166.最強種【魔族】と【竜族】
第10章完結まで連続投稿します!
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「そうだ。あの貴族の生き残りの身体を乗っ取ったのだ!」
「ファニー!!」
俺は屋敷に急行しようと足を踏み出したその瞬間。
「敵に背中を向けるとは、まだまだ甘ちゃんだな。闇魔法【デスレート】!!」
マルディの指先から漆黒の光が迸る。無詠唱で放たれた上級闇魔法が、空気を焼くような闇と熱を伴って飛んでくる。
「しまった!」
避ける間もなく黒い光線が迫る。森の木々がその風圧でざわめき、地面の落ち葉が舞う。
シュラ…。
「滅魔流【魔封斬閃】」
ズバン!!!
マルディの闇魔法【デスレート】は真っ二つとなり、軌道を逸れた。
ズドーン!!!
斬られた魔法は地面に叩きつけられ、黒煙と衝撃波を巻き上げて爆発した。
「な、なんだと!? 俺の上級魔法をくらって平気な種族だけでなく、俺の上級魔法を斬るやつもいるのか!?」
驚愕の表情を浮かべるマルディ。
その斬撃を放ったのは――
「サヤ! 助かった!」
滅魔流剣士、黒國 沙耶。
通称サヤである。
「油断大敵でござるよウェル殿」
サヤは、刀を軽やかに構え、鋭い視線をマルディに向ける。
「ここは拙者に任せて屋敷に向かうでござる!」
「ありがとう! 風魔法【エアウォーク】!」
ビュン!
俺は風を切り、空へ舞い上がる。
「またしても俺の魔法を防ぐ種族がいるとはな。人族の姿のようだが?」
「拙者は人族ではござらんよ。鎖ノ国の侍で【竜族】でござる!」
「ほう、竜族か。通りでな。さきほどの犬族の少年は異常であったが、竜族なら納得だ」
マルディは森の中で魔族と竜族の差を語り始める。
「魔力において最強の種族【魔族】。身体能力において最強の種族【竜族】。面白い勝負ができそうだな」
魔力量において頂点に立つ魔族。
それとは別に、体内の【気】を最大限に活用する竜族。
どちらも戦闘種族として最強とうたわれる。
「勝負は好きでござるが今回ばかりは使命でもあるでござる。黒國家に伝わる滅魔流…【魔を斬るための悪魔となれ】が家訓でござる。魔というのは魔族。つまり、拙者は今、家訓をかけて使命を真っ当するでござる!」
森の風が二人の間で渦を巻き、木々が軋む。
魔族と竜族――魔法と剣術――交錯する戦いが幕を開けた。
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