211.深淵の闇魔法【アビスセイム】
第12章完結まで連続投稿します!
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「ウェル~。たぶんザイヤは【深淵の闇魔法】使ってるわよ~!」
「なんだって!?!?」
魔導霊気状態はレナとの融合で成立する。
故にレナは俺の頭の中に直接話しかけることができるのだ。
ザイヤが【深淵の闇魔法】を使っている――!?
みんなの話によると、【深淵の闇魔法】を使った状態の俺は、魔導霊気すらはるかに凌駕するらしい。
とんでもないな。
だとすれば俺も【深淵の闇魔法】を使わなければ、まともに戦うことすらできないということだ。
それにしてもザイヤも【深淵の闇魔法】を使えるとは…。
てっきりグリムリペアのギルドマスター【キュリア・ロザリオ】のオリジナル魔法だと思っていたのに。
最上位の魔族なら使えるということか。
というか――。
「なんで【深淵の闇魔法】を使ってるってわかったの?」
俺はレナに尋ねる。
「ウェルが【深淵の闇魔法】を使うとあんな感じの顔になるからね~! あと魔力の真っ黒具合とかも~!」
「え!? 俺あんな怖い顔になるの!?」
【深淵の闇魔法】使用中の俺の顔を見たことがなかったので、驚きが隠せない。
数分後。
「…イメージは固まってきたかも」
そもそもどうやって【深淵の闇魔法】を発動させるか、正確にはわかっていなかった。
最近習得した強力な闇魔法もある。何かのヒントになるかもしれない。
「【深淵の闇魔法】」
黒く濁った恐ろしい顔…。
闇属性のどろどろした嫌な感覚が全身を包む…。
しかし――何も起こらない。
あ、良いことを思いついた。
「ラーニング2つ同時発動!
【アビスキャノン】を俺に【エンチャント】!」
上級闇魔法【アビスキャノン】。
アビスは直訳で【深淵】。
ならば、アビスキャノンを自身にエンチャントすれば、【深淵の闇魔法】を発動させるきっかけになるかもしれない。
「…見えてきた!!」
ラーニングにより、習得――
【深淵の闇魔法【アビスセイム】】
ズバーン!!!!!!!!
俺を覆っていた漆黒の闇が一瞬にして裂け、辺りの森が影のように揺れ動く。
「お! 何もしないで待ってたかいがあったね。やっと本気になったのかい?」
闇魔法【ネロデュジェイ】で俺を閉じ込めて待っていたのか。
ザイヤは俺の力を試したいと言っていたが、一体何のためなのか。
いや、それよりも――。
「凄い力だ…これが深淵の闇魔法…。いや、深淵の闇魔法【アビスセイム】か」
おそらく、俺の顔はザイヤと同じく恐ろしい表情に変わっているだろう。
髪も漆黒に染まり、目つきも紅色に、鋭くなっているはずだ。
そして初めて、俺が習得した深淵の闇魔法の正式名を知ることができた。
【アビスセイム】――魔導霊気よりも魔力の消費が桁違いだ。早く決着をつけなければ。
「ここからが反撃だ!!」
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
と思ったら
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当にうれしいです。
何卒よろしくお願いいたします。




