254.俺は心底腹が立ったぞ
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「いえいえ…まだまだ荒削りですが、思いのほかGクラスは優秀ですので、教えがいがあると感じていたところです」
俺は引きつった笑顔でそう言い返す。
「Gクラスが…? 優秀!?!? 聞きました皆さん! Gクラスが優秀ですって!!!」
ギャハハハハ!!!
Aクラス全員が肩を揺らし、俺たちを嘲笑う。
「はぁ…やれやれ…S級になれない冒険者だから見る目がないのですねぇ? いいですか? Gクラスは無能だからGクラスなんですよ? 無能な生徒に無能な担任なんて実にお似合いですねぇ!」
宣戦布告と取ってもいいほどの挑発に、胸の奥が煮えたぎる。
俺だけならともかく、大切な生徒たちをここまでバカにされて、苛立たないほど俺はお利口さんではない。
「デーヴィッド先生!今度の中等部門対抗戦で力の差を見せつけてやればいいと思います!」
俺が言い返す前に、Aクラスの一人が声を上げた。教室の空気が一瞬凍りつく。
「そうですねぇ。そこで力の差を見せるのもいいかもしれませんね!」
中等部門対抗戦?
その話はまだ聞いていない。どういうものなのかは知らないが、この嫌味なデーヴィッド先生に聞くのは気が進まない。だが、宣戦布告してやる価値はある。
「それなら俺たちGクラスが優勝して優秀であることを証明してみせます!!」
「ちょっ!? 先生!?」
レスターの声が教室内に響く。驚きで目を見開くのはレスターだけではない。Gクラス全員が唖然としている。何の相談もなく、俺は勝手に宣戦布告したのだから。
ギャハハハハ!!!
Aクラス全員が再び俺たちを嘲笑う。
「はっはっはっは!! 格下の冒険者は冗談を言うのがお好きなようだ。今日は一段と笑わせてくれた。だがもう鬱陶しいので去っていただこう。これからここでAクラスの授業があるのでね」
笑い声が訓練場の地面に反響する。俺たちは無言で教室へ戻る。
「おい! ショタワンコ先生! なんで優勝するなんてこといったんだ!?」
「誰がショタワンコ先生じゃい!! ウェル先生と呼ぶように!」
エイブに、思わずツッコミを入れる。
「みんなは悔しくなかったのか? 俺は心底腹が立ったぞ! さっき会ったばかりとはいえ、大切な生徒たちをバカにされて黙っているなんて俺にはできない!!!」
俺の言葉にGクラスの生徒たちは静かに耳を傾ける。息を呑み、胸に熱いものが走るのが分かる。
「…く…悔しいですわ…」
「悔しいに決まっているニャ!」
「でもとてもじゃないけどAクラスには歯が立たないのだ!」
シルヴィア、ニャウンシェ、アンブルも正直な感情を口にする。
「…バカにされたこと…事実…何も言い返せない…」
レネーの言葉で全てが腑に落ちる。なるほど、だからさっきはあんなにバカにされても誰も何も言い返さなかったのか。
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