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31.武道家!ロリっ子チャイナ娘

第2部完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 「頼もうーーーアル!!」


 バン!!


 ギルド【ルミネスゲート】の扉が勢いよく開き、一人の美少女が現れた。


 スカートは短め、鮮やかなチャイナ服を身にまとい、お団子ピンク髪を揺らしながら踏み込んでくる。扉の衝撃で床の木材が軋み、冒険者たちの頭上でランタンの光が小さく揺れた。


 「なんだなんだ?」


 「子供が入ってきたぞ!」


 「てか可愛いな!」


 冒険者たちのざわめきがギルドの広間に響く。


 「道場破りに来たアル! 誰かワタシと勝負しろ!」


 いや、ここギルドなんだけど!?


 心の中でツッコミを入れる冒険者たち。

 すると一人のD級冒険者がゆっくりと近づいてきた。


 「ハッハッハ! お嬢ちゃん、遊びなら外でやりな!」


 子供の遊びだと思われるのも無理はない。冒険者は手を差し伸べ、追い出そうとした。

 その瞬間――ガシッ!


 「お前がワタシの相手をしてくれるアルか?」


 チャイナっ子が冒険者の手を掴んだ。


 「(な、なんだ!? 振りほどけない!?)」


 そのD級冒険者は大柄で身長200cmはある。だが、遥かに小柄な女の子に腕を掴まれ、身動きが取れなくなっていた。


 「どうしたアルか? 振りほどけないアルか?」


 冒険者の心情を見透かしたかのように挑発するチャイナっ子。


 「ここの道場の男はこんなもんアルか?」


 いや、だからギルドだって!

 冒険者たちの心の中で再びツッコミが響く。


 「それじゃこれで終わりネ」


 チャイナっ子は掴んでいた逆の手で、冒険者の腹に掌底を一撃――ズドン!


 「ぐ…は…」


 冒険者は白目を向き、音を立てて倒れ込む。体格差は歴然だが、一撃でのノックアウトに全員が言葉を失った。


 「もう終わりアルか?」


 指をクイクイと動かし挑発するチャイナっ子。

 ガタッ、ガタッ。


 「なら俺たちが相手にしてやるぜ!」


 「大人を舐めてると痛い目を見ることを教えてやらんとな!」


 C級冒険者5人が立ち上がる。


 「5人か…いいアル」


 全く動じないチャイナっ子。そして、一斉に攻撃を仕掛ける冒険者たち。


 しかし――




 「もう終わりアルか?」


 あっという間に5人とも倒れ、全員が一撃でノックアウト。冒険者たちは顔を青ざめ、床に倒れたまま動けない。


 「なんの騒ぎだ?」


 そのとき、ギルドマスターのゲルドが広間に入ってきた。


 「おいおい、これはどういうことだ!?」


 複数の冒険者が倒れている光景に、ゲルドの目が見開かれる。そのすぐ近くに、チャイナっ子が立っていた。


 「まさかこの子が…?」


 ウェルとほぼ同じ身長の女の子が、大人の男を数人倒したのか。ゲルドは驚愕の表情を隠せなかった。


 「ゲルドさん! その子むちゃくちゃ強いです!」


 本当にこの子がやったのかと、ゲルドの表情は疑念と感嘆で揺れる。


 「ワタシの名前はリン・テンテンアル! テンテンと呼ぶヨロシ!」


 聞き慣れない名前にゲルドは目を細めた。


 「その名前と服装からすると、【シン】の国出身か?」


  シン――多くの民族が暮らす大国。こことは異なる文化、衣服、名前の独特さにゲルドはすぐ気づいた。


 「さすがギルドマスター、博識だ!」


 「筋肉だけが取り柄じゃない!」


 ギロッ! ビクッ!!


 冒険者たちは、腕っ節でのし上がったゲルドの威圧感に震える。相方のクラーラの教育の賜物でもある。


 「ここへは道場破りに来たアル! いざ、尋常に勝負するアル!」


 「…ここはギルドなんだが…」


 ゲルドがついに冒険者たちが心で呟いたツッコミを口に出した。


 「ギルドはこの国の道場のことじゃないアルか?」


 どうやら完全に勘違いしているらしい。ゲルドは仕方なくギルドの役割を説明した。


 「すまなかったアル~!!!」


 ようやく誤解は解けた。どうやらギルドを冒険者を鍛錬させて仕事を与える道場だと思っていたらしい。半分正解だが…


 「ハッハッハ! そんなこともあるさ!」


 いや、ねぇよ! 心の中で冒険者たちがツッコむ。


 「しかし、なんで道場破りなんてしているんだ?」


 小さな女の子が道場破りをするには、きっと理由があるはず。


 「…それは…ワタシの国は貧しくてお金がないアル…。稼げる仕事もなく親は他界してしまって…。だから国を出て道場を乗っ取って商売をしようと…」


 待って! 途中から話が別次元に!?


 「…ま、まぁ事情はどうあれ、とにかく稼げればいいんだな?」


 飛躍した話は置いとき、ゲルドは道場破りの理由を「お金がほしい」と解釈した。


 「そうアル!!」


 なるほど、これなら納得できる。ゲルドはニヤリと笑った。


 「なら、ギルドの冒険者にならないか? お前にはその素質がある!」


 C級冒険者が歯が立たない凄腕の戦士、リン・テンテン。冒険者としての素質は十分。


 「冒険者になるとお金が稼げるアルか?」


 「そうだな…」


 ゲルドは耳元でゴニョゴニョと説明する。


 「そんなにアルか!?!?!? やるアル!! 今すぐやるアル!!!!」


 めちゃくちゃやる気になったリン・テンテン。冒険者たちは心の中で「ギルドマスター、何を吹き込んだんだ…」とツッコむ。


 「それでは冒険者になるためのテストを始めよう!」


 冒険者になるには実力を図るテストが必要だ。通常は受付のミリアやクラーラが見守るが…




 ガチャッ




 「よーし! 復活記念にバリバリクエストやるぞー!!」


 「病み上がりなんじゃから無理するでない!」


 そのとき、ウェルとエリスがギルドの扉を開け入ってきた。


 「……えっと…何ですか? この空気…」


 いつもと違う空気。入るべきでない状況かと不安になるウェル。


 そして、ロリっ子チャイナ娘――リン・テンテン。


 …めっちゃ可愛い…。


 ぎゅむぅ!


 エリスがウェルの耳を引っ張る。


 「いでで!? エ、エリスお嬢様!?」


 「なーに鼻の下を伸ばしておるのじゃ?」


 耳を引っ張られて痛いが…悪くない!!!!


 「ちょうどよかった! ウェルくん、この子と戦ってくれないか? リン・テンテン。ウェルくんと戦うことがテストだ!」


 え?


 えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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