241.最終決戦
第12章完結まで連続投稿します!
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
そして、こちらはウェル、ザイヤ、シンティアがいる魔王城の屋上。
この屋上に立つ三人は、まだ魔族と人族の戦いの轟音が地鳴りに気づいていない。
「俺は…まだ…あきらめない!」
倒れた瓦礫の上で、俺は血を吐きながら立ち上がった。
体中が痛む。筋肉は悲鳴をあげてる。
それでも心だけは折れない。
戦争を、ここで終わらせるために——
俺は、シンティアを倒すんだ。
「レナ召喚!」
パァッ!
眩い光が俺の足元から弾け、そこから元気な声が響いた。
「チィーッス! 精霊界のアイドル レナちゃん登場ー! ちょっとウェル~無茶しすぎよ~!」
そう、無茶なのは分かってる。
やるしかないんだ。
「融合だ!」
パァァッ!!
「【魔導霊気】!!」
魔力と気、そして霊力がひとつに融けあっていく。
骨の奥から熱が走り、身体の内側が光に変わっていく感覚。
「精霊を呼び出せて融合もできるなんて器用な少年だ。だがそれがなんだというのだ。再構築した私の多重魔法障壁を破れるとは思えんが」
シンティアは冷たく笑う。
結界は、さっき破壊したばかりのはずだ。
なのにもう再構築している。
このままじゃ勝てない。だから、俺は更に踏み込む。
「エンチャント【アビスセイム】!!」
ゴアァァァァァ!!!
漆黒の魔力が俺の体を包み込む。
髪は闇に染まり、白目の部分まで真っ黒に変わっていく。
瞳だけが、血のような赤で輝いていた。
それでも俺の体を包むオーラは、白く光り続ける。闇と光がせめぎ合い、世界が震える。
「なかなか…だが私の雷速について来れるものなど…」
シュンッ!
ズガーン!!!
「なに!?」
俺はシンティアの目の前に瞬間移動するように迫り、刀を振り抜いた。
バリィィンッ!
多重魔法障壁が、まるでガラスのように砕け散る。
「調子に乗るな!」
次の瞬間、シンティアが雷光と共に背後へ消えた。
雷速で移動し、雷で形成された剣【雷迎剣】を振り下ろしてくる。
ビュンッ!!
俺はその一撃を紙一重で避けた。
「【魔導霊気勁】!!」
ズドン!!
「ぐはぁ!!」
光の波動が空気を歪める。
発勁に魔力と霊力を合わせた一撃。
シンティアの胸を直撃し、彼の体が後方に弾き飛ばされた。
「バカな…なぜ…?」
シンティアは息を切らしながら距離をとる。
初めて焦りの色を宿していた。
だが俺は止まらない。
ズガガガガガガガガガ!!!
光の弾丸のように踏み込み、連撃を叩き込む。
シンティアは【雷迎剣】で応戦する。
「ぐ…! 超級魔法に加えてドルジェを使いすぎたか…」
息を荒げるシンティアの肩が、僅かに震えていた。
詠唱魔法は魔力の消費が激しい。
しかも、彼は長時間【ドルジェ】を使っていた。
そのせいで魔力の制御が甘くなり、動きが鈍っている。
ズガガガガガガガガガ!!!
「雷速とまではいかないが…かなりの速さだ…」
俺の動きも限界に近い。
だが、【魔導霊気】と【アビスセイム】の相乗効果で、まだ戦える。
シンティアの雷速まではいかなくとも、今ならついていける。
「それだけではないな...ザイヤ! お前の仕業か!」
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