表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

214/620

214.ザイヤの目的と父親

第12章完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

「…合格!」


 ザイヤが突然笑顔を浮かべ、合格と言った。

 周囲のジャングルの木々は戦闘の衝撃で揺れ、折れた枝や葉が舞い散っている。


「…へ…? 合格って…!?」


「最初に言っただろ? 力を試すって」


 そりゃ最初に言っていたけど。


「でも仲間にならないなら殺すって…!」


 俺は断ったから、てっきりここで始末されるものだと思っていた。


「まぁ…シンティアたちの前ではね。僕には僕の目的があるから」


 ザイヤの目的…?

 他の魔族とは違う目的があるというのか。

 俺は起き上がり、互いに地面に座って話を聞くことにした。

 足元には散乱した葉や枝、微かに煙が立ち上る。戦いの爪痕が残るジャングルの中で、俺たちは座り込み対話を始める。


「…いったい…どんな目的なんだ…」


 ザイヤが口を開こうとしたその時――


「ウェル! やはりここか!」


「心配しましたよ!」


「エリスお嬢様! ココさん!」


 なんと、近くにいたのか!


「とんでもない魔力と爆発があったから急いで来たのじゃ!」


「…これは…どういう状況ですか…?」


 俺とザイヤが地面に座って話そうとしている姿を見て、ココさんが困惑した表情を浮かべる。


「実は…ザイヤに力を試されて、魔族とは別の目的があるとかなんとか…」


「どういうことじゃ?」


 俺のつたない説明では伝わらないようだ。

 というより、まだ目的自体を聞いていない。


「じゃあそろったところで説明しようか!」


 ザイヤがポンと手を叩き、話し始めた。


「結論を言うとね。ウェルくん。僕と協力して序列1位のシンティアを殺してほしいんだ」


「ええええええええええええ!?!?!?!?」


 序列1位を殺す!?

 仲間を殺せというのか!?


「妾たちがそんな誘いに乗るとでも思っておるのか!?」


「まぁ…落ち着いて。これは魔人戦争を止めるためでもあるんだ」


 序列1位を殺すと魔人戦争が止まる!?

 その理屈が全く想像できない。


「どういうことだ!?」


 突然の依頼と魔人戦争の終結。

 何の関係があるのか。


「話せば長くなるけどね」


 ザイヤは一呼吸おき、説明を始める。


「今でも魔族には、人族と共存を望む派閥と、人族を全員抹殺して魔族にとって安楽な世界を作ろうという戦争派に分かれているんだ。僕の父親は共存派で、魔人戦争を止めるため必死になっていたけど、高齢でね…その隙を突かれて殺されたんだ」


「魔王が殺された!?!?」


 突然の告白に俺たちは驚愕した。

 ジャングルの静寂がその言葉に包まれる。


 話を聞くと、魔族の中で共存派と戦争派が存在するらしい。

 人数は少ないとはいえ、圧倒的な魔力を持ちながらも1000年も戦争が続く理由の一端が見える。


「僕の父親が死んだと知れ渡ったら、内部にも外部にも大変なことが起きる。だからずっと伏せているんだ」


 ん? 話を聞いていると…


「ザイヤのお父さんって偉い人なの?」


 俺は自然に問いかけた。


「うん! 僕の父親は魔族のトップで、この戦争の初期から健在の【魔王】だからね」


「ま…魔王おおおおおおうう!!?!?」


 木々のざわめき、戦闘の残り香、そして遠くで鳴る鳥の声。

 その場の立体感と空気感が、ザイヤの父がいかに偉大な存在であったかを際立たせていた。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ