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神々の愛し子  作者: chima
開かれた扉
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モヤモヤと浮かび上がる疑問


ドクドクと響く動悸と息切れを抑えこみながらゴクリと唾を飲み込み扉へとてを添える。


『んにゃっ!』


スーッ

『どうされました?お入りください』


私の混乱を余所に”どうぞ“との声に失礼しますと足を踏み入れる。部屋にある数名掛けの椅子と机には美形さんと、その隣に座るのは優しい微笑みを浮かべているイケメン。二人の後ろには映画でみたような騎士さん三人。



扉を開けてくれた騎士さんは、キリリとした吊り気味の目に無表情な顔をみると少し怖い印象を受ける。直感だけどこの人は恐らく子供好きだと思う。私は子供ではないけどね……へへへ。



美形さんの後ろには若い女子がキャーキャー言いそうなヤンチャな雰囲気をもつイケメン。ちゃらそうにも見える金髪でツンツンと遊ばせた感じがライオンを思わせる。



もうひとりは、男性にしては小柄で八重歯が魅力的なかわいい犬顔男性。これまた整った顔面をしておいでで。ちなみにさっき剣を突きつけてきた中にいましたね。他の二人は居なかったと思う、こんなに独特な人達居たらすぐわかる。安全な顔してるけどやっぱり怖い。



『怖がらないで大丈夫ですよ。ほらそちらに座ってください』


『失礼致します』


「うひゃっ」


微笑みながら声をかけてくる人と可愛い笑顔でエスコートして高くて座れないと思われる椅子へと抱き上げてくださいました。それを誰も止めることなく座るのを待つ。私を幾つだと思っているのやら…………


『では、改めて話を聞かせてもらえるだろか?』


「は、はい」


『それでは、私の方から幾つか質問をさせていただきますね』


「は、はい」


『貴女は誰で、何処から来てどのようにして此処へ来たのですか?』


「えと、私は優月(ルナ)といいます。家に居て……トイレに行ったらこうなりました……」


信じられないよね、視線でわかる。怪しまれてる。ううぅ……


『トイレとは先程も仰っていましたね。所謂、厠のことですね』


厠、あぁ、時代劇で聞くトイレのこと!うんうんと頷く


『では、ルナさんは御手洗いへと行って気がつくとこちらに居たと?』


はい、そうなんです。うんうん

首がもげるかと思うほどに首を縦に頷く



『……誘拐でもされて、何者かによって連れてこられたのでしょうか……』


「いえいえ、そうではないでしゅ!、、、す!」


『あー、舌を噛んでしまったか、痛かったな。“パチン” 手を出してみよ』


「飴ちゃん……ですか?」


『食べてごらん、腫れが退く』


指を鳴らしたすと飴ちゃんが現れた。超能力再び!せっかくなので、御礼を言い口にいれるとスーッと口のなかにベリー系の甘酸っぱい飴が溶けて無くなった。口の腫れは跡形もなく治ったのだ。


「ありがとうございます」


『クスッ、どういたしまして』


『ウォッホン!!大丈夫な様子なので続けますね』


子供みたいに舌を咬むなんて恥ずかしい気持ちと、クスッと笑った顔が素敵で思わず顔が赤く染まる。現実に戻してくれたのは彼だった。



「あの……ひとつ宜しいでしょうか?」


『?、どうされました?』


「どちら様でしょうか……」


ちいさな声で呟いた声を拾い上げてくれたのか、少し吃驚したように固まったように思えた。


『おや、我々を知りませんでしたか。失礼いたしました』


『始めに会われた御方、こちらはご存じの通り皇太子アレキサンド殿下、私は殿下の補佐をしておりますIndicuprz(インディクブルツ・) Evert( エーヴァルト・) Armgren( アルムグレーン)、“ヴァルト”と呼ばれております。この者達は殿下の騎士でございます』


「な、なるほど。ありがとうございます」ぺこり


『親御さんは、どちらにいらっしゃいますか?』


「両親は幼い頃に亡くなったのでいません」


『そうですか、さて、どうしましょうか』



『そなた、家の場所はわからぬか?』


明かに日本とは別の場所のため、話しても良いのか悩み所だがひとりではどうにも出来ないよね。この際、全て話したほうが良いのかな。


「あの、信じてもらえるかわかりませんが…………日本…………という所に居たはずなんです……家のトイレ……」ぼそり


『『『『……!!!』』』』



日本という言葉が聞こえた気がしたのだが?


それは地球神に聞けば何か手掛かりでもみつかりますでしょうか?


とりあえず神殿庁に協力を求めるか


そのほうが良さそうですね。


『日本というのは、地球という世界のことか?』


「!!! そうです! 地球の日本という国です! ここも地球ですか?」


『いや……。だが、神々の会合に地球神も参加していたはずだから伺ってみよう』


「か……神様?」


非現実な空想的な発言が聞こえた。大丈夫かな。


アイコンタクトで何やら会話をしていた二人の視線が此方へと戻ってきたところで滞在用の部屋へ案内されることになった。


『今日のところは部屋を用意致しますのでお休みくださいませ。明日、手続きしてみますね』


「(なんだかわからないけど)宜しくお願いします」


『ところで、ルナさんは幼いながらにしっかりされていて偉いですね。就寝時はおひとりで大丈夫ですか?女官をつけましょうか?』


「ひとりで大丈夫です!(子どもじゃないので)」


『ルナは偉いなぁ、私の部屋の傍に用意させよ』


『御意』


『何かあったら私のもとへ来なさい』


「ありがとうございます」


いやいや、どこの世界に出会ったばかりの身元不明女を王族の傍に居させるんだよ! 幼子は許されるんですか!!

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