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497.アルテナとエリシア(2)

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 テンテンとサヤがイエロードラゴンとブルードラゴンを撃破している最中、二人を囮にしてアルテナは数キロ離れたエリシアのもとへと静かに接近していたのだ。

 どうやら彼女だけ、別の場所から結界から出てきたらしい。


「お前は…アルテナ!? なぜここに!?」

 

 エリシアの声が震える。驚愕と警戒が入り混じっている。

 

「…いろいろあったのです。今日、大教会にはそこの少女たちの付き添いでやって来ました。…あなたは…」

 

 アルテナは静かに言葉を紡ぎながら、手に持つロッドを強く握りしめた。白く細い指がわずかに震えている。

 

「ギャーハッハッハッハ!! この俺様を無視して話を進めるんじゃねぇよ!!」

 

 低く響く声が地面を震わせた。巨大な影が動き、木々を押しのけるほど巨大なドラゴン。

 幹に隠れて姿を見せなかったその存在、強欲の大罪竜・アウァリティアだった。

 

「大罪竜…ですね…なぜエリシアと組んでいるのですか?」

 

 アルテナの声音には恐れがなかった。視線を逸らすことなく、巨躯を見据える。

 

「ギャーハッハッハッハ!! その通り! 俺様は大罪竜【強欲のアウァリティア】!! そんなもん面白そうだからに決まってんだろ!!!」

 

「…面白そうだから…ですか…」

 

 その答えに、アルテナの眉が静かに寄る。

 同胞を喰らう理由が「面白いから」。その軽薄な言葉に、胸の奥から怒りがじわりとこみ上げてくる。

 

「おうよマブダチ!! 俺たちは魔物!! 欲望のままに動いてこそだ!! あ、俺はラプラスの悪魔・第八級使徒【デーモン】。よろしくな!!」

 

 アウァリティアの肩口に、ひょいと立ち上がる影。角と翼を持つ悪魔──デーモンがにやりと笑った。

 アウァリティアに比べれば小柄だが、それでも人間の倍以上ある。

 

「【大罪竜】に【ラプラスの悪魔】…危険度SSSランクが二体そろっているなんて…」

 

 風が冷たく頬を撫でた。空気そのものが重く沈む。

 

 つい最近だけでも、アークキメラ、覚醒したシュラム、アモスデウス──たった一日で三体の危険度SSSランクに遭遇したとはいえ、それでも大災害を引き起こす出来事。

 

「ですが…大罪竜には眠ってもらいます」

 

 ピカッ!!

 

 閃光が空を裂き、アウァリティアを包み込む。

 

「ギャーハッハッハッハ!! 眠るとかなんだ!? 眩しすぎて…逆に目…が…冴…え…て…」

 

 ピタッ。

 

 巨体が静止した。口を開けたまま、ぴくりとも動かない。

 

 そして、アウァリティアの足元に無数の魔法陣が浮かび上がる。淡い光が空間を満たしていく。

 

「マブダチーー!?!? どうしちまったんだーーーー!?!?!?」

 

 デーモンが叫ぶ。その声は焦りに満ちていた。

 

 誰もが信じられない光景を前に息を呑む。

 

「な、なんだあの光は!? 魔法!? アルテナがやったのか!?」

 

 エリシアの叫びが、戦場の静寂を破った。

「面白かった!」


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