五十六話 契約
レンside
なるほど、俺は2回も時間が戻っているのか………俺はその2回を忘れたから、莉乃香は多分怒っていた。てかなんで俺は忘れていたんだろうか、記憶がハーメルンを倒した所で止まっていた………一回目はエレナの死、2回目は重傷者が出た、重傷者は2人だ。3回目は3人………4回目は4人………残ってるのは俺と莉乃香、ケヴァンと店長さんだ………店長さんはもう戦える歳じゃない、ケヴァンは戦闘経験が無いらしいんだ………
「どうする?莉乃香」
「私達だけで戦うしかないわね」
「はぁ………これからもっと強いやつと戦うかもしれないのにここで苦戦してたまるかよ」
「蓮?」
「転移スキルでゼウスを呼んでくれ」
「え?なんでよ?」
「呼んでくれ、俺からの頼みだ」
「わ、分かったわ」
俺はこれから強くならないといけないのに、これから強いやつと戦わないといけないのに、ここで苦戦してちゃアイツらには勝てない………人間に戻れなくてもいいから、ゼウスと契約させてくれ。ここで立ち止まっちゃダメだ、終わらない夜を終わらせて朝にさせよう。これは死んでも終わらせる
莉乃香は転移スキルでゼウスを呼び出した
「どうした?レン」
「どうしたのですか?」
「契約してくれ、ゼウス」
「「!!?」」
「え、え?契約ってなに?」
「お前、俺と契約したら、人間に戻れなくなるぞ」
「人間に戻れなくなる!?ちょっと蓮!やめて!」
「ここで立ち止まってらんないんだよ、頼む!この通りだ」
頭を下げた
俺はただ楽したいからじゃない、仲間を救わなきゃならないんだ。確かにゼウスの力を借りるのはずるいかもしれない、でもこの先は危険だ、絶対に仲間を守れない………だから強くならなきゃ
「………分かった、本当に良いんだな?」
「ああ」
「ダメよ!あんた、自分で何言ってるのか分かる!?」
「もちろんだよ、分かってゼウスに頼んだんだ」
「レンさんがもう決めたことなのでしたら、止めてはなりませんよ?リノさん」
「でも………」
「はは、人間じゃなくても愛してくれよな、莉乃香」
「………いつでも愛すわよ、約束しなさい、その力で夜を終わらせて」
「ああ」
俺はゼウスの力を借りた
でもゼウスが完全消滅する訳では無い、少しだけ借りるだけだ。借りるのはアイギスと一時的なゼウスの憑依
「一時的な憑依だ、お前はもう人間じゃない、ゼウスだ」
「名前は流石にレンって名乗るよ………」
「ああ、んじゃ、行くぞ」
「はい、行きましょう」
「またな、ゼウス」
「おう」
再び転移スキルで戻った
「くっ………」
使う前からだいぶやばい
「だ、大丈夫なの?」
「ああ、ちょっくら行ってくる」
「終わらせてよ、蓮」
「おうよ」
俺は再び、毒霧だらけの外に出た
するともう居た、炎の皇帝もフード男も。コイツらが莉乃香から聞いた奴らか………
「なんだ、また貴様か」
「っと、もう知り合いだっけか?」
「お前のことなど知りもしないな」
「そりゃ、どうも」
(毒霧を食らっていないのか?妙だな、あの時より段違いみたいだ)
「まぁ、部外者は部外者だ、やれ」
攻撃の構えだ、炎の皇帝ってどんな攻撃をしてくるんだろうか………受けたことないし、しかも俺の記憶には無いから知らないな。とりあえず、防ぐか………跳ね返すか、ゼウスのスキルで跳ね返して威力を倍にするか………威力を倍にするかね
スキル マグマフレア
真っ赤に染まった球
思ったより、威力が弱いみたいだ
スキル 雷霆
アイギスで放つ、強力な雷スキル、斬撃
跳ね返すと共に威力が上がり、そのまま、炎の皇帝とフード男に直撃する。
うわぁ、やべぇ威力だ、地面がえぐれてる
炎の皇帝は一発で撃破
クエスト5-2 「炎の皇帝を撃破」がクリアされました
「かハッ、なんだその力は……!」
「悪いがお前に話す権利も命乞いの権利も無い」
「ま、コホッコホッ!ま……て!」
スキル 落雷
空から雷が落ちる、普通の雷より数千倍の威力だ
「ぐぁぁぁぁぁぁッ!!!」
「ふう、終わったか………やば、流石に体力消費がやばい……」
その場で倒れた
朝
あれから何日経ったか分からない、でもあの二人を倒したお陰で永遠の夜は終わった。みんなも無事のようだ、周りに仲間が居る。俺が覚ますのを待っているのだろうかね、まぁ、そろそろ目を開けてみんなにおはようくらい言ってやるか
目を開けた
「皆さん!お兄様が目を覚ましましたわ!」
みんなが駆け寄って来る
「おはよう」
「おはよう………じゃなーーーい!」
「人間辞めたって本当ですか?」
「本当、夜を終わらせる為だけに人間を辞めたのは事実だ」
クレアside
レンが目を覚ました………でも目を覚ましたレンはもう人間じゃない方だった。私達が毒霧でやられてる時になったんだ………私、その時何もしてあげられなかった
(やっぱり私は稽古をつけてもらった方がいいのかな………)
膝から崩れ落ちる
「クレア?」
「どうしましたの?クレアさん」
今の実力でレンの隣に居れるのかな
膝から崩れ落ちるってことは私はビビってる
これからの強敵に
これからの旅に、きっと役に立たない
すると画面が出てくる
クエスト「修行を重ねよ」を受けますか?
YESを押した、クエストを受注した。これでいい………こんな弱い私はレンの隣に居られない。だから………
レンside
クエストが受注されましたってなんだ?なんか流れてきたんだが………まさか、クレア、あのクエストを受けたのか?
「クレア!もしかして受けたんじゃないだろうな、あのクエスト!」
「受けたよ………今の私は役に立たないから」
「そんなことある訳ないだろ!役に立たないなんて一ミリも思ってない!」
「お兄ちゃん、あのクエストってなに?」
「クレアに届いたクエスト、修行を重ねよってクエストだよ」
「修行を重ねる?なによ、そのクエスト」
修行を重ねよというクエストはルリシアとリノアと居た時に来たクエストだ、何故クレアに来たのかは分からない………クレアは強いはずだ、ゲームにバカにされてるのか?でもクレアはそのクエストを受注してしまった。止めないと
「もう一度、考え直さないか?」
「ううん、私は決めたの、もう稽古つけてもらうって」
「頼む、行かないでくれ!クレア!」
早速ローズ王国へ戻ろうとするクレアを引き止めるが手を弾かれる
「クレア………」
「クレアさん!ダメです、行っちゃダメです!」
「みんなには分からないよ!私がどれだけ、レンの足を引っ張ってるか、私がどれだけ悩んでいたか………分かるはずないよ………」
ガチャッ
クレアを止める事が出来ない、もう受けてしまっているのだから………俺が止めても無視して行くだろう。まさかクレアがそこまで追い込まれてると思わなかった、あの時だ、毒霧で倒れてた頃にはもう追い込まれていたんだ………あぁ………馬鹿だ、俺
「気付いてあげられませんでしたわね………」
「そうだな………隊長である、俺が1番に気付いてあげりゃ良かったんだな………」
「クレアさんはきっと強くなって帰ってくるよ、お兄ちゃん」
「ああ」
(待ってるぞ、クレア、俺は俺で強くなるからクレアも頑張ってくれ………また会おう)
辛いのは分かってる、俺もクレアが居なくなるのが辛いから止めた………でも少しくらいはクレアの言うこと聞かないとな
俺達はまだ残ってるクエストを進めることにする、このマグマ帝国も救って、次の場所に行って救って、次の場所に行って長々とクレアを待っているよ、俺はまず、メンタルを何とかしないとな。こんなクソメンタルじゃ、今後やっていけない………だから今日1日仲間と過ごして、クエストはまた明日だ
「今日は休息を取ろう」
「そうですね、病み上がりですぐクエストやってもまた、レンさんが倒れますからね」
「ああ」
「あ、そう、夜にお祭りやるらしいわよ、これもまたコールド帝国と違ってとか何とか言って貼りあってたわね」
「クエスト前の祭りか、いいな」
「クレアとも行きたかったんだけれど………」
「帰ってきたら、どっかの祭りで打ち上げしよう」
「そうですね」
「お兄ちゃんはお姉ちゃんと行ってきていいよ、お祭りデート」
「そうだな……久しぶりに行くか」
「そ、そうね/////」
とりあえず、お祭りの時間になるまでゆっくりと過した………莉乃香と過ごすのは久しぶりだ、最近はクエストやらで忙しかったしな。
そして俺と莉乃香は素敵なお祭りデートを楽しんだ




