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追放された無能転生者、悪役令嬢に拾われ英雄になる~ですがショタワンコにされました~  作者: YUGAREY
第0章 プロローグ(悪役令嬢とラーニング)

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5/720

05.終わりと始まり

第一部完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 真っ暗だ。


 ここはどこだ?


 俺は今――…。


 何をしているんだ?


 起きなきゃ…。


 早く朝食の支度をしないと…。


 エリスお嬢様とココさんに怒られる――。


 …エリスお嬢様…?


 どこにいるのですか…。


 俺は暗い道をゆっくり歩き出した。


 コツン。


 足元に何かが当たった。


 それは――


 全身から血を流すエリスお嬢様の亡骸だった。


「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 俺は飛び起きた。


「はぁ、はぁ…」


 朝日が差し込み、夜が終わったのがわかる。


 眩しい。焦点がまだ合わない。


 夜の戦いで、全身が消耗しているのだろう。ぼやけた視界が徐々に鮮明になると、誰かが俺を覗き込んでいるのがわかった。


「…いきなり大声を出さないでください…」


 見慣れた顔。

 猫耳で長い髪の美人メイドさん――ココさんの顔だ。


 いや、大きな二つの山で半分以上顔が隠れている!


 というか、今の状況は一体――。

 よくよく考えたら、後頭部が柔らかい…。

 ま、ま、まさか!!!!!

 これは――!!!!!!!!!!!!


「ひざ枕!!!!!」


 ゴスッ!


「おぶ!?」


「いちいち大声を出さないと気が済まないのですか?」


 ココさんから脇腹に痛気持ちいいパンチをもらった後、ゴミを見るような嫌悪感あふれた視線――。


 悪くない!!!!!!!


「…は、はは…いつまでもこうしていたいですね」


「気持ち悪いこと言わないで下さい。気持ち悪い」


 気持ち悪いを二度も言われた!!!

 相変わらずの塩対応!!!!!!


 …さて、これからどうするか。


 屋敷は焼失し、エリスお嬢様はいなくなり、グランベル家は潰えた。

 そして俺の身体には、エリスお嬢様の魔法が宿っている。

 どう扱っていこうか…。


「まずは妾の人形を探すのじゃ」


 今でもエリスお嬢様の声が聞こえる。

 36歳にもなって未練がましいな。


「あらかじめ用意していたその人形は屋敷の地下にあるぞ」


 ……幻聴っていつまでも続くんだろうか……。


「幻聴ではないわ! この覗きスケベひざ枕!!」


 ………あれ?

 ………会話してる…?


「………ココさん……信じられないかもしれませんが……俺………エリスお嬢様の声が聞こえる…」


「あぁ、やっと聞こえたのですか」


 知ってたの!?!?

 昨日、お嬢様の仇を取ってくれって言ってなかった!?

 どういうこと!?!?!?!?!?


「お前の頭の中うるさいわ!!!!!! 少し黙るのじゃ!!!!!」


 ……はい……。


「これは妾の魔法じゃ。固有魔法『メタフォラ』でお主に『ラーニング』を譲渡する際に、別の固有魔法『ペースト』で妾の魂と『ラーニング』をくっつけたのじゃ」


 うん、つまりどういうこと?


「これによってお主に『ラーニング』を譲渡すると、妾の魂もお主の身体の中に宿ったのじゃ」


「…と…ということは…! エリスお嬢様は生きて……!」


「妾があれしきのことでくたばるものか! しかし、想定していた最悪の手段であったがのう」


「…うぅ…ぐぅ…ぐす…よ…よがっだぁぁ! いぎでぐれでぇぇぇぇ…」


「泣くでないわ鬱陶しい! お主の頭の中はウザイから早く妾の人形を探すのじゃ!」


 喜びに浸る間もなく、女の子に怒られる36歳童貞――。


 悪くない!!!!!!!


 エリスお嬢様の指示に従い、焼け崩れたガレキを一つ一つどかすと、地下への道が現れた。


 降りて進むと、真っ暗で先が見えなくなる。


「光魔法『ライト』を使うのじゃ」


 光魔法『ライト』――懐中電灯代わりになるだけの光。自分中心に光らせたり、先を照らしたりできる。


 うん、魔法って超便利!

 エリスお嬢様は移動中もアドバイスをくれる。


 地下通路を進むと、鉄の扉の前に辿り着いた。


 扉は大人一人が通れるほどの大きさ。鍵穴があるが、鍵は持っているのだろうか…。


「下がってください」


 へ?


 ズババ!!!!


 ドゴーン!!!


 ココさんが鉄の扉を斬り飛ばした。


 ええええええええええええ!?!?!?!?


 強引!!!!!!!


「い、良いんですか?」


「もう必要ありませんからね。斬れ味も試したかったですし」


 ココさんが今持っている剣。

 暗殺者との戦いで折れたが、俺が作った代用品――

 土魔法『アイアンメイク』ソード。


 土魔法で鉄の成分を凝縮させて剣にしたもの。


 うん、魔法って超便利!(パート2)

 この魔法は魔力量や精密度によって性能が変わる。一般魔導士では中の下だが、俺が精製すれば中の上ほどになるらしい。


 …あれ?


 エリスお嬢様に譲渡されたのはラーニングだけのはずだ。魔力とこの魔法はいつ俺に与えられた!?


「魔法を譲渡する固有魔法『メタフォラ』は魔法だけではないぞ!『ラーニング』を扱えるレベルの魔力量も与えられるのじゃ!そうじゃないと譲渡の意味がないではないか!」


 この世界では、魔法は鍛えれば誰でも使える。


 魔力量も鍛えれば伸びるが、一生で伸ばせる量は人それぞれ。種族や才能で差がある。


 俺はこの世界では魔力量ゼロの生物。


 だから魔力量なしで魔法がそのまま譲渡されても、使えるわけではない。


 うーん、なるほど…。


 しかし魔法の種類はどういうものか?

 ラーニングは、受けた魔法や技を習得する。俺はこんな魔法を受けた記憶がないぞ?


「お主が寝ている間にできる限り魔法を浴びせたのじゃ。妾との魔法の的当てもこのためだったのじゃぞ?」


 そういうことか!

 ラーニングはダメージ量に関係なく習得する。耐性をつけても習得する。

 なるほどなぁ。

 元々こうする予定だったのか。


「寝ているときに土魔法『アイアンメイク』で首の血管を斬り、光魔法『ヒール』で傷を直したのじゃ。一石二鳥で良いアイディアであった!」


「思ったより出血したので慌てましたね」


 これで土魔法『アイアンメイク』と回復光魔法『ヒール』を習得したのか。


 剣で襲われて首を切られる夢を見たな…。夢じゃなかったのか…。ラーニングは受けなければ習得しないことを改めて認識した。

 ある意味、ドMでないと使いこなせないのかも。


 鉄の扉の先に進むと、イスに座る人形が目の前にあった――。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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