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477.【白銀の悪魔】と【神の像】

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

「一つは神の像です。私たち大教会デウスの信者たちは、毎日【神の像】に祈りを捧げているのです。

そして、神はこの世の全てを創造したとされています」


 ラプラスとはやはり違うようだ。

 あの魔物たちはラプラスを神として崇拝していた。

 それに対して、大教会デウスの神は確かな威厳を持っているように見えた。


 神様って本当にいるアルか?

 テンテンは思わず口に出したくなったが、空気を読んで黙ることにした。


「そして、もう一つは【白銀の悪魔】と言われております」


 【白銀の悪魔】――ウェルたちは、ナーシサス王国でデザートスコーピオンと戦った際、砂漠の地下で見つけた巨大な石碑に同じ名前が刻まれているのを思い出していた。

 リーズも、あの古代文字と同一の存在だろうと直感する。


「今から一万年前、突如その悪魔が世界に現れて、瞬く間に世界を半壊した凶暴な化け物と言い伝えられております」


 クラルテの低く響く声に、大聖堂内の静寂が一層重くなる。

 リーズは古代文字の石碑と同じ伝承を思い浮かべた。


「その後、【白銀の悪魔】は突然姿を消したそうです。言い伝えでは神が退治してくれたとかありますが真相はわかりません。

 もしまた【白銀の悪魔】が現れても神が守ってくれるように【白銀の悪魔】の像を【神の像】の近くに置いているのです」


「そのお話…知っておりますわ」


 リーズが口を挟む。

 その声に、石造りの壁に反響する重みが増す。


「…今から一万年前。【ユーラシア文明】が、その【白銀の悪魔】によって滅んでしまいましたわ」


「【ユーラシア文明】!? その言葉を知っておられるのですか?」


 クラルテは目を大きく見開き、驚きと興奮が混じった表情を見せた。

 エリスたちは、普段の冷静なクラルテがこんなに感情を露わにするのを初めて見た。


「ナーシサス王国にある砂漠の地下の石碑に書かれておりましたわ」


 リーズの言葉に、クラルテは喜びを隠せず、少し高揚した顔を浮かべる。


「す…素晴らしい…!」


 過剰なテンションのためか、少し気持ち悪い笑みがこぼれ、エリスたちは思わずドン引きした。


「!?…コホン…失礼…少々取り乱しました」


 クラルテは深呼吸し、冷静さを取り戻すと話を続けた。


「実は、大教会デウスの元となる宗教があったのです。それは【ユーラシア教】というものです」


 【ユーラシア教】――ユーラシア文明に栄えた宗教だろうか。


「【ユーラシア文明】が滅んだ後に、この話を伝えようと各地で散っていた宗教があったのです。

しかし、文献も交流も少ないので独自の宗教に偏っていったのです」


 文明の崩壊後、各地で伝承が独自の形で残り、異なる宗教として展開していったことをクラルテは説明する。


「ですが五百年前、先代の大司教が各地の信ぴょう性の高い文献だけをまとめた宗教を作ったのです。それが大教会デウスの誕生です」


 クラルテの言葉は静かな威厳を持って響き、周囲の石壁や柱に反射して、まるで歴史そのものが語られているかのような重厚感を生んでいた。

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