な闇の破壊光線を放つ。

 その黒い光は周囲の塵と煙を飲み込み、影を落とした。


 ドゴーン!!


 闇の破壊光線と隕石が激突し、巨大な衝撃が大地を揺るがす。

 爆発の衝撃波で遠くの木々がなぎ倒され、熱気と瘴気が立ち上る。


「うあああああああああ!!!!」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!


 次の瞬間、エリシアの背中に激しい衝撃が走る。

 息が詰まり、視界が揺れ、周囲の音は遠のいていった。


 ――その時だった。


 不意に、頭の中に鮮やかな光景が浮かび上がる。

 静かな図書室。日の光が窓から差し込み、埃と紙の匂いが漂っていた。


 __________________


「エリシア…ここでしたか…」


 まだ幼い頃、大教会デウスの図書室で、エリシアは一人本を読んでいた。静寂の中、ページをめくる音だけが響く。


 そこへ、アルテナが静かに近づく。


「…私に構うな…迫害を受けるぞ…」


 暗い表情でアルテナを突き放すエリシア。その瞳には、警戒と不安が混じっていた。

 ダークエルフである彼女は、周囲からの偏見と迫害を避けようとしていた。


「そうはいきません。あなたも大教会の一員です。それに私も本が読むのが好きなので」


 アルテナは柔らかく微笑み、エリシアの隣に腰を下ろす。

 日の光が彼女の髪を輝かせ、静かな温もりが図書室に広がった。


「…勝手にしろ…」


 エリシアは小さく呟く。アルテナは時折小言を言いながらも、唯一、彼女の心を開くことのできる存在だった。

 二人は時に喧嘩しながらも、少しずつ心を許し合っていった。


 しかし、ある夜――


「【あのお方】がダークエルフをご所望している! 捕まえて差し出すのだ!」


 初代大司教の命により、エリシアは追われる身となった。夜の森に響く足音と叫び声。月明かりに照らされる木々の間を縫うように、必死で走り続ける。


 これまでの冷たい視線とは異なり、明らかに殺気がこもっている。迫る影に、エリシアの心臓が高鳴る。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


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