291.模擬クエスト1回戦
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
中等部門対抗戦で行われる【模擬クエスト】の1回戦が決まった。
なんと初っ端から、俺たちGクラスと因縁深い2年Aクラスの対決だ。
最初の試合は2体2の勝ち抜き戦。
後衛と前衛の2人組で、互いのチームワークが試される形式だ。
冒険者なら知っている通り、後衛の魔導士が詠唱をしている間に、前衛の剣士が時間を稼ぐ――
そんな戦い方はよくある。
Gクラスは8人。対するAクラスは30人いるため、試合では精鋭8人に絞って数を合わせるとのこと。
つまり、GクラスVS Aクラス精鋭8人だ。
もちろんAクラスの精鋭には、2年生Aクラスの天才、侯爵家のベネットがいる。
あの、俺たち優等生レスターと因縁のある貴族だ。
「我々が劣等クラスに合わせるとは…ありがたく思うんですね!」
Aクラス担任であり教頭も務めるデーヴィッドが、俺たちに聞こえるように言う。
相変わらずの口ぶりだ。
「さーお待たせしました!! 中等部門対抗戦、通称【模擬クエスト】!!
その1回戦【2年生Gクラス VS 2年生Aクラス】を始めたいと思います!!」
実況者のロムが、熱気に包まれたアリーナをさらに盛り上げる。
声援や足音が反響して生徒たちの鼓動まで響いてくる。
ちなみに、ステージ上で受けたダメージは、ギルドバトル同様に結界が肩代わりしてくれる。
全員無傷で試合終了できるというのは、精神的にも安心感がある。
本当にこれを作った【クレスト】という人は天才だ。
こうしたルールはギルドバトルで経験済みなので、俺のアドバイスも多少は役立つだろう。
「一番手は俺からだああああああああぁぁぁ!!」
…エイブが突然叫び出した。
いや、勝手すぎるだろ!!
「まぁ…別にいいか」
俺が止めるわけでもなく、本人たちに好きにやらせて見届けるのも先生の役目だ。
「それではわたくしが後衛をサポート致しますわ」
シルヴィアが名乗り出る。
エイブとシルヴィア、なかなか見ない組み合わせだ。
どんな連携を見せるか、興味が湧く。
そして、Aクラスの生徒とエイブがステージに上がった。
「は! こんな品のないやつに、子爵の僕が負けるわけがない!」
「行けませんわクリントくん。話しかけては貧乏が移りますわ」
相手は剣術科のクリント・カルディコット、子爵らしい。
鼻にかけた態度が、観客席にも嫌な空気を漂わせる。
その後衛は魔法科のグロリア・バッテイ。
上品な美少女だが、どこか性格の悪そうな鋭さが瞳に宿っている。
「おうおうおうおう!! 冒険者は見た目判断じゃねぇぞ!! その鼻へし折ってやるぜ!!」
エイブが挑発に応じて叫ぶ。
両者の間に火花が散るような緊張感が漂った。
「それでは試合!!! 始め!!!!」
ロムの声が会場に響き渡る。
どうなる?
この試合。
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