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222.予期せぬ事態

第12章完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

「ただいま! シンティア! ウェルくんたちと交渉して仲間になることを約束したよ」


 という設定で打ち合わせをしていた。


 果たして、うまくいくだろうか――。



 カンカンカンカン!!!



 その時、金属音が鋭く響き渡った。


「大変だ!! 人族の軍が攻めてきた!! 数は約500強!!」


「なんだと!?」


 人族だと!? どうしてこのタイミングで――。


「己...人族!!!」


 怒りを露わにするシンティアの瞳に雷光が宿る。


 バシュッ!!


 風を裂く音と共に、六魔将軍(グルークゼクス)序列6位、ヴァンが上空に現れた。

 1か月前にランダム転送で飛ばされたわけではなく、元々魔王城に控えていたのだ。


 さらに、スカラオゴ王国で戦った魔族たちも加わり、全員、傷は癒え、戦える状態だ。


「シンティア! たった500人の人族なら俺たちだけで十分だ! 城内でくつろいで待ってな!」


 空からヴァンの声が響くと、50人の魔族は一斉に人族の軍へ向かって飛び立った。

 緊急事態のためか、こちらには目もくれず戦場へ直行する。


「...勝手なやつめ...まぁヴァンに任せておけば大丈夫だろう...」


 シンティアは冷静に呟き、俺たちは案内されるまま魔王城の内部へと進んだ。


_______________________


 ビュンッ!!


 ヴァンたちは空を切り裂き、500人の人族軍の上空に到達した。

 地上の兵士たちは現れた魔族たちに気づき、戦闘態勢を取る。


「さて、愚かな人族に鉄槌を下そうか!」


 しかし戦闘開始の前に、異変が起こる。


「ヴァン様! あ、あれ!!」


 中級魔族、フランメが指差し叫んだ。


「どうした...? な!? あれは!!」


 ヴァンの視線の先には、驚愕の光景が広がる。

 人族の軍の中に、魔族の生首を槍で串刺しにし掲げている者がいたのだ。


「ラヴァ!!! ロドルガ!!!」


 その首の主は、六魔将軍序列3位【炎魔のラヴァ】、序列4位【地滅のロドルガ】だった。


 かつてランダム転送魔法陣で近隣の国を壊滅させようとした二人。

 だが逆に、近くの人族に討たれてしまったのだ――。

「面白かった!」


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