五十三話 受け止めきれない現実
翌日
この天井を見るのは2回目………あ、おはようございます、レンでございます。まだメンタルは元気じゃないです、無理矢理元気だしてます!よろしくお願いします!はい、まだ万全じゃないのであまり元気出さないでおきます、すみません
「ふぁ………ぁっ………」
「おはよ、蓮」
「ッ!びっくりした、もう起きてたのか」
「ええ、ゆっくり眠れた?」
「まぁな、2人のお陰だ」
「辛い時はまた話して、無理せずに」
「おう」
ツンデレだけど、優しい彼女であった
さて今日はどうするか………暫くは会話しない方が良さそうとか言われちゃったしな、てかクエストが来ないな
クエストが解放されました
て言った瞬間に来るこの子はなんなんだろうか!
「クエストが来たの?」
「ねぇ、怖い、心読まないで」
「蓮って分かりやすいよ」
「まじかよ………」
クエスト5-1「英雄ギルドを復興させよ」
クエスト5-2「炎の皇帝を撃破」
クエスト5-3「炎の帝王を撃破」
クエスト5-4「英雄ギルドで勝利後の飯を食おう」
「なるほど、あの子達と仲直りしないとクエストは進まない訳ね」
「1人で進めちゃダメ?」
「ダメよ、英雄ギルドでやって」
「うす」
「暫くはクエストもしちゃダメよ、私達とは無しね」
「了解しやした!」
(あの子達は今頃何やってるの)
クレアside
あの戦いが終わってレンが英雄ギルドを抜けた直後、私達は喧嘩した………私はエレナに怒った、なんでそんな事をしたのって。エレナはこう言った
「さっきも言ったわよね、今のお兄様は英雄ギルドに必要無いって」
という言葉を放った瞬間
頬を叩く音が聞こえた
叩いたのは私じゃなく、ミラエルがエレナの頬を引っぱたいた
「何するのかしら、ミラエル」
「レンさんにそんな事を言うんでしたら、私、エレナさんの事許しませんよ」
「事実よ、私は事実を言っただけよ」
「それがレンさんを傷付けてるって分からないんですか?確かにエレナさんも傷付いているかもしれません、でもレンさんはそれ以上に傷付いてます………リーダーですから、1番悪いと思ってますから………だから………1番傷付いてるんです」
「ミラエル…………」
「ミラエルもお兄様の味方に着くのね、いいわ………もう私一人でやっていくわ、貴女達とはもうやっていけないもの」
「勝手にしてください」
昨日の喧嘩はこんな感じだった
そして朝にはエレナが宿から居なくなってた、エレナの荷物も無かった………夜はレンがいなくて寂しかった………英雄ギルドは崩壊しちゃった………
「すみません、昨日は」
「ううん、いいの………」
「私達、2人だけになってしまいましたね………」
「うん………レンの所、行く?私達はレンと喧嘩してない訳だから」
「そうですね、でも一応謝りましょう」
「そうだね」
私達は再びレンを探しに行く
行ったのはいいけど、居場所が分からない………だから食事屋の店長なら知ってるかもしれないって思って、食事屋の店長にレンの居場所を聞いた。レンは今、別の宿に居るという情報を聞き出せた………私とミラエルはその宿に向かう
レンside
やはりクレアとミラエルとはすれ違ってしまったようだ
「いやぁ、やっぱり店長さんの飯は美味いな」
「だろ?これが完璧に出来るまで1年掛かったんだぜ」
「ん~やっぱり、炒飯は美味い」
「ああ、そうだレン」
「ん?」
「さっき、ミラエルとクレアが家に来てたぞ」
「ミラエルとクレアが?なんの用で?」
「レンに謝りたいとか言ってたぞ」
俺に謝る?なんかしたっけ、ミラエルとクレアって………いや、何もしてない。むしろ俺が謝りたいくらいだよ、てかエレナとは一緒に来てないんだな………喧嘩でもしたのだろうか、まぁ、喧嘩だろうな………あの一件があったし、それしかない。でもあの二人が謝る必要なんてあるだろうか
「またここに来るんじゃない?それまで待つのよ、蓮」
「そうだな………あの二人とは喧嘩すらしてないから、俺がアイツらを拒絶する訳にはいかないな」
「アイス食べて待ってよ~」
「だな」
相変わらずだ、アイスでからかわれた………本当に相変わらずだな!良くもやってくれた、全然やってなかったからもう無いかと思ってたけど………完全に油断した!この子ったら悪魔!怖い!まぁ、懐かしい感じで楽しかったけどな
わちゃわちゃしていると
ドアが開く
「お、クレア、ミラエル」
「レン………レン!」
「どぁっ!」
クレアのやつ、飛び込んで来やがった
「ふ~、モテモテ~」
そして何言ってんだ、店長さんは
「どした、クレア」
「夜………寂しかった……」
「寂しかったって………そんなにか?」
「うん………」
「仲間はレンを必要としてるのよ、寂しがるのは当然」
「それもそうか」
クレアは寂しがり屋だったのか………エレナもそうか、キャシーが居なくなって俺に怒った原因は寂しかったんだな。それは完全に俺が悪い………クレアもミラエルもエレナも皆寂しかったの一言だ。仲間が居なくなれば、寂しがるのも当然のこと
「悪かったな、クレア」
「ううん」
「彼女の前でイチャイチャするのやめてもらえる?」
「おっとそうだったな」
クレアから離れると、シュンと寂しそうな顔をした
「そういえばお兄ちゃん」
「ん?」
「クエストはどうするの?」
「エレナが帰ってくるまで出来ないだろ、エレナも英雄ギルドだ」
「エレナは何処に居るの?」
「私達にも分からない………喧嘩した後、どっか行っちゃった」
エレナがどっか行ったのか………行きそうな場所なんて無いもんな、マグマ帝国だし、気が晴れる場所なんて無いんだよな………ダンジョンもない訳だし、エレナが居そうな場所………居そうな場所………やばい、思いつかない。何処に居るんだろうか
「そういえば、噂でマグマ帝国に隠し通路があるって聞いたことあるぞ」
「隠し通路?」
「ああ、この先に鐘があるだろ?」
「あるな、マグマなのに」
「はは、まぁ、その鐘の下に隠し通路がある」
「鐘の下に?なんでそんな所に」
「行けば分かる、願いを込めながら鐘を鳴らす、そしたら下が開くぞ………そこから行くといい」
そして俺達は店長さんの言う通り、この先にある鐘の所へ向かった。マグマ帝国に鐘なんて見た事がないが、マグマに鐘なんて珍しすぎる。それとも俺が知らないだけか?リアルでもあったら、バズってただろうし、無いか
店長さんが言った通り、鐘があった
「本当に鐘があるのね」
「結構大きい音が鳴りそうな鐘だね、お兄ちゃん」
「そうだな、エレナはここの下に居るって事だよな」
「仲直りして、英雄ギルドを復活させよ!」
「ああ、ちゃんと謝らなきゃな」
鐘を鳴らすが無反応
「あれ?下が開かない」
「お兄ちゃん、願い込めた?」
「あ、やべ、忘れてた」
「1番大事な所ですよ、忘れちゃいけません」
「すまんすまん」
再び鐘を鳴らして願いを込めた
エレナと仲直りをしたいって
すると下が開く
「開いたわね」
「中、暗いね」
「なあ、なんで莉乃香とクレアは俺の腕に抱き着いてるんだ?」
「こ、怖いからよ」
「暗い場所なら苦手…………」
「お前らって性格は違うけど、そこだけは似てるよな」
「「似てない!」」
反応も同じで何言ってんだか、莉乃香が怖がりな所は変わりない………怖がったら、毎回紫織がからかっていた。まじでウチの妹悪魔よ、ちなみにウチの妹は暗い所は怖がらないらしい。ははは、ウチの妹最強ですな………紫織ってば、どんどん前進んでるし
「遅いよ?もしかして幽霊が出るのが怖い?」
「幽霊なんて、で、出ないわよ!」
「そうだよ!」
(紫織がからかい始めたってことは本当に怖いんだな、腕強く掴まれすぎて痛い)
「紫織さん、あまりからかっちゃダメですよ?」
「は~い」
怖がりすぎなので、少し雑談をしながら歩く
しっかし、本当に暗くて分かりずらいな………これ本当に合ってるのか?道とか迷ってないかな
「ん?なんかベチャッて踏んだ気がする」
「怖いこと言わないで!」
「気のせいよ」
「紫織、俺の足元を照らしてくれ」
「うん」
足元を照らした
怖すぎて声が出なかった
怖いって言えなかった
これは確実に血だ
「ち、血?」
「あぁ………この先だ」
血を辿って再び歩き始める
だが進んだのは所は行き止まりだ
「待て、前を照らしてくれ」
前を照らした
「「ひっ」」
紫織が珍しく、ビビると同時にクレアも
「嘘………嘘よ………」
「嘘ですよね………?」
目の前の現実を受け止めきれない2人
「なんでだよ………」
膝を着くレン
血だらけの人が吊る下げられていたからだ
そこに居たのはエレナだった




