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15.危険度Sランクの魔物

第一部完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 「もう良いじゃろ…これ以上は情報は貰えないようじゃ」


 さすがエリスお嬢様。


 俺の魂胆をすぐに理解している。


 最初に【マナドレイン】を受けてから…


 1分が過ぎた。


 森の木々の間から差し込む斜光が、俺たちの戦場を縦横に走る影を描く。湿った土の匂い、木の葉を揺らす風の音、そして無数のリザードたちの蠢く足音が、戦場全体に緊張を張り巡らせる。


 ラーニングにより習得 闇魔法【マナドレイン】。


 「リザードたちよ! すぐにこのガキを殺しなさい!!!!」


 黒い鱗が光を反射するリザードたちが一斉に襲いかかる。


 土埃が舞い上がり、枝が折れる音と共に俺たちを押し潰そうとする――かのように見えたが、


 「闇魔法【マナドレイン】」


 俺は押し寄せるリザードたちの魔力を吸収した。

 すると次々とリザードたちはバタバタと倒れ、森の地面に湿った影だけを残す。


 「な、まだそんなに動けるのですか!?」


 メイデンはどうやら、俺が同じ魔法を使ったことにはまだ気づいていない。


 「もっとあなたの魔力を吸い取って殺してしまいましょう! 揺らぎいる闇の…」


 「闇魔法【マナドレイン】」


 メイデンが詠唱を始めた瞬間、俺は無詠唱で【マナドレイン】を発動する。


 「うぐ! ば、バカな! あなたも【マナドレイン】を使えるのですか!? しかも無詠唱で!!」


 メイデンは魔力を吸い取られて膝を折り、しゃがみこむ。


 そして俺も…。


 「うぐぅ! 気持ち悪い…!」


 体中に魔力が過剰に流れ込み、しゃがみ込む。

 魔力切れではない。摂りすぎによる身体への負荷だ。

 リザードで回復したとはいえ、こいつの魔力はかなりの量だ。

 例えるなら、空腹で力が出ないのと同じで、食べ過ぎると気持ち悪くなる感覚に近い。


 なるほど、だからアイツはリザードを量産して魔力を分散させていたのか。

 勉強になるな…。


 ならば――


 「炎魔法【フレイムバースト】

 雷魔法【サンダーボルト】

 氷魔法【コールドランス】

 風魔法【ヴィントゥアロー】

 毒魔法【ヴェノム】

 光魔法【フォトンショット】

 闇魔法【ダークショット】」


 七属性の魔法を一気に放つ!!


 火柱が立ち、雷が地面を這い、氷の槍が樹木に突き刺さる。風の矢が葉を切り裂き、毒の霧が足元を覆い、光が反射して眩しさを増す。闇の一撃が影を染め上げる。


 ドカーン!!

 ドカーン!!

 ちゅどーん!!!!


 「ふー…スッキリしたぁ!」


 身体に溜まっていた重圧を吐き出すような爽快感。まるで胃に溜まったものを一気に吐き出したときの感覚だ。


 「な、なんなんですか!? その力は!?

 何者ですか!? あなたは!?」


 「俺はお前と違ってペラペラ喋らないよ!

 べーっだ」


 つい子供じみた行動をしてしまった。

 アッカンベーなんて、何年ぶりだろう。身体が子供になると、心も子供になるというアニメの知識が頭をよぎる。


 だが、闇魔法【マナドレイン】は超便利だ。


 俺は中級魔法を連射し、魔力が減れば【マナドレイン】でリザードたちの魔力を吸収する。

 そして再び中級魔法を連射する――繰り返すこと数十回。


 「え、ちょ!?」


 メイデンが叫ぶ間もなく、俺は暴れ続けた。

 結果、これまでの合計で500体を倒した。残り半分だ。


 闇魔法【マナドレイン】――超便利だ!!


 「待ちなさい!!」


 振り向くと、メイデンがフードを取り、やせ細った病人のような顔でこちらを睨む。


 「よくも私の計画に支障を!!!!

 許すまじ!!!!!!!!」


 その瞬間、リザードたちは黒い煙となってメイデンに吸い込まれていく。

 なるほど、リザードは元々こいつの魔力で作られたものだったのか。ノーリスクで回復できる仕組みか…。


 「闇魔法【マナメイク】の真の恐ろしさを味わうがいい!!!!」


 メイデンは残り全てのリザードたちを自らの魔力と融合させ始める。

 やがて黒い煙が緑色に変化し、巨大なドラゴンが姿を現した。


 「闇魔法【マナメイク】グリーンドラゴン!!」


 無詠唱で変身――その膨大な魔力のコントロール力に舌を巻く。


 「無詠唱は魔力操作というテクニックで習得できる。膨大な魔力があれば可能なのだ」


 なるほど、これが本当の切り札か。

 ドラゴン系は弱くても危険度Sランク、油断はできない…。


 俺はまず――


 「闇魔法【マナドレイン】」


 弱体化させようとするも――


 「魔法が使えても知識はないのですね。

 闇魔法【マナドレイン】は生命力の高い生き物には通用しません!

 危険度C以下の魔物や人間限定です!」


 マジか…意外と使えない。


 「さぁ、死になさい!」


 グリーンドラゴンが火を吹く!

 炎が木々を焼き、煙が立ち込める。


 俺は急いで避けるが、接近するドラゴンの爪が迫る。


 「しまった!」


 その瞬間――


 「光魔法【シールド】!!」


 エリスお嬢様の結界が炸裂。だが無詠唱の限界か、ピシピシと音を立て、バリーン!!と破れる。


 ドカッ!


 俺とエリスお嬢様は吹き飛ばされ、太い樹にぶつかる。


 「いてて…大丈夫ですか!? エリスお嬢様!」


 「心配無用じゃ! このくらい!」

 光魔法【ヒール】で互いに回復した。


 「ふっふっふ…無駄ですよ!

 あなたごときにドラゴンは倒せません!」


 格上の魔物、手強い相手だ。さて、どう切り抜けるか…。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。

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