表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

280/620

280.青髪縦ロール令嬢の場合(1)

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 バースとの課外授業を終え、一旦俺はバルトン王国の冒険者育成学校に帰ってきた。


 バースは優秀だし、テストも心配なさそうだ。

 見た目どおり成績のいいレスター、そして見た目に反して頭の切れるエイブ、この二人も問題なし。


 だから、当面は放置していいだろう。


 その後、俺は【テレポート】で、自分の屋敷へと戻ることにした。



 石畳の廊下を歩くと、外からは学生たちの声が風に混じって聞こえてくる。


 屋敷の一番広いリビングでは、レネー、ニャウンシェ、アンブル、シルヴィア、イザベラの五人が勉強の真っ最中だった。

 陽光が机の上の紙を照らし、羽ペンの音とページをめくる音が静かに響く。


 そして、その前に立つのは──。


「そこはこう解くのじゃ!」


「その魔法構築はこの公式を当てはめることでできますわ!」


 声の主は、小族の姿をした俺の主【エリス・グランベル】と、公爵家の令嬢にして聖女の【リーズ・アクィルス】。


 二人とも、俺が学生時代に勉強を教わった座学のエキスパートだ。

 だからこそ、俺が教えるよりも効率がいい。説明もわかりやすく、何より説得力がある。


「そこ! 寝るでないわ!!」


 エリスの声が響く。

 机に突っ伏しかけていたイザベラが、びくっと身体を震わせた。


 眠り姫の異名は伊達じゃない。ペンを握ったまま寝ようとするその姿、逆に才能を感じる。


 そして──。


「次こそは満点ですわよ!!」


 青髪の縦ロールを揺らし、答案用紙を自信満々に突き出すのは【シルヴィア・シャーリー】。


「…15点ですわ…」


 リーズが小さく告げた瞬間、部屋の空気が凍った。


 惨敗!!!


 ……まあ、0点から15点になったのは進歩だ。そういうことにしておこう。


「ムキー!! なぜですの!?!?」


 シルヴィアが机をバンッと叩く。

 その勢いでインク壺がぐらりと揺れ、ニャウンシェが慌てて尻尾で押さえた。


「もしかしたらここ誤解して覚えているかもしれませんわ…。こことかケアルスミスみたいですし…」


 リーズが淡々と指摘する。

 どうやらシルヴィアは、覚えたつもりで細部を間違えているらしい。

 自信満々で見直しをしないタイプだ。


「勉強めんどいにゃー!」


「暴れたいのだー!!」


「…腹減った…」


 ニャウンシェ、アンブル、レネー。三人三様に集中力が切れてきたようだ。

 リビングの空気がどんどんカオスになる。


「この問題を解いたら休憩にしましょう」


 ココさんが優しい声で提案する。

 彼女は教えるというより、みんなのサポート役だ。落ち着いた雰囲気が癒やしになっている。


 そういえば──ずっと気になっていたことがある。


「ニャウンシェは語尾に【にゃー】って言うのに、ココさんは言わないんですね」


 コツン!


「あて!?」


 軽い衝撃が頭に走る。ココさんのゲンコツだった。


「猫族だからといって、【にゃー】と言うものではありませんよ。むしろ珍しく、可愛く見せようとして同じ猫族の女性に嫌われる傾向があります」


 なるほど。いわゆる猫族界の【ぶりっ子】ってやつか。


「にゃーにゃー言うと可愛く見えるにゃー!」


 ニャウンシェが自信満々に言う。

 確かに……可愛く見える。


 そして──。


 悪くない!!!!!!!!!!!!!!!!!!


 実に萌えである!!!!!!!

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ