129.ラプラスの悪魔
第8章完結まで連続投稿します!
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「【ラプラスの悪魔】第一級使徒!?」
何だか凄そうな肩書きだ。しかし、
「ラプラスは一応神を信仰しているんじゃないのか!?」
今まで戦ってきたラプラスのメンバーは、全員神を崇める口ぶりだった。だが、ここへ来て【ラプラスの悪魔】? いったいどういうことだ。
「あなた!!! あなた!!! あーなーたーーー!!!! なーーーーんにもわかっていないのですね!!!
ラプラス様はこの世界を救うお方なのです!! 故に神!!!! 魔物だろうと悪魔だろうと関係ないのです!!」
ラプラス様? やはりラプラスは誰かの名前だったのか。しかし、この口ぶりだとラプラスは——
バキバキバキ!!
グサッ!!
「ぐはぁ!!」
「ジュレア。喋りすぎだ」
ピエールの人差し指が細長い鋭利な槍に変形して、ジュレアを貫いた。
「な、なぜ!?!? なぜなのです!?!?!? ピエール様!!!!!!」
「役立たずはいらない。ただそれだけだ」
バキバキバキ
グサッグサッグサッグサッ!!
ズバ!!
ピエールはジュレアを細長い槍に変形した五本の指で串刺しにし、胴体を切り裂いた。
ドサ
ジュレアは息絶えた。
「むごいでござる!」
「仲間じゃないアルか!!」
「むごい? 仲間? 何を言っているのだ? ラプラスの使徒として死ぬのは本望のはずであろう? これこそが救いなのだ」
あぁ、なるほど。何を言っても通用しないやつだ。
「お前はこの場で倒す!!」
俺はピエールに狙いを定めた。
「…やってみろ」
ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!
「な!?」
とんでもない重圧だ。今まで戦った敵とは比べ物にならない。しかもこの重圧…魔法なのか? 異質すぎる。
「HAHAHA!! 悪魔だろうとどれほど強かろうと関係ない!! 悪は討ち滅ぼす!!」
ミスター・Mが先に攻撃を仕掛けるため、ピエールの元へと走っていった。
「待ってください! 深追いは禁物です!」
俺は止めようとしたがもう手遅れ。ミスター・Mは聞く耳持たずピエールに攻撃を仕掛ける。
「正義の鉄槌!! 全身硬化!!! ガトリング!! ヒーーーーーーーローーーーーーーッナーーーーーーーーークル!!!!!」
ドガガガガガガガガガガ!!!!!!
ミスター・Mのおしりが引き締まり、全身が金属へと変質した。その状態で何度もピエールを殴りまくる。
「ぜぇ…ぜぇ…どうだ!!」
これだけ攻撃すれば効いただろうと動きを止めたミスター・M。しかし、
「…何かしたか?」
ピエールはその場から一切動かず、全ての攻撃をくらったが全くのノーダメージだった。
「なんと!?」
ドガ!
「ぐはぁ!!」
ピエールはミスター・Mの腹に蹴りを食らわせ
ドガーン!!!
飛ばされて壁に激突しめり込む。
「ミスター・Mさん!!」
俺は呼びかけたが返事がない。
「アタシたちもやるネ!!」
「拙者も助太刀いたそう!」
「これだけ広ければアレクディアを呼び出せますわ!!」
テンちゃんとサヤが前に出る。そしてリーズはアレクディアを呼び出す。
「上位精霊! 召喚! アレクディア!」
天使の羽で舞う巨大で神々しい機械兵が、空洞の中央に降り立った。
「【魔導気】制限時間10秒!!」
俺もテンちゃんとサヤに続いて攻撃を仕掛ける。
「八極気功拳!!! 【超発勁】!!!」
「滅魔流【魔翔一閃】!!」
テンちゃんの超圧縮した【気】を練り込んだ掌打と、サヤの高速斬撃がピエールを襲う。しかし、
ガシッ!!
パシ!!!
ピエールはテンちゃんの手首を左手で掴み、サヤの刀を右手で摘んだ。
「バ、バカな!!」
どちらも当たらず不発に終わる。
「【魔導竜気斬】!!!」
しかし、両手が塞がっている。その隙に俺は大技をぶち込む。
ズガン!!
「が!!!」
両手は塞がっているが蹴りで対応された。
ドガーーーン!!
俺は蹴られて壁まで飛ばされ激突する。
「く! なんてパワーだ!」
ただの蹴りだ。しかし今までの中でとんでもない威力を誇る。
「ウェル!!」
「ウェル殿!!」
「大丈夫!【ヒュドラゲール】で防いだ!」
俺が蹴られて気を取られたその一瞬に、ピエールは手を離してサヤを殴る。
ガキン!
「ほぅ、いい反応だ」
しかしサヤは刀でピエールのパンチを受け止めたが、
「ぐぅ! なんというバカ力…!! 受けきれないでござる!!」
ドン!!!
ピエールはさらに力を込めて、刀ごとサヤを突き飛ばした。
「ぐぅ!!」
その隙にテンちゃんはさらに技を繰り出す。
「八極気功拳!! 【猛虎硬把山】!!」
ピエールの懐に入っての一撃。
ヒョイ
しかしこれも避けられる。
「なんの!!」
ズガガガガガ!!
ピエールとテンちゃんの純粋な体術による接近戦が始まる。
「迅剣【隼の太刀】!」
ココさんもピエールに高速の斬撃。しかし、二人の攻撃を余裕の表情で避けたり受け流したりする。
ドガ!!
ドガ!!
「がはぁ!!」
「ぐっ!」
ドガーーーン!!
テンちゃんとココさんは蹴られて壁まで飛んでいき激突する。まさか体術のスペシャリストのテンちゃんが体術で負けるなんて。ココさんの剣術も全く通用しない。
「テンちゃん!!」
「だ…大丈夫アル。【気】である程度防御したネ」
防御したとはいえ口から血が出ている。
「よそ見はよろしくなくてよ! 【ホーリーレスフリー】!!!」
リーズが召喚したアレクディアの光属性の霊力がピエールに直撃する。
ドガーーーン!!!!!!
おそらくピエールの禍々しい力は闇属性の何かだ。光属性をくらえばかなりのダメージになるはず。しかし、
「なかなか眩しい光だな」
ピエールは異質なほど黒い何かに包まれており、光属性を防いだようだ。
「そんな!!」
俺たちの攻撃が一切通用しない。
「もう打つ手はないのか? 人間どもよ」
いったいどうすればいいんだ?
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