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27.俺たちも仲間を救いたいんだ!

第一部完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

「はぁ…はぁ…」


 くそ…もうそんなに戦えない。

 どうしたものか…。


 だが…まだあきらめない。


 森の奥は戦いの爪痕で荒れ果て、折れた木々や焦げた枝、血で染まった苔が辺り一面に散らばっている。地面は足元が安定せず、戦う度に泥や落ち葉が舞い上がる。

 そんな中で、オークロードの様子が少し変化していることに気づいた。

 大人しくなったような…そんな印象だ。


「ウェル…ベルク…。コ…ロ…ス…コ…ロ…ス…コ…ロ…ス………た…す…け…て…」


 オークロードの口調が、ビリーの声に変わった!?

 今、助けを求めている――!


 ビリーの意識が少しずつ戻ってきている。

 あと少しだ!!


「助ける…助けるよ! だから…あきらめないでくれ!!!!」


 俺は必死に声を届ける。


 しかし、


「ぐおおおお!!!!!!」


 再び雄叫びを上げるオークロード。

 振り上げた斧が俺に向かって襲いかかる。


「!!空間魔法【テレポート】!!」


 咄嗟に俺は空中へテレポート。

 木の上に着地し、10メートル離れた安全地帯に避難する。


 ズドーン!!!


 斧が地面を砕き、衝撃で周囲の木々が激しく揺れ、枝や葉が辺り一面に舞う。

 衝撃波が森を裂き、土煙が視界を覆った。


 まだこんな力が残っているのか…。

 しかし、動きは鈍く、再生スピードも落ちている。

 あと少しだ!!!


 だが、俺自身も疲労で限界が近い。

 もう何発も大技を出せない。


 くそ…もう少しでビリーが目覚めるのに。

 やっと俺の力で人を救えるのに。

 また…救えないのか…?


「ウェル!!!!!」


 ん?


 あれは――。


「こっちに来い!!!」


 森の外からカーリンとユルゲンが現れた。

 避難しているはずなのに、どうやってここまで…。


「マナポーションだ! これで回復してくれ!!」


 カーリンが両手でマナポーションを高々と掲げて叫ぶ。

 助かる!

 準備不足でアイテムボックスのマナポーションが尽きていたところだ。

 これで【マナドレイン】を使わずに済む!


 俺はすぐさま木の上から空を飛び、カーリンたちのもとに降り立つ。


「助かります!」


 もうヘロヘロの状態だ。

 大技と【マナドレイン】を交互に使えるのは、たぶん1回が限界だ。

 次で決めるしかない。


「あと私たちの魔力も使ってくれ!!」


 え? なんだと!?


「あんたの戦い見てたぞ! 正直驚くばかりだが、魔力を吸収しながら戦ってるんだろ!? なら俺たちの魔力も使え!! ビリーを助けたいんだ!!!」


「で、でも…人間に使ったことないから加減がわからない…。ヘタすれば魔力を吸いすぎて死んでしまうかも…」


「俺たちの仲間なのに、他人に命をかけさせるわけにはいかねぇ!! 俺たちも命をかけて仲間を救うんだ!!」


 なんて仲間想いなんだ…。


「俺たちも使ってくれ!!」


 後ろからも声が響いた。

 振り向くと、C級とB級冒険者たちがこちらを見つめていた。


「ウェルのアニキにしかオークロードは倒せねぇ!! だから俺たちの力を使ってくれ!! これにかける!!」


 アニキって……俺は外見13歳だぞ? でも中身はみんなより年上か。

 だが、その想いを受け取った。

 みんなの力を合わせれば、勝てるかもしれない。

 これが最後の一撃だ!!


「分かりました! 闇魔法【マナドレイン】!」


 カーリン、ユルゲン、C級とB級冒険者たち、周辺のオークたち――

 全ての魔力を吸収し始める。


「うおおおおぉ!」

「すげぇえええ力が抜けていくううううう!!!」

「立ってられねぇ!!!」


 次々と倒れ込む仲間たち。


「くっ…なんという吸収力なの!?」

「ビリーを…た…頼んだぞ…」


 カーリンもユルゲンも倒れ込む。

 もういいだろう。

 これ以上やれば、皆死んでしまう。


「いくぞ!!!!! 空間魔法【テレポート】!!!」


 オークロードの真上に瞬間移動する。


「ぐおおおお!!!!!!

 ウェルウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!」


 斧を振り上げるオークロードに、俺は1本の剣で立ち向かう。


「ラーニング三つ同時発動!!!!

 【ドラゴンクロー】

 【剛剣】

 【ファイアブレス】

 合成【炎竜爪の剛剣】!!!!」


 今、俺が出せる最高の技だ。

 みんなの力と想いを込めた一撃だ!!!


「いっけええええええええええええ!!!!!!!!!!!!」


 カーリン、ユルゲン、他の冒険者たちの声が森に響き渡る。


「うおおおおぉ!!!!!!!!」


 ズガーン!!!!!!!!!!!!


 斧と剣が激突し、衝撃で周囲の木々が吹き飛ぶ。

 枝や葉が空中に舞い、土煙が視界を覆った。


 ピシピシ…。


 オークロードの斧に亀裂が入り――


 バキーン!!!!


 斧は完全に破壊された。


「うおおおおぉ!!!!!!!!」


 そしてついに、俺の一撃がオークロードに突き刺さる。


 ズガーン!!!!!!!!!!!!


「ぐおおおお!!!!!!」


 巨大な火柱が立ち上り、大爆発が森全体を包む。

 熱気と衝撃で、吹き飛ぶ冒険者、耐える冒険者、様々だ。


 爆風が収まる頃、オークロードは黒焦げとなって倒れていた。


「……まだだ!!!」


 まだ終わっていない。

 むしろここからが本番だ。


「闇魔法【マナドレイン】!!」


 オークの魔力を吸い取り、ビリーを元に戻す。


 しかし、


「…く…ち…力が…入ら…ない…」


 俺の限界が近い。


「まだだ!! あきらめてたまるか!!!」


 口に出すのもやっとだ。

 集中が続かない。


「くそ…あと少し…あと少しなのに!!」


 魔力は徐々に力を失い、オークロードからの吸収も難しい。

 どうすれば…どうすればいいんだ!?


「私がアシストします!

 だから頑張って!!!」


「え? 誰ですか?」


 振り返ると、眼鏡の似合う美女が立っていた。


「私はクラーラ。元A級冒険者で、ゲルドさんの補佐をしていました。まだ少し魔力が残っています。あなたの魔法をアシストします!」


 なんと! ありがたい!!


「わかりました!! お願いします!!!!」


 マナドレインが形になり、魔力の流れが明確に見える。

 吸い取り始める――


「あと少しだああああ!!!!!!!!」


 俺は力を振り絞り集中する。


「ビリー!! お願い!! 目を覚まして!!!」


「ビリー!! 戻ってきてくれ!!!!」


 カーリンとユルゲンは倒れ込むが、声だけでビリーに呼びかける。


 帰ってきてくれ!!!

 ビリー!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


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