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177/620

177.二千年前にタイムスリップ

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!


 冷たい風が頬をかすめた。

 戦闘の余波で舞い上がった砂埃が、まだ空気の中を漂っている。


「お、お兄ちゃん…大丈夫?」


「主~無理するなよ~」


 ブランとレナが、まったく違うテンションでよろける俺に声をかけてくる。

 体の芯が抜け落ちたように重い。

 魔導霊気を使い切ったせいで、魔力も気も霊力もほぼ空っぽだ。


 時間の経過とともにわずかに力が戻り、ようやく自分の足で立てるようになった俺は、サヤとテンちゃんと共に近くの魔導士たちのもとへ歩み寄った。


「何にしても助かった。我々だけでは下級魔族とはいえ相手にできなかった」


 そう言って、先ほど魔族の首を斬り落とした魔導士がフードを取る。

 淡い金髪と、鋭い眼差しが露わになった。

 なかなかのイケメンだ。


「私はギザール。人族の魔道騎士団124番隊の分隊長だ」


 人族の魔道騎士団――!?

 聞いたこともない名前だ。

 というか、そもそもここはどこなんだ?


 俺は混乱する頭を押さえながら、率直に問いかけた。


「いえ、ところでここはどこですか?」


「ここはスカラオゴ王国とオーブウロス王国の間にある荒地だ。魔族とはここでよく戦闘している」


「スカラオゴ王国とオーブウロス王国!?」


 突然、リーズが叫んだ。

 彼女の瞳が大きく見開かれ、震えている。


「リ、リーズ?」


 驚いて声をかける俺を無視して、リーズはギザールに歩み寄った。


「お聞きしたいのですが…」


 緊迫した空気の中、リーズが低い声でギザールに何かを尋ねている。

 その会話の内容までは聞き取れない。

 だが前世の感覚で言えば、「今は西暦何年ですか?」と尋ねているような雰囲気だった。


 そして数秒後、リーズの顔が蒼白になる。


「大変ですわ! いったん集まってくださいませ!」


 その声に、俺、エリスお嬢様、テンちゃん、サヤ、ココさん、ブラン、レナが慌てて集まり、身を寄せ合ってヒソヒソと会議を始めた。


「わたくしたち【二千年前の時代】に遡ってしまっていますわ!!!」


「二千年前!?!?!?」


 全員が叫び、空気が一瞬止まる。

 耳の奥で自分の鼓動がやけにうるさく響いた。


「二千年前ってあの二千年前!?」


 思わず間抜けな声を出してしまう。

 理解が追いつかない。


「スカラオゴ王国とオーブウロス王国は二千年前に滅んだ王国ですわ! だからわたくしたちの時代には存在致しませんわ!!」


 リーズの言葉が脳内で反響する。

 つまり――


 異空間に放り込まれたと思ったら、俺たちは過去に飛ばされたというのか!?


 二千年前の世界……。

 どうやって帰ればいいんだ……?

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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