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181/620

181.ウェルVSユガレイ

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!


 うーん。


 どのくらい眠ったのだろうか。


 チュン、チュン。


 外から小さな鳥の鳴き声が聞こえる。朝の光が薄く差し込み、部屋の中を柔らかく照らしていた。石造りの壁に反射する光が、まるで水面のようにゆらめいている。


 つまり——夕飯を食べ損ねたまま、朝を迎えてしまったらしい。

 腹が鳴る。そろそろ起きるとしよう。


 ……と思ったその瞬間。


 ズドン!!!


「ぐえ!?!?」


 腹に衝撃。何かが全力で突っ込んできた。

 寝ぼけ眼をこすりながら起き上がると——。


 ニコッ。


 少年が無邪気に笑っていた。


「ユガレイくん!?」


 昨日、「また明日ね」と言ったのを、ちゃんと覚えていたらしい。

 その目は期待で輝き、【早く遊ぼう!】と訴えかけている。


 まったく、朝から元気だな……。

 まあ、体力も回復したし、少しぐらい付き合ってやるか。


 ということで俺とユガレイくんは、アーサーさんがよく訓練に使うという城の訓練場へとやってきた。

 重厚な石壁と木製の訓練器具がずらりと並ぶその光景は、まるで戦場の準備所のようだ。


「さぁ! 来い!」


 昨日の不甲斐ない姿はもう見せない。

 子ども好きのオッサン、全力で相手してやる!


 そう意気込んだ矢先——。


 ズギュン!!!


 ユガレイが昨日と同じように、いやそれ以上のスピードで地を蹴ってきた。


「よっと!!」


 紙一重で回避。

 ふっ、昨日のようにはいかない。伊達に魔族や強敵たちと渡り合ってきたわけじゃない。


 だがユガレイは、すぐさま体勢を立て直して——。


 ズギュン!!!


 再び突進!


「うわぁ!?」


 ズガン!!


 咄嗟に腕で受け止める。

 衝撃が走り、腕が痺れる。


「うお!? すごい力だ!」


 昨日のように壁までは吹っ飛ばされなかったが、子どもの力とは思えない。


 ユガレイはにこりと笑うと、再び地を蹴った。


 ズギュン!!!!!


「うおわ!? ちょ、ちょっとタンマ!?」


 スピードが上がってる!? 

 避けきれねぇ……!


 ノーマル状態じゃ無理だ。

 ならば——!


「魔導気!!!」


 ズガン!!!


 魔導気をまとい、突進を受け止める。今度は押し負けない。

 まさか子どもと遊ぶのに魔導気を使うとはな……。


 ユガレイはまた笑った。無邪気で、でもどこか挑むような笑み。


 そして——。


 ズギュン!!!!!


 さらに速度が上がる。

 え!? まだ速くなるの!?


 ズガガガガガガガガ!!!!!


「うおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」


 石畳がひび割れ、風圧で砂埃が舞う。

 まるで子どもの遊びではない。完全に戦闘だ。


 魔導気で強化して、ようやく互角。

 いったい……この子、何者なんだ!?

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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