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12.初クエストは予想外

第一部完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 俺は、俺を追放した冒険者ビリーを打ち負かすことができた。


 その後、エリスお嬢様との約束に従い、ビリーは全裸逆立ちで街を一周した。


 街中の石畳は朝露で光り、商店の軒先には色とりどりの布が揺れている。

 「領主の息子が全裸で逆立ちしているぞ!」

 通りすがる人々の視線が一斉にビリーに注がれる。驚きと笑いが入り混じるざわめきが、路地の隅々まで響いた。


 俺はスッキリした感覚よりも、成長した自分と、心から信頼できる仲間がいることに喜びを感じていた。


 これからが、俺の人生だ!


 昨日は邪魔が入ったが、今日は本格的に仕事だ。


 冒険者ギルドの扉をくぐると、木の匂いが充満した広間に陽光が差し込む。

 窓から差し込む光でほこりが舞い、ギルドの古い石壁に影が揺れる。

 周囲の目が明らかに変わっていた。ビリーを一騎打ちで倒した実績が、俺の存在感を引き上げていたのだ。


 ビリーが全裸逆立ちしている間に、俺はエリスお嬢様の実力を確認した。


 結果は【B級冒険者任命】。


 B級魔道士カーリンの状態異常系魔法を打ち消せる力を持ち、補助魔法も扱えるとのこと。

 飛び級での合格とはいえ、エリスお嬢様は満足しないらしい。


 「ペットよりランクが低いのは嫌なのじゃ〜!」


 俺よりランクが低いと分かるやいなや、背筋を伸ばして手を振り上げてダダをこねる。

 その姿は愛らしさと凛々しさが混じり合い、まさに【萌え】である!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


 さあ、ウォーミングアップにはこの仕事だ。


 【リザードの群れ討伐】


 最近、近隣の森で目撃情報が相次いでいる。森の空気は湿気を含み、樹々の葉が互いに擦れ合う音が小さな風のざわめきに乗って響く。

 足元の落ち葉は厚く、踏むたびにカサカサと乾いた音を立てる。


 魔物には危険度ランクがあり、冒険者ギルドでの戦闘基準を示している。

 リザードは危険度D。しかし、20〜30体で群れをなす場合は危険度Cに跳ね上がる。

 つまり今回の仕事は【C級冒険者に相応の仕事】だ。


 俺はA級冒険者だが、【ラーニング】の潜在力をまだ完全には使いこなしていない。

 今回の討伐は、実力を試す絶好の機会でもある。


 「その毒の粘液に触れるのじゃ」


 エリスお嬢様の指示に、森の湿った空気が一層緊張感を帯びる。


 「なんでえええええええええええええええええええええええええ!?!?!」


 森の中、太い幹が生い茂り、陽光は葉の隙間を通して斑に地面を照らす。

 スライムやゴブリンといった危険度Gの魔物が木々の影に潜み、カサカサと音を立てて移動する。

 その中でポイズンスライムに遭遇し、倒す。


 しかし、エリスお嬢様は毒の粘液に触れろという。


 エリスお嬢様……ドS!!!!


 でも悪くない。


 「固有魔法【ラーニング】でその毒を扱えるようにするのじゃ。動きを封じて毒を浴びせるのは便利な技じゃ」


 習得すれば、今後の戦闘で役立つのだ。

 しかし毒が……!


 あ、そうか。エリスお嬢様が回復してくれるのだ。

 過去、闇ギルドから受けた毒耐性である程度無効化できる。

 だが毒の種類は多く、一つずつ耐性を付ける必要がある。


 耐性習得時間は1分。

 エリスお嬢様が回復するため、耐える時間はわずか。


 ベチャッ


 ポイズンスライムの毒粘液が手に触れる。


 「う、熱い……」


 痺れと発熱が脳裏を刺激する。

 まるで39度の熱に麻痺が加わったような感覚だ。


 「え、エリスお嬢様! 治療を!」


 「1分耐えるのじゃ」


 「なんでえええええええええええええええええええええええええ!?!」


 頭の中に文字が浮かぶ。


 固有魔法【ポイズンミューデス】獲得


 さらにエリスお嬢様の指示で、魔物の攻撃を受けつつ【ラーニング】の新技開発が続く。

 森の中の湿った匂い、苔むした岩肌、踏みしめる落ち葉の感触――全てが戦闘と学びの舞台となった。


 寄り道のせいで到着は遅れ、日が傾き始める。


 「…もう…日が暮れましたね」


 森を抜けた頃、俺は疲労で足元がふらつく。

 しかしエリスお嬢様は結界の力で、傷一つなく汚れもない。


 村に着くと、静かな川沿いの道を抜け、木造の家々が立ち並ぶ小さな村が現れる。

 窓には暖かい光が漏れ、家々の軒先には手作りの野菜や道具が干されていた。


 村長が現れ、丁寧に挨拶する。


 「来ていただきありがとうございます」


 しかしその表情には、深刻さが滲んでいた。


 「しかし、実は大変なことになってしまいまして…」


 村長の言葉に、嫌な予感が胸をよぎる。


 「リザードたちがさらに増加しており……」


 え? もっと増えたのか!?


 「推定ですが、100体ほど」


 「100体!?!?」

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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